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「二拠点生活」 1年生の通信簿

お盆、少し時間が出来たので、東京の自宅にて文字を綴ってみます。
会社的な告知との関係あり、ほとんど発信してませんでしたが、実はほぼ一年前より私、二拠点生活をしているのであります。

東京世田谷 ⇔ 富士山麓河口湖・西湖

その距離116km

「インバウンドの強制終了と一冊の本」
2020年7月31日、当時私が仕事をしていた「東京ワンピースタワー」は閉園となりました。
3年以上、インバウンド担当として、Tripadvisorにおいて、日本における人気のテーマパークで4位まで評価を頂く様になり、恵まれた事に、近隣アジア・東南アジアへの出張を繰り返し、これからは欧米豪を更に攻めよう。と思っていた中での志半ばでの出来事ではありましたが、2020年4月度の観光庁の発表「訪日外国人数 前年比99.7%減」というもはやギャグとしか捉えられない数字に、例えるなら、ファミコンのドラゴンクエストをやっている途中で、親に強制終了ボタンを押されて、呪文もメモれないままゲームは終わってしまった感じ。でしょうかね。

会社的な流れもある中で、富士山麓河口湖・西湖へ少しずつ足を運び始める生活がその頃から始まりました。そのタイミングで読んだ一冊の本「富士山デイズ」の中にあった一文が当時、とても自分にはフィットしたんですよね。

「東京では充分に遊ばせてもらった。これからの人生は別の場所での楽しみも探してみたい」

富士山デイズ

2020年5月30日に投稿させてもらったnoteにもあるように、

https://note.com/miyake0113/n/nfe0330e5607d

当時の自分は20代を過ごしたライブハウス・クラブが3店舗、テーマパークと、東京でビジネス/プライベートをささげた空間が4つもなくなった訳で、42歳の本厄ど真ん中で、「ちょっと節目かな~」という感情は割と素直にありました。

「民宿・ゲストハウス作戦」
秋口から、富士山麓エリアのリサーチ活動をスタート。
私は意図的に宿泊は民宿とゲストハウスと決めていました。ゴルゴ13は初めての地域を訪れた際、安宿に泊まり、バーを訪問し、そこから地元の情報を入手する方法をとる。という行動に魅力を感じてまして、インバウンドの海外出張の際も、日本資本のホテルは使用せず、治安とのバランスは意識しながらも地域の安宿をセレクトしてました。それを今回も当てはめた形ですね。

個人的には見事的中。コロナで完全に暇な状態の店主や女将さんから、観光マップにない地元のスポット、コロナ前の観光客の動向、強制終了前のインバウンドの特性、吉田うどんは食べるけどほうとうなんて地元の人は食べないよー。まで。
自分もまだ会社名は出せない時期でしたから「フリーの映画のディレクター」という、今振り返ると非常に怪しい肩書でウロウロしていた時期でした。

ゲストハウス

「TVのない生活と気になる交通広告」
富士山麓にいる時はTVを見るのを辞めよう。と思ってそれはできる限り続けています。(オリンピックは見ちゃいましたが笑)
そろそろ一年近くにありますが、特に違和感はないですねー。
逆に東京に帰ってきて自宅では家族でTVは観るのですが、なんというか、以前よりは、映像をダラっと見る感じなってきており、ちょっと公園でボーっとする。様な感覚に近い感じですかね

逆に、以前より気になり始めたのが交通広告。
基本的に移動は新宿バスタ⇔河口湖駅の高速バスを使っているので、自宅⇔新宿は電車に乗るわけですが、その際のOOHは以前以上に貴重価値が高く感じたんですよね。
どうなんでしょう?コロナで公共交通機関に乗る機会が減ったのは皆さん共通な中で、その分、その空間での広告のインパクトが以前より強く感じる感覚はありますか?(これは錯覚なのでしょうか?)
TVを見る時間が減り、スマホやWEBで自分から情報を取りに行っている一方通行の割合が増えた分、自分には交通広告が新鮮に見えているのかも知れませんね。

「駒沢公園のジョギングと野菜の味」
以前から月に1回位は駒沢公園でジョギングをする生活をしてました。
「東京に住んでいて、これだけの緑に囲まれた空間でのジョギングは贅沢の極みだよなー」という自己陶酔でもあり、ある程度世間的にも絵になる風景ですよね。そこには一点の曇りもなかったんですが、二拠点生活の中で、西湖を朝ジョギングをする経験を重ねるようになりまして。
澄み切った空気 / 湖面の輝き / 樹海越しの森の香り / 合間から富士山がチラッを顔を出す。
そんな事を意識せず繰り返していた中、2021年の3月位でしたでしょうか、久しぶりに駒沢公園をジョギングしてみたんですね。

