どうせ転ぶなら、前のめりに転んでいきたいのだ
「なんということでしょう・・・!」
こんな言葉は、葉加瀬太郎のバイオリンの音色に乗せて劇的ビフォーアフターのナレーション以外で聞くこと、ましてや、口に出すことすらないと思っていた。
人間、突然のお知らせ(朗報)が飛び込んでくると、不思議と声に出てしまうことがあるようである。
さて、このPJのことは、過去のnoteにも何度か書いた。
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7月の初旬に、互いには初めましてのメンバー2人(義理の母と登山仲間の友達)、そしてわたしという奇想天外なメンツで地元(富山)の駅で新幹線を降りてすぐに「はじめましてw」をしたばかりである。
その後30分後くらいには(運転手だったわたしを除いて)2人で昼から地元のクラフトビール飲んで意気投合して、いきなり人生語り合ってたから、「なんか良い雰囲気だなあ」とは思ってたけど、案の定この3人で2日間濃く過ごした。新幹線の発車直前まで富山を楽しみ尽くしたいわたしたちは、行きたかったクラフトジンの専門バーで飲んで、駅まで歩いてわずか10分の距離をタクシーに乗って帰った時点で、わたしたちには謎の一体感が生まれていた。
2日間がっつり富山の地を歩いて自分たちの目で見て、みんなの心に「何か出来そうだ」という感覚が宿っていたのは間違いなかった。
「お盆前に2時間ほど提案の時間をいただけませんか?」
帰ってすぐ、受け入れ先の不動産屋さんにお礼のメッセージと共にこう送った。
各々が住む場所に戻ってからも、約1ヶ月の間、わたしたち3人+周囲の協力してくれる方々で一体富山という地で何ができるかを真剣に話し合った。仕事以外であんなにガチな手書きの資料は書いたことない。
そうして迎えたお盆前のプレゼン当日。
お盆前の超忙しいはずの時期に、わざわざ時間をとっていただいた。
まだ全然具体性はないけど、情熱を確かに込めたわたしたちの青々しい提案を、地元の方が2時間も真剣に聞いてくださった。それどころか、先駆者として、経験者としてのリアルな視点での寄り添ったアドバイスまでいただくことができた。なんと贅沢なことだったのだろう。
プレゼンが終わった後、一緒に提案した友人とわたしは謎の清々しさに包まれていた。
「十分想いは伝えられたね、あとは相手が判断してくださるはず」
受け入れてもらえるか、受け入れてもらえないかは確証を持ってはわからなかった。
ただ、すごく楽しくワクワクしてドキドキしていた2時間だった。直前まで割と緊張していたのに、手書き資料を広げて話し始めたら、そんな緊張はどこかに消え去って、代わりに好奇心と活力が強くみなぎっていた。
***
今日、わたしがここ2ヶ月いろんなことを差し置いて優先していた、「みんなで叶えたい地元での目標」が一つ実現に近づいた。
正確にいうと、地元の不動産屋さんから「クライアントさんが、ぜひみやこびとさんチームにお譲りしたいとのこと」と連絡をいただいたのだけれど。
「・・・!」
一瞬の絶句ののち、思わず口をついて出たのが冒頭のナレーションである。
そして二言目には「なんだか合格の一報をいただいたみたいですね」という意味のわからない、様子のおかしいことも口走っていた(不動産屋さんは優しいので特にツッコミもせず、聞いてくれていた)
真剣にやればやっただけ、自分たちの情熱は相手に伝わってくれたようだ。
素直に、ただ、嬉しい気持ちでいっぱいです。
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このnoteでは、具体的に何をするのかは記載していない。
まだ公開して書くには程遠いような、まだまだ青臭い目標だから。
この2ヶ月のうち、途中で正直人生を揺るがす大事件も起きた。
でも、そんな中でも変わらずに、わたし自身が前を向いて、やりたいことを「やりたい」と声に出して周りを巻き込み始めたことは非常に、ポジティブであり、我ながらアグレッシブである。
この感覚は、どこか、休学明けに外大でサークルを立ち上げた時、そして会社を辞めて美大に飛び込む決意をした時に似ているような高揚感だ。
「転ぶなら、前のめりに転ぶ」
いつになっても、どうやらわたしの生きる姿勢はあんまり変わらないようです。
さあて、楽しみなことになってきた!