【本紹介♯151】愛しい人との別れ
いつかは訪れるもの、それは親しい者との別れ。
自分のときを含めて必ずそのときがくるとは分かっているけど、できれば目を向けたくない。
毎日のようにニュースで流れているのに、自分の身近で起こるとは思っていない。
なんて都合のいい話だと思うかもしれませんが、正直なところそんな距離感で向き合ってきた事柄です。
しかし、もし今家族と別れることになったら?
そんなことを考えさせるきっかけとなった本をご紹介します。
癌のようにゆっくりとむしばまれていき、別れざるをえない病気もあるかと思えば
さっきまで元気だったのに!と驚くほど突然命を奪っていく病気もあります。
この本の作者さんはまさに後者
それも最期の瞬間に出会ずに、夫と別れることになってしまいました。
子供は生まれたばかりの子と幼児のふたり。
未来はまだまだこれからだというときの出来事でした。
突然の別れを受け容れられない作者さん
……そうですよね、私も無理だと思います。。
夫はもういないのに、当たり前のように日常が過ぎ去っていく
周りの人皆が幸せそうに見えて、夫が忘れられた存在のように感じてしまう
あんなに一緒に悲しんでくれたのに、もうみんな平気なの?
苦しんでるのは私だけなの?
最初は同情を見せてくれていた周りの人たちも、だんだんとうんざりしているよう(に見える)
夫のことを一生忘れたくないのに、忘れなきゃいけないの?
元気になったと明るく振舞わなきゃいけないの?
そんな葛藤に日々苦しみながらも日常と向き合っていく
絶望に打ちひしがれながらも、それでも日々を送る強さ
日常というありふれたものが、いかに尊いものなのか
胸を締め付けられる思いになります。
一日一日の尊さを改めて感じたい方に、おススメしたい本でした。
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