論文メモ: A Theory of Scrum Team Effectiveness
こんにちはこんばんは。スクラムマスターの いのもえ です。
薦められて "A Theory of Scrum Team Effectiveness" という論文を ChatGPT に手伝ってもらいながら読みました。今回はサマリや気付きをメモしておこうと思います。
論文はこちらから読めます!
内容のサマリ
取り扱っている仮説
この論文では以下の仮説を立てて検証を進めています。
スクラムチームの効果性を決定する主要な要因は何であり、それらはどのように関連しているのか?
スクラムチームに関する理論モデルはどの程度一般化可能か?
得られた示唆
結果として、以下の示唆を得たようです。
スクラムを導入しているチームでスクラムがもたらす効果の向上に寄与する 5 つの支援テーマを見つけた
応答性: プロダクトを早くリリースする(≒顧客ニーズへの応答性が高い)
ステークホルダーの関心: ステークホルダーと認識があっていること。ステークホルダーからチームに対して関心を持ってもらえる状態のこと
継続的改善: プロセスを継続的に改善すること
チームの自律性: チームが自律的に行動できること。自分たちで決定できるなど
マネジメントのサポート: 採用などリソースのサポートや人事評価といった会社の制度を必要に応じて変更するといったサポート
個人的にポイントだと思ったこと
スクラムや LeSS の理論でもよく取り上げられている 5 テーマが実際にスクラムの効果を高めることが事実として得られている(面白い!)
「スクラムをチームに適用するにあたって少しカスタマイズする」というのをよく見かけるが、一般化された支援テーマが見つかったことで「カスタマイズする必要があるのか」「どうカスタマイズするとより効果的になるのか」と考えるきっかけやより良い案を考えるための助けになりそう
私見
Impediment List のList Item をこの 5 テーマ + その他 で分類すると何か知見が得られそう
チームを観察する時のポイントとして 5 テーマを使うと観察しやすそう
ただ観察するだけになると個人差が出やすい
メリハリをつけたほうが観察も捗る
スクラムがうまくいっているか?を判定する時に「スクラムマスターチェックリスト」や「スクラムチームの成熟度」があるが、今回の 5 テーマも整理すれば新たな観点となりそう
〆
RSGT 2024 でもこの論文をテーマにした発表があるくらいですから、多くのチームにとって有用な論文なのだと感じました!(私のまとめはアッサリですが!)
また読んだら簡単なまとめを公開してみたいと思います📚
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