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証明写真機が凄すぎる。

最近のスピード写真(スーパーの横にあったりする証明写真機)はすごい。

先日、短大入学をするために証明写真が必要になった。データで準備ができれば御の字だが、私は、データ=店に出向いて撮る証明写真だと思っているため、めんどくさいなぁの一言だった。それにお金もかさむ。

であれば郵送で送るかと腹を括り、いつか見たドラッグストアの横にある証明写真機に向かった。

私が最後に使用したのは高校のときで、バイトの面接に必要だった。当時(その場所のだけかもしれないが)は、画質や色味も微妙で顔色が最悪に悪かった。データで印刷できた記憶もない。

入社試験を受けるわけでもないので、こだわる必要もない。適当に撮ってささっと終わらせてしまおうと写真機の中に入った。

半分程度しか座れない椅子と意外と明るい長方形の箱の中は妙に落ち着く。

目の前のタッチパネルに従い、操作を進めると驚いた。

データで貰うことが可能ではないか。

写真機を舐めていた。私が成長するように写真機も成長している。お前......いつからこんなことが......意気揚々と操作を続ける。

いくつか進めていくと、いよいよ撮影に。通常1000円のところを美肌補正をかけて1100円にした。100円で憎い肌色が目立たなくなるのであれば惜しくない。メガネを外し、枠内に収まるよう体を調整する。

少し笑ったり、口角を調整したり。そういえば、よく肩を落とすように注意されていた。スッと肩を落として撮影を何度か繰り返した。

撮影中、何度か強い風が吹いて入口のシートが捲れる。左手でシートを押さえつつ笑顔を保つ姿は滑稽だったと思う。

気に入った1枚を決めると、次は「顔の中央に合わせてください」とアナウンスが流れた。次は写真の微調整のようだ。

いや〜素晴らしい。撮影した顔の位置を地味に調整できる。顔の中央、頭の先と顎の位置を合わせると店で撮ったものと近しいくらいになった。

最後に現金を入れると、ガーっと音がした後に撮影した顔と写真のダウンロード方法が記載された紙が出てきた。満足げに紙を取り出し、自分の顔をジロジロ眺める。

証明写真を撮る行為、楽しい。いつも食べないカップ麺を買った日の帰りくらい楽しい。

他の写真機はどうなのだろうか。私が体験した以上に素晴らしい写真機も存在するのだろうかと思う。

郵送の手間が省けたことに嬉しみながら家に帰り、紙に記載されていたQRコードを読み込みダウンロードした。

撮影時、白いシャツに白い背景を選んだことで失敗したと落ち込んでいたが、データをアプリ上で微調整できる。背景写真やサイズに手を加え、いよいよ納得いくものができた。

思いもよらぬところで、技術は進化している。それにふと出会うと嬉しくなるものだ。

もはや写真だけ撮りたい。それくらいのインパクトだった。

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