見出し画像

「俺にはボスも子分も居ない」

なんとなくRの声が聴きたくなって、Creepy Nutsを全曲シャッフルで流す。きょうは特定の曲が聴きたいというよりはRの声が聴きたいので、知らない曲でもよかった。松永が突然Xで「楽曲提供しないって決めてるわけじゃないけど、Rに渡したほうが最高のものができるってわかってるから敢えてやろうと思わない」みたいなことテンション高めでポストしたときおまえ突然どうしたってめっちゃ笑ったんだけど、まあ、そらそう。このヤバさよ。かっこよすぎるもんな、漏れなく。このヤバさの味を覚えちゃったら、生半可なアーティストには提供しようと思わんだろう。

松永のトラックとRの声とリリックに酔いながら、わたしは今月末締切の小説を書き続けている。今月頭の時点ではぜったい間に合わんやろという枚数だったのに、とりあえず枚数だけなら今週で確実に応募規定の最低枚数に達する。追い上げがやばい。わたし、すごい。まさに『ばかまじめ』(やかましいわ)。ここで学生時代、大小すべての宿題をばっくれたことのない優等生ぶりを発揮する。

枚数は余裕だけど、あとは話をまとめ切れるかが焦点になってくる。文字通り焦ってる(焦の字の意味違います)。なんとなく浮かんでる結末まで道引いて書ききらなかん。こういうとき、主役2人分のプロフィールしか考えずに書き始める自分の書き方は危ない。話の佳境まできても、「なんとなく」とか言ってるんで。これを勝手に駿(宮崎駿)スタイルと呼んでるんですけど。どうしよう鈴木さん、終わらない(※映画ナウシカ作ってたときの駿が鈴木敏夫プロデューサーに言った泣き言)って感じ。わたしに敏夫はいないので、ひとりで焦りながら書いてる。やべえやべえって思いながら。

べつに書き上がらなくてもだれも困らないんだけどさ、わたしは書きたいんよ。締切までに書けるものがいまのその人の実力だって漫画家のきづきあきら先生が言ってて、それからわたしは自分の今の実力を思い知りたくて書いてるところが多分にある。賞は獲りたいけど、獲れなかったとしても、いまの自分の実力がぜんぶ出た作品だけは残る。わたしは自分を知りたい。自分の知らない自分を知りたい。だから、やらねば。

(タイトル引用)
Creepy Nuts『俺より偉い奴』

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?