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#サステナしよう 「野菜の葉っぱ」

大根の葉っぱ、カブの葉っぱ、セロリの葉っぱ、ブロッコリーの葉っぱや軸、などなどなど。

野菜の主役部分以外の部位をどうしていますか?

野菜の葉っぱ類は、だいたいどれも、本体よりも栄養価が高いしおいしいのに、前回の「オレンジ」と同じく、本体を使った後で、ついうっかりほっぽらかして、ダメにしてしまうことがある。

食料廃棄問題加速にまた加担しちゃったよ、とイヤーな気持ちになる。

ほんとは、大根の葉っぱなら刻んで塩と生姜でもんで、炊きたてご飯と一緒に食べるとか、甘辛く煮付けて、やっぱりご飯のお供にするとか?

カブの葉っぱなら、やっぱり王道は、実と一緒にお味噌汁かな、とか。

そんなことを今日は書こうと思ったけど、そもそも最近の日本では、葉っぱ付きの野菜なんて、普通に売っているのでしょうか?

私が住んでいるイタリアは、食に関してとても保守的な国で、外国の料理や食べ物が流行りだしたのはつい最近のこと。冷凍食品だってレトルトもインスタントも、日本よりずっと種類も少ないし、クオリティーもとても低い。イタリア製のカップラーメンなんて、びっくりするほどまずい。笑

そんな、食に保守的なイタリアだから、野菜は市場で買うことが多くて、そうすると立派な葉っぱ付きの野菜が買えたりして、おお、ちゃんと畑からやってきた野菜だなあ、って認識できる。なんか妙に葉っぱの部分が長いにんじん↓

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世界中で毎年廃棄される食料の量は、FAO(国際連合食糧農業機関)の報告によれば13億トンだそう。13億トンって、いったいどれぐらいなのか想像できないけど、全生産量の3分の1と聞くと、人類ってアホかいな、って思う。作っておいて捨てるなんて! そしてその、同じ地球の反対側では8億人の人が食べ物がなくて困っているなんて。

その廃棄量の中には、飲食店での食べ残しや、サンドイッチを作ってカットした食パンの耳なんかのような、規格外品と呼ばれる食品ロス、そしてコンビニの売れ残りのお弁当だとかがいろいろあって、その中に、実は本体よりも栄養がたっぷり詰まっている皮や葉っぱを捨てまくっている家庭の生ゴミもあって、大きな割合を占めているらしいのですよ。

2年前のお正月、日本の実家で母と一緒におせち料理を作った。菊花カブを作って、残った葉っぱがあんまり立派できれいだったから、油揚げと一緒に薄味で煮付けてみたら、母がとても喜んだ。歳をとって食が細くなった彼女が、珍しくガツガツ食べていたのがとても印象的だった。その時から、なんとなく野菜の葉っぱを気にするようになった。

にんじんの葉っぱは、根、つまり人参本体に比べて、ビタミンAは2倍以上、たんぱく質が3倍、カルシウムは5倍もあるんだそう。ちょっと苦いけど、せりっぽい香りがおいしくて、柔らかい葉っぱの部分だけならおひたしにしたり、スープに散らしたり、色々に使える。軸の部分はちょっと硬いから、私はもっぱら刻んで佃煮っぽくお醤油とお砂糖で煮付ける。

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セロリの葉っぱも、やっぱり本体より栄養価がとても高いので、捨てるのはもったいない。イタリア暮らしの私は、イタリアふうの出汁を作る時にセロリが必須だから、冷凍保存しておいたセロリの葉っぱが活躍する。セロリの香りが出ればいいから、わざわざ買ってこなくてもすぐに出汁がとれるというわけ。セロリの他に、ブロード(イタリアの出汁)作りに必須の玉ねぎとにんじんは、いつだって家にあるから。

イケアのジップ付き袋に生のまま葉っぱたちを入れて、冷凍している。とても大雑把な性格なので、きちんと小分けにしたりしないんだけど、使う時に、凍ったままの葉っぱを必要な量だけ、手でバリッとほぐして料理に入れる、またはパリパリと握りつぶせば細かくなるから、刻む必要もなくて便利なのだ。

コロナのせいで、もう2年も母に会いに行けていない。カブの葉っぱを見るたびに、また煮付けを作ってあげたいなあ、と思いながら、冷凍バッグに詰めている。

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