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名前を伸ばして呼ぶ沖縄本島独特の文化

 こんばんは。今日もnoteをご覧いただき、ありがとうございます!
 前回は【下の名前で呼び合う沖縄の文化】をご紹介しました。Facebookでは、

東京から帰郷して一番違和感あったのがこれ

とコメントをいただき、やはり沖縄出身なら多くの方が感じるカルチャーショックであるということを改めて感じました。また別の方からは、

宮古島(など地方)では同姓が多いので(知人情報では「下地さん」が半数)、名前で呼ぶようです🤗。

と納得のコメントをいただきました。確かに同性が多い故の文化なのかもしれませんね!

 ところで「下の名前の呼び方」についてですが、沖縄本島には独特の呼び方があるのをご存知ですか?これも那覇に引っ越してから驚いたことの一つなのですが、実は沖縄本島では2文字と3文字の名前の呼び方が独特なんです。
 ということで今回も「名前」に関する沖縄の文化として、その独特の呼び方についてご紹介いたします!是非最後までご覧ください🌺

1. 2文字の人は「◯ー◯ー」

 沖縄本島では2文字の名前を呼ぶ際、「◯ー◯ー」というように1文字目と2文字目を伸ばし、合計で4文字ぶんの長さになるようにして呼びます。
 実際にどのように呼ばれるのか、例を見てみましょう。
・りほ→りーほー
・あい→あーいー
・なな→なーなー

 以上のように、沖縄本島では2文字の名前を伸ばして4文字分の音にしますが、宮古島ではそのような呼び方はされていません。が、しかし!伊良部や佐良浜は例外で、沖縄本島と同じように音を伸ばして2文字の人の名前を呼びます。

2. 3文字の人は呼ばれ方が2通りある

 では3文字の名前の人はどう呼ばれるのでしょうか。実は2通りあります。
 1つ目は、先ほどの2文字の時と同じように、最初の2文字をとってそれぞれ伸ばすという呼び方です。筆者の場合は「ありさ」の最初の2文字「あり」をそれぞれ伸ばして「あーりー」と呼ばれていました。
 ただ、この呼び方をするのは女の子同士の場合が多く、男子からはそのまま「ありさ」と呼ばれていました。

 そして2つ目は、筆者の主観ではかなり特殊だと感じたことなのですが、最後の文字を伸ばす呼び方です。筆者の場合は「ありさ」の最後の文字である「さ」を伸ばして「ありさー」と呼ばれていました。
 初めてこのように呼ばれた時は、「なんでわざわざ『さー』って伸ばすんだろう😳」と驚いたものです…

 割合的には1つ目の呼ばれ方の方が多く、ほとんどの3文字の人は最初の2文字を取って「◯ー◯ー」と呼ばれていました。

3. 『音引き』のうちなーぐち

 これはあくまで筆者の推測の域になってしまいますが、このように音を伸ばして発音するのは、うちなーぐち(沖縄方言)の特徴として知られる『音引き』が関係しているのではないかと考えます。
 筆者が『音引き』について知ったのは、沖縄タイムスの『「ゴーヤー」VS「ゴーヤ」 「ヤー」と伸ばす沖縄側の主張を聞いてほしい』と題した記事を読んだ時でした。この記事では、沖縄県内では「ゴーヤー」と語尾を伸ばすのに対し、*内地 では「ゴーヤ」と語尾を伸ばさずに発音することが指摘されており、その原因について究明しようと試みていました。

*内地=沖縄県内では県外のことを「内地」と呼びます

 その記事で紹介された琉球大学名誉教授でNPO沖縄語普及協議会顧問の宮良信詳さん(74)によると、

沖縄の言葉「ウチナーグチ」には語尾を伸ばす「音引き」があるが、日本語は和語や漢語で構成されており、「音引き」がない

が故に、このような違いが発生したとのことです。

 この『音引き』という「うちなーぐちの言語としての特徴」が、人の名前を呼ぶときにも表れているのではないかと筆者は予想します。沖縄タイムスの記事でも紹介されていましたが、思い返してみると「うちなーぐち」では多くの名詞の語尾が伸びていますよね。
・なーべーらー(沖縄方言で「ヘチマ」)
・とーびーらー(沖縄方言で「ゴキブリ」)
・ちゅらかーぎー(沖縄方言で「美人」)
など

4. さいごに

 【名前を伸ばして呼ぶ沖縄本島独特の文化】いかがでしたか?宮古島では伊良部や佐良浜をのぞき、このような呼び方はしないと申し上げましたが、もちろん絶対にしないというわけではなく、あだ名などで2文字の人や3文字の人を「◯ー◯ー」と呼ぶことも時々あります。
 この呼び方について、宮古島以外の他の離島ではどうなのか気になりました。もし他の離島での名前事情をご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひコメント等で教えていただけますと幸いです! 


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