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髪の毛に関する悪癖

職場に酒臭い同僚がいる。

あのツーっと鼻を真っ直ぐ突くような臭い。その人は小声で話すものだから、え?と近くによると酒の臭いが頭をクラクラさせる。

どうせなら美女から香る妖艶な匂いに陶酔したいところだが、現実は酒臭いおじさんに悩まされている。

あの酒臭さはどうやら前日に深酒なんかをしていると、翌日に皮膚からアルコールが分解された物質が放散されているらしい。

はぁなるほど。どうりで全身から臭うわけだ。ではどうやって付き合っていけばいいのだろう。

「ちょっと!酒臭いですよ!」なんて口が裂けても言えないので、現状その人と話すときは浅く息をするようにしている。

かといって遠回しに言うのも難しい。

「お酒好きなんですか?いや〜なんだかお話しているとお酒を思い出すんですよ〜」

いや、これは流石に馬鹿すぎる。

悶々としていると、一周して逆に同僚も私のことについて言いたいことがあるかもしれないと思った。

私は最近、仕事に詰まると髪をボサボサと掻いてしまう悪癖に悩まされている。

数字を間違えたことに気が付いてはボサボサ。電話対応が終わった後にストレスでボサボサ。お茶を口に運んだ後にボサボサ。

ボサボサボサボサ。

同僚からしたら「あの野郎〜長ったらしい髪を不潔な」なんて思っているかもしれない。

だとしたら、私も同僚の酒臭さくらい大目に見ようか。これで落ち着かせよう。

そういえば、この記事を書いている間にも髪を掻いた。

ボサボサ。

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