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【feat.大塚リョーマ】高橋源一郎と浅井健一は天下一武道会でバーレスクを観るか?!【読むラジオ『もっとトークへ』 vol.2】

みやまる(以下みや):こんばんは、みやまるです。大塚リョーマくんとの「読むラジオ『もっとトークへ』」、今回で2回目になります。

大塚リョーマ(以下大塚):続いたー。続いてよかったー。大塚リョーマですー。

みや:よかったね~。「読むラジオ」という企画でやってますが、リョーマくんは普段ラジオを聴きますか?

大塚:大学くらいまでは文化放送の土日のアニメラジオ枠を欠かさず聴いてました。いつのまにか寝てて、気付いたら朝の落語になってたりしてね。今はたまにFMヨコハマで『Tresen』を聴いてます。

みや:横須賀在住ならでは!

大塚:文化放送とFMヨコハマは「新人発掘」みたいなところが共通してるかな。ファーストサマーウイカも『Tresen』の木曜パーソナリティで知名度が上がって、今じゃオールナイトニッポンパーソナリティですよ。まだテレビが注目してない、ラジオからの視点っていうのは力になるね。声って人柄が出るし。

みや:それこそTBSラジオの『爆笑問題カーボーイ』で太田光が言ってたけど、こういう世の中でも声だけの分、近い感じがあるよね。画面があるテレビはビジュアル的にしんどいニュースもあるけど、ラジオは寄り添ってくれるというか。

大塚:この企画も、ゆるく過ごす手助けになる企画になったらいいんじゃないですか?

みや:「読むラジオ」だからね。あんまり肩肘張らず、電車待ちのちょっとの時間とか、寝る前とかに読んでほしいかな。


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みや:では、コーナーに参りましょう。「オレの話はアレの話だ!」。このコーナーは”しゃべって紹介したいアレ”をお互いに話し、聴いてもらうコーナーです。前回は俺からだったので、今回はリョーマくんからお願いします。収録前に「いい取材が出来た」と言ってましたが、果たして……。

大塚:オレの話は……「バーレスク東京」。

大塚:六本木にあるショーレストランですね。公開オーディションに好きだったアイドルが最終まで残ったので、応援も兼ねて潜入してきました。

みや:いまHP見てるけど、なかなか迫力のある会場とキャストですね。ここでのオーディション、それだけでも気になるね。

大塚:今回、自分は真ん中の回転舞台すぐそばの席に座れました。さっきまで会計をやってたスタッフさんが、ポールダンス用のポールの強度をすぐに確認する動きとかも含めて、間近で観れたのは迫力あった。キャストが全員の席を周って挨拶しに来てくれるので、最初は場の雰囲気に飲まれて心臓が止まるかと思った。でも、いざショーケースが始まると圧巻のステージに感動した。エッチなのとか関係無しに「来て良かった」ってなれました。

みや:むかし鶯谷に『デパートメントH』っていう、ドラァグクイーンのイベントに足を運んだことがあるけど、「露出度高め」ならではのバイタリティがありそうですね。やっぱり”演劇畑”出身のリョーマくん的には、こういう豪華絢爛なステージには思うところがありますか?

大塚:オーディションの最終審査だからこその緊張感もあるんだけど、お客さんがステージに上がるコーナーで、なんと選ばれてしまいまして。間近でプロフェッショナルの仕事を感じるのは刺激になりました。

みや:壇上に?!これは貴重な体験。がぜん興味湧く!

大塚:入店したときは本当にドキドキしたけど、最後はお客さん含め全員で踊る、楽しい空間でした。特別な日にしたいなってときに、選択肢に入れてもいいんじゃないでしょうか。応援してたアイドルの娘も、ここで何かを手に入れたらいいなという場所でしたね。

大塚:ながながと失礼。みやまるさんのターンです。

みや:いえいえ。オレの話は……高橋源一郎「日本文学盛衰史」。


大塚:
お初にお目にかかりますが、これは文豪たちが主役の小説?

みや:一応は冒頭に二葉亭四迷の葬儀のくだりがあって、そこに夏目漱石や森鷗外が集まり、そこから石川啄木や田山花袋が登場する物語に派生する小説です。でも漱石は「たまごっちが欲しい」とか言いだすし、朝日新聞の校正だった啄木はテレクラにハマっちゃうし、花袋は『蒲団』を題したアダルトビデオの監督になって、撮影に前後して庵野秀明も出てきたりする。虚実ごちゃ混ぜの前衛純文学だね。

大塚:文豪同士の関わり合いみたいなものがちょっと気になってたから、参考文献が見つかったかも。

みや:……参考になるかなあ、高橋源一郎の破壊的ナンセンスは……。まあ、それこそ作中には著者たる高橋本人も出てきて、病院で漱石に会っちゃったりなんかしてね。ナンセンスな発想だけど、よくよく考えたら文学って明治に書かれたものだろうが、昨日書かれたものだろうが、読者が触れようとした順番しか変わらないわけで。広い荒野にあれど、文学は地続きなんだと実感したね。

