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オンラインインタビューを30回やってみて分かったこと。皆さんに共有しました。

 今日は主に記事ベースのメディアに関わる皆さんに向けて、このコロナ期を乗り越えるためのヒントに少しでもなればという思いで、投稿します。

 まず、ご報告として、去る4月29日(水・祝)の午後、
「オンライン取材&撮影ノウハウ共有会」というオンラインセミナーを開催させていただきました。

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 私は呼びかけ人として、カメラマンの竹井俊晴さん(特にビジネス系人物取材で引っ張りだこ。noteでも使用している私のポートレートを撮ってくださった方です)もお誘いして、設計や運営は西村創一朗さんが。

 急遽開催したので告知は3日前くらいになってしまったのですが、老舗の新聞系出版社から、ウェブメディア、書籍編集者、ライター、カメラマンなどなど、会社や役割の枠を超えて50人以上が集まってくださって、白熱した時間になりました。

 当日参加できなかった方も多く「またやって!」「どういう話をしたのか教えてほしい」という声を多数いただいたので、私がお話ししたことをnoteでもシェアしていただこうと思いました。

 その前に、あらためて。

 なぜ今、これを「やんなきゃ!」と思ったのか。

 私自身もそうですが、取材を生業にしている人は、「人に会って話を聞く」のがとても好きな人たちです。
 カメラマンや編集者と一緒に、その場の空気をつくることにやりがいを感じる人たちです。
 コロナの影響で、対面取材中止を余儀なくされることは本当に悲しいし、寂しい。
 でも、「やりづらい」を理由に「できない」と諦めてしまってはいけないと思っています。

 取材自体の延期・中止はすなわち、世の中に発信する情報量を減らしてしまうこと。
 本来は届けられるはずだった素晴らしい人たちの存在や、誰かの希望になったかもしれないメッセージの発信先がなくなってしまうこと。
 これはメディア関係者の収入・業績云々といった狭義ではなく、社会全体の損失につながると危惧しています。

 また、「取材(あるいは撮影)」の技術は、非常にナマモノであり、継続的にトレーニングしないと、その力はあっという間に落ちてしまうものだと個人的に感じてきました。

 つまり、Don’t stop us now!
「こうでなければ」を捨てて、不器用な姿でもいいから前に進みたいなと思うのです。

 今のこの状況でできる最大限の形って、なんなのか。

 一緒に記事をつくっていく業界の皆さんと一緒に「新しいスタンダード」を探すきっかけの場をつくりたいと思いました。

 

 私自身の仕事でいうと、3月以降、すでに決まっていた対面取材はほぼすべてオンラインに切り替わりました。
 加えて、「この時期だから記事にしないと!」と新たに企画した取材を合わせると、1カ月の間に30回ほどオンラインインタビューを経験していました
 ちなみに、私は超がつくほどのアナログ人間で、もともとは「取材は対面してなんぼ!」というリアルコミュニケーション主義者。zoomというツールがなんなのかも、よくわかっていないくらいの初心者でした。
 その中での試行錯誤や気づきを、記しておきたいと思います😊
(あくまで「私はこうやってますが、皆さんどうしてます?!」という感じでお話しした内容ですので、“正解”ではなく“一例”です。ご参考としてご活用ください^^)


 まず、コロナ期の人物インタビュー企画の取材・撮影がどういう形で行われているのか。私の体験としては、主に3パターンに分かれます。

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 ちなみに、<パターン1>の対面形式は、4月の緊急事態宣言以降はほとんどなくなりました。

 次に、この3パターンそれぞれの工夫ポイント、注意点をお話ししました。

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 上のスライドに書いた通りですが、<パターン1>における注意点は、インタビューに使うお部屋はいつもより広めのお部屋をリクエストする(ex. 5人用の会議室ではなく、10人以上に対応した大会議室をお願いする)、マスク着用を基本として撮影の時のみ外すなどなど。なお、後ほど伺った情報を追加すると、最近では「あえてマスクありの写真も撮っておき、選べるようにする」という手法も増えているようです。
 最後に書いた「取材日時、撮影中の感染予防策などを、記事中に明記する」というのは、読者に安心して読んでいただくための配慮です。

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 <パターン2>は、ライター(インタビュアー)のみオンラインでつながっていて、現場に行くのはカメラマンのみ(編集者も同行するケースもあり)。
 先日私が経験したロングインタビューでは、取材開始の30分前に現場入りした編集者が、ウェブカメラを使って遠隔で、取材先オフィスの映像をzoomでつながった私に送り、“現場の雰囲気”を伝えてくださったのですが、これはとても助かりました。
 いわゆる“言葉以外の情報”として、空間は饒舌。日頃から「インタビューはできるだけ相手のホーム(=経営者なら本社オフィスの中の普段の執務の様子が分かる場所など)に行く」にこだわっている派としては、オンラインインタビューではどうしても限られてしまうホーム情報が画面上で少しでも分かったことで、執筆の際にもとても役立ったのでした。

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 最後の<パターン3>は、撮影は省略で、フルオンラインパターン。4月以降はとても増えました。これに関しては、写真は「画面のスクリーンショット」となる場合も少なからずあって、「この取材はフルオンラインで安全に実施されました」と伝える上では分かりやすいのですが、ビジュアルとしてはとても悩ましい!
 しかし、今は仕方がない緊急措置という前提で、「スクショの画像をできるだけ美しく撮るコツ」についても、カメラマンの竹井さんからアドバイスがありました!
 (ご本人の了承がとれて、内容整理できたら、後日またシェアします^^)

 ということで、3つのパターンに分けてみましたが、いずれにしても確実に言えるのは、インタビュー形式は「オンライン」へと急速にシフトしようとしている!ということ
 取材先も「移動がないからラクですね〜」とそのメリットを口にする方が多く、コロナが収束した後も、この流れは不可逆のような気がしています。


 オンラインインタビューにおいてのコツを私なりにまとめたスライドも、ざっと共有します。

 

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 という感じ。ポイントだけですが、なんとなく分かります??

 この内容からさらに踏み込んだインタビューの実践法についても日夜研究中で、スライドを作った時点から今日までの10日ほどの間に、さらに追加されたポイントもたまってきました。

 もし、インタビューやライティングについてご関心がある方は、よかったら講座にも参加してみてください。
 この5月で3期目を迎えるのですが、かなりモチベーションの高いみなさんが集まる場なので、私自身がいつも学ばせてもらっています(毎回、受講者が多彩で豪華なのです。そのつながりができることが、何より魅力!)。
 ここでも、オンラインインタビューをうまく進める私流研究成果を惜しみなく伝えていきたいと思います! 5月14日(木)に第1回開催予定の第3期は、完全オンライン開催なので、全国どこからでも受講OK(前回はホーチミンからのご参加も!) “顔が見える”少人数制には変わりありませんが、オンライン化によりお席を若干増やすことができ、まだ参加を受け付けていますので、駆け込みでも大歓迎です^^

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