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第1回「みやこ大人図鑑~十人十色な人生史~」を開催。《本州最東端のITエンジニア》藤田周さんが人生史を語る。


9月24日(日)、トークイベント「みやこ大人図鑑~十人十色な人生史~」をみやっこハウスで開催しました。


みやこ大人図鑑とは?

毎月1回、宮古市在住又はゆかりのある大人をゲストにお迎えし、「わたしの人生史」というテーマでトークしていただくイベントです。中高生は勿論、どなたでもイベントにご参加いただけます。様々な価値観、人生や職業選択のあり方に触れることで、生き方について考えることを目的としています。

初回ゲストは、藤田周さん!

このイベントは今回が初開催!
初回ゲストとして、東京からのIターンで宮古市在住の《本州最東端のITエンジニア》藤田周さんをお招きしました。

藤田 周(ふじた しゅう)さん

1989年8月群馬県生まれ。1991年から2019年まで東京都在住。2015年からITエンジニアとして活動開始。2016年には株式会社Nardを創業。数多くのボランティアにも参加。2019年、震災前より縁があった宮古市に転居。

住めば宮古

群馬県で生まれ、東京都北区の赤羽で小学生時代を過ごしたという藤田さん。

小学生時代を振り返る藤田さん。
赤羽は多数の鉄道路線が通っており、
小学校の窓からも新幹線が見える環境で生活していたため
鉄道が趣味になったそうです。

東京の名門・麻布学園に進学

小学校卒業後は中学受験を経て、麻布学園に進学。麻布学園は東京都港区にある中高6年一貫の男子校で、300人中100人程度は東京大学に行くという進学校です。公式の校則はなく、「鉄下駄の禁止」「授業中の出前禁止」「賭け麻雀の禁止」というなんともユニークな3点の決まり事が代々伝わっているそうです。※ちなみに、鉄下駄が禁止なのは床が傷むから、という理由のようです(笑)

中学生・高校生時代には、建築家、土木技術者、都市計画・交通の研究者になりたいという目標を持っていました。

東京大学に進学。しかし…

1浪して東京大学の教養学部前期課程理科一類に進学した藤田さんですが、体調を崩し講義に出られない時期もありました。留年し、進級が危うくなった2011年に東日本大震災が発生。親戚の家が無くなったり、身近で亡くなった方の話を聞いたりと宮古の悲惨な状況を目の当たりにしました。

2012年、目指していた建築や土木・交通の分野ではなく、休学してまちづくりを学ぶことに。休学届を出すとJRの乗車券が2割引きになったり、籍を置いておけば大学の図書館を仕事場に使えることなど、大学生ならではのメリットを生かしながら、栗と北斎と花のまち「長野県小布施町」で活動をしていました。

藤田さんの話に聞き入る高校生たち

その後、紆余曲折あり、退学の道を選んだ藤田さん。
2015年の熊本地震発生時には避難所の情報収集やGoogle、Yahoo!へのデータの提供活動を行い、ITによる被災者支援を行いました。

「社会基盤領域専⾨のIT屋」として独⽴

独学でIT関連の知識・技術を習得し、2016年に株式会社Nardを起業しました。Nardは、宮古弁の「なあど」と英語の「nerd」を組み合わせた造語です。宮古弁の「なあど」は「どうですか?」という意味で、英語の「nerd」はIT系に強く、知的好奇心旺盛でアカデミックな事柄に興味をもつ傾向のある人のことだそうです。

2019年には宮古市に移住。「本州最東端を世界最先端に」をキャッチフレーズに活動を始め、Webページの制作や小規模クリニック向けの予約受付・管理システムを組む仕事などをしてきました。

自然災害発生時には支援活動を積極的に行い、岩手県新型コロナウイルス感染症対策サイト(非公式)の更新作業にも携わっていました。

波乱万丈な学生生活を過ごし、現在ITエンジニアとして活躍されている藤田さん。心の支えとなっているのは「ハロー!プロジェクト(通称ハロプロ)」の女性アイドルで、現在はモーニング娘。とアンジュルムが推しだそうです。「高校生にも、好きなものを大事にしてほしい!」と語っていました😊

藤田さんお気に入りのポーズ!

藤田さんからは最後に、「最初にやろうとしていたことがあっても、別の道に行かざるを得ないことがあるかもしれないし、更に違う道の方が楽しくなったりするかもしれない。後戻りはできないのでクヨクヨせずに強く生きていこう」と力強いメッセージをいただきました。

高校生に感想を書いてもらったところ…

・ITと防災が組み合わさることで人のためになっているということを知って、もっとIT分野の活躍が広がればいいと思った。
・人生には選択が出てきて、後戻りはできない。なるようにしかならないから今を思いっきり頑張れる。
・目標を立てることは重要だけれど、こだわりすぎずに色々な生き方を選んでみることも大切だと思った。

と、藤田さんのお話を聞いて様々な気付きがあったようです。
「みやこ大人図鑑」の時間が、高校生たちにとって将来を考えるきっかけになっていたら嬉しいです。

次回の「みやこ大人図鑑」は10月29日(日)

「みやこ大人図鑑~十人十色な人生史~」は、今後も月1回程度の開催を予定しています。参加費無料、申し込み不要です。中高生はもちろん、大人の方も大歓迎!途中参加・途中退室もOKです。未来の自分を想像する1時間にしてみませんか?ご参加お待ちしております!

日時

10月29日(日)14:00~15:00

場所

みやっこハウス

ゲスト

志賀 政信 さん

1979年宮古市生まれ。宮古高校卒業。専修大学進学と同時に、俳優養成所に入所。エキストラの仕事をしながら大学時代を過ごす。就職内定と舞台出演決定が重なり、内定を辞退して俳優の道に進む。体調を崩したことをきっかけに、26歳で帰郷。家業の建設会社で働きながら、消防団や青年会議所に所属。2017年より市民劇の制作に携わる。2022年「さらば義経」からは、役者としてだけでなく演出家としても活躍。

住めば宮古

同日、「みやパル~10代の喋り場~」も開催!

10月29日(日)には、みやっこハウスで「みやパル~10代の喋り場~」も開催します。
時間は13:00~14:00で、場所は同じくみやっこハウスです。(「みやこ大人図鑑」の前の時間なのでご注意)
今回で2回目となるイベントで、10代が興味のある話題について語り合う1時間です。(第1回目の様子はこちら

前回のみやパルで自己紹介をしあう高校生

今回は、「10代 × 10年前の高校生」というテーマを予定しています。前回は10年後の自分の姿や理想の地域について考えましたが、今回は10年前に高校生だったみやっこベーススタッフとともに、宮古の10年間を振り返ります。その上で、現在の10代が抱える不安・期待・希望などについて話し合いながら、改めて将来について考えてみたいと思います。

「みやパル」は10代が自由に喋りあえる場です。「こんなことを話してみたい」「○○について、皆はどう思う?」など、皆さんからのご要望もテーマにできればと思いますので、一緒に楽しくお喋りしましょう😊