大塚:確かに。人間が書いたものであることは変わらないし。

みや:少し前にマヂカルラブリーがM-1の決勝で披露したネタは「漫才と呼べるか?」と、議論の的になってたけど、ちょっと似てるかも。いろんな意見があるのもちろんだけど、漫才や文学、小説にルールなんか求めんなよとも思う。セオリーはあっても、それはルールとは呼べない。そしてセオリー破りを積極的にやってきた高橋源一郎が、「文学」を題材にした小説で、「文学にセオリーは無用」ってやるのはなかなかインパクトがありました。


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みや:このコーナーは、あるテーマにのっとって、ベタだけど「ケッキョク、この曲」という音楽の話をしようというコーナーになります。今日は大塚リョーマくんの決めたテーマになります。

大塚:仕事中の拘束時間長くて思いつきました。今回はこちら。「トイレが限界のとき脳内で流れる曲といえばケッキョク、この曲!」。

みや:誰にでもある経験ですね。正直俺は多いほうです。

大塚:MANNA『でてこいとびきりZENKAIパワー!』。

みや:……結構ぎりぎりの感じがしますね。

大塚:アニメドラゴンボールZ』のエンディングです。200話くらいまでずっとこれだった。トイレ済むまで悟飯くんが脳内を走っています。彼に自分の代わりにトイレ我慢してもらう気持ちです。<もう 神様もつらいよね!>ってね。

みや:ドラゴンボールはあんまり詳しくないんですけど、<この世はでっかい宝島>(『摩訶不思議アドベンチャー』)とはまた違うファンタジックさですね。可愛い歌声と歌詞もなかなかこちらへのザンコクさに拍車がかかってるかな。

大塚:初期も初期のころの曲だからね。動物が喋ったりしてたころ、まだペンギン村(『Dr.スランプ アラレちゃん』)を引きずってたころのイメージですね……現実逃避って意味も含めて。

みや:ぶっちゃけ昨日もアブナイ感じがあってさ。急いだほうがいいのか、そーっと進んだほうがいいのかの、あの焦りをちょっと思い出す曲ですね。

大塚:……ほんとの限界じゃん。20歳後半から我慢きかなくなるから……。

*

大塚:みやまるさんどうですか?

みや:BLANKEY JET CITY『PUNKY BAD HIP』。

大塚:かっこいいギターリフと、世界の終わりが近付いてるのを感じさせる歌詞。焦燥感がありますね。

みや:ギターが前面に出てる曲が脳内に流れることが多いです。ブランキ―のなかでも<冷や汗>という歌詞が出てくる、汗クサイ感じがこの曲になる。

大塚:ウエイトレスと別れたって歌詞が登場する曲だけど、女の子キャーキャー言わせてる場合じゃないからね。こっちは内臓破裂寸前だからね。

みや:<「オレ達の国境は地平線さ」>。

大塚:……このタイミングで言うと、間に合わず外で……。まあ、こういう限界ギリギリのシチュエーションってのは、俯瞰してみると意外と面白いものです。

みや:それは浅井健一の歌詞にも似たようなことが言えるかも。別の誰かがちょっと切り取ると不安定だったり、「ん?」って聴こえるのに、彼のガリガリした声だとカッコよさが止まらない。


みや:ドラゴンボールとブランキー。東洋的なファンタジーとアメリカンなファンタジーという形になりました。

大塚:まあこうしてみると、緊急時の脳内BGMでも「こだわり」が出ましたね。個人的にはプレイステーションのゲーム『パラッパラッパー』の連続ボス戦の舞台がトイレの我慢の行列で、それも思い出しました。

みや:そういえば! カエル先生が「最後のトイレ売っちゃったんだよ」って歌ってたはず。

大塚:パラッパは通じるのか……。改めて画面構成を思い返すとキャラクター全員が必死なの、面白くない?

みや:たまねぎ先生とかがバトルに負けると、ポーンって倒れちゃう感じね。欧米圏の人が作中の曲をカバーしてる動画を未だに見るくらい好きなゲームなんだけど、欧米の人もパラッパやるってことは、トイレの我慢もやっぱり世界で通じるネタってことだよね。

大塚:これを読んだキミは、現実逃避する限界まで我慢せずにトイレに行っといれ。

みや:特に今、トイレ貸せなくなっちゃったお店も多いし……。


みや:読むラジオ『もっとトークへ』、そろそろエンディングのお時間です。

大塚:奇跡的に進行できてる番組ですね。続いてよかったー。

みや:そろそろ熱中症に気をつけてほしい季節かな。案外6月7月も多いからね。自分も2回なったことがあるけど、2回とも前日までの寝不足があるので、水分塩分補給や暑さはもちろんですが、やっぱり睡眠も大事です。

大塚:急に社内報みたいになったなーご安全にー。この企画も健康第一でやってきましょう。

みや:なんか後半健康に関する話題が多かったな……。ここまでのお相手はみやまると。

大塚:大塚リョーマでした!

みや:またお会いしましょう。さようなら〜。

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(文中一部敬称略)


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