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「人間」になりきれなかった「僕」
僕は「僕」という生物だ。
「人間」の形を模し、「人間」と同じものを食べ、「人間」の家族と共に暮らし、「人間」の学校に通う。
でも、「人間」に馴染めている感じはしない。
話が通じない時があったり、僕にとって普通の行動が「人間」である周りの人からすると普通じゃない事があったり、「人間」といると疲れてしまう。
ただ、人と関わることが苦手なだけかもしれない。
だけど、僕が「人間」じゃない可能性の方が、どうやら高そうなのだ。
僕が僕らしく生きようとすると、周りからズレてしまう。好きなことを追い求めようとすると、誰かから批判を買う。ファッションセンスも、僕がいいと思って買った服に、「人間」である両親はちぐはぐでおかしいという。
合わせようとして流行を取り入れてみても、ただ「人間」の形を模しているだけの僕には、何一つ合わないし、その流行が何故皆に人気なのか理解ができない。
どう足掻いても、「僕」は「人間」になりきれない。
だから、愛されたくても愛されないんだろうな。
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