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東京都の島しょ地域の漁業

こんにちは。水産担当です。

今回は東京都の水産業の主要部である、伊豆諸島及び小笠原諸島周辺海域で行われる島しょ漁業について、統計データを用いてご紹介します。

〇東京都の海

東京都の漁業を語る際に「東京って実はこんなに海が広がっているんだよ!」と良く言っていますが、東京都に接する排他的経済水域は日本の水域の約38%を占め、南北約2,000㎞にもなります。

(1)排他的経済水域

島しょ周辺海域は、複雑な海底地形や黒潮などの海流により、日本でも有数の好漁場が形成され、多種多様な魚種が生息しています。
各島周辺にも漁場が形成されていることから、小型漁船による1~2人乗りの日帰りを中心とした操業が広く行われています。

〇島しょ地域の漁業生産量・生産額

島しょ地域の漁業生産量や漁業生産額は、平成30年にはそれぞれ3,004t、37億300万円となっております。(引用:東京都の水産)
下のグラフにあるように、ここ30年間の漁業生産量は、毎年上下はしておりますが、全体的には減少傾向にあります。

(2)漁業生産量推移

(3)漁業生産額推移

〇島しょ地域で漁獲されている魚の種類

それでは、島しょ地域ではどのような魚が多く獲られているでしょうか。

(4)魚種別漁獲量比率(平成30年)

上のグラフは、平成30年の魚種別漁獲量比率になります。
大島海区は大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅海区は三宅島、御蔵島、八丈海区は八丈島、青ヶ島、小笠原海区は父島、母島の漁獲量データを基に資料を作成しました。
海区内でも島ごとに特徴がありますが、大きな傾向として、伊豆諸島海域ではキンメダイが多く獲られ、小笠原海域ではかじき類が多く獲られていると言えるでしょう。

〇島しょ地域の漁業就業者数

島しょ地域の漁業就業者数は、日本全体の傾向と同じく年々減少傾向にあります。

(5)漁業就業者数推移

漁業就業者の減少はその島の漁業の衰退にもつながりますので、各島で漁業就業者の維持・増加の取組が行われております。

〇東京都水産業振興プラン

東京都では今後10年間の水産振興の計画を水産業振興プランで定めました。

今後、資源保護の取組や新規就業者の支援等に精力的に取り組みます。

〇終わりに

今回はざっと東京都の島しょ地域における漁業をデータに基づき紹介しました。
今後、三宅支庁管内にある三宅島及び御蔵島の漁業について紹介いたします。

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