「あれ?木はあるけどいまいちマイナスイオンを感じないなー。っていうか思ったより木は少なかったのね。これなら都内の大通りを走ってるのと余り変わらないんじゃない?」

と感じてしまった自分がいました。

富士山麓エリアには「オギノ」というスーパーがあります。まぁ、自分もたまにはそこで買い物して自炊的な事もするわけでして。オギノの野菜コーナーには地元の個人農家さんが収穫した野菜が売られてるんですが、東京のスーパーの農家さん直送の比ではない新鮮さと味なんですよねー。
私は農業に関しては知識がないので理由はわからないのですが、一時期、ラディッシュに完全にハマりまして、特にドレッシングもつけずにかぶり付いて食べていました。
こちらもジョギングと一緒で、とあるタイミングで東京にてコンビニの野菜カットをサラダで食べた際に「あれ?こんなに味気ない感じだったっけ?」と感じてしまう自分がいた瞬間がありましたね。

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「ラーメン問題」
先ほどの章とは真逆にありますが、ラーメンに関しては東京は素晴らしい!
を認識しているこの頃です。男ですから、体系は気にしているとは言え、2週間に一回位はラーメンで至福の「孤高のグルメ」を体験したいですし、今はコロナ禍でちょっとですが、都内のラーメン店を開拓する旅は終わりなき男の冒険ですよね。
富士山麓エリアでもラーメン屋は開拓しましたが、正直、合格点のお店は全く無し。。。
これは中々苦しい所であります。やはり東京のクオリティー高し!!をまざまざと痛感したカテゴリーであります。

ラーメン

「冬の輪郭とワークマン」
冬は寒いっす!!(朝は-5~10℃、日中で5℃位ですね)
たまたま、2018年に出張にて中国ハルビンの-23℃という世界を経験した時に、服装のイロハは勉強していたので、「タートルネックセーター」「インナーダウンパンツ」「スノーブーツ」の3点セットで血管とリンパが表面に現れている部分を冷やさない。というポイントを押さえて、着込んでおりましたが、素晴らしきは「ワークマン」!! 防寒性能や動きやすさの機能が抜群な上に手軽な価格帯。という事で、すっかり通うようになりました。(現在、企業として成長著しい事を消費者として見事に実感)
個人的には、寒いのは好きではないですが、寒さに手や足がかじかんで、お風呂に入った時に「ジ~ン!!!!」とするあの感じは、そういえば、東京の冬では最近ほとんど感じないようになってたなぁ。と子供の頃(こじつけると地球温暖化の前)を思い出す感覚でした。

「ソロキャンプとYOU TUBE」
私は今まで人生42年間キャンプというものは未経験でした。ひょんなキッカケもあり、今年の春、自分もキャンプを勉強する事に。キャンプの先輩にソロキャンプの道具一式を教えてもらい、amazonでポチっと。
4月下旬に人生初のキャンプをソロキャンプとしてトライしてみました。キャンプ場の支配人に言われましたが「三宅さん、普通はグループキャンプを経て、これから自分一人でもキャンプできるかな~。と思ってからのソロキャンプですよ。いきなり一人で大丈夫ですか?」という心配そうなお言葉。
「そりゃそうだよな」と思いつつ、YOU TUBEをかなり見まくってきたので、何とかなるさで実施。
テント設営に2時間...  眠りにつけず宿に一旦深夜は戻る... 的な散々な1回目でしたが、2週間後の2回目トライで、やっと設営→焚火→晩御飯→眠り→朝のコーヒー→撤収の一通りの流れを成功。
素晴らしきは昨今のキャンプ道具のクオリティーの高さとYOU TUBE!!
どんな商品でも一つくらいは説明動画がアップされているので、見よう見まねで何とか形にはなりますね。今では回数を重ねて結構形様になってきてるかなぁと。
※オートキャンプ場,管理キャンプ場でのある程度設備が整っていて、管理人さんの見回りもある環境を前提としております。本格的な場所での慣行には経験豊富な方と行きます。自然をみくびってはいけないですからね。

ソロキャンプ


「地方出身者と東京出身者の原風景の違い」
今の所、私的には二拠点生活の暮らしはこんな感じです。
私は少年時代に釣りが趣味でしたので、自転車で野池を開拓して竿を振る。という原風景が自分の中にあるのでしょう。山・湖に囲まれてのエリアにおける生活に価値を見出す事は、一つづつは出来ている様には思います。
ただ、先日、とある方とのディスカッションの中で非常に興味をそそられたのが

「東京生まれ東京育ちのような、その人の原風景の中に自然がない人は、中々、自然の中での暮らしを形にしていく事はハードルが高いのでは?」

という視点。確かに!! と思いながら、となると今の私の分析としては、

【東京の魅力】→エンターテインメント、ナイトカルチャーの圧倒的情報量、クオリティーの高い飲食
(現在、コロナ禍で上記の魅力は半分以下になっていると思いますが)
【地方の魅力】→自然環境のデトックス効果、美味しい水・野菜、人為的な情報社会からの離脱

だとすると、その両面を上手く使いこなす事によって、自分自身の人生を豊かにしていけるよう、働き方/動き方を自己ブランディングできると面白いのかなぁ。と感じています。

ただ、そもそもの上記に記した東京の魅力の部分って、地方出身者が憧れる東京の一面だとすると、この2拠点の使い分けがフィットするのは、「地方出身者で東京に上京してきた人=原風景に自然がある人」であって、元々東京が原風景の人はフィットしないのか?という問いが現段階としてあります。
この辺りが2年目の研究課題でしょうかね。

国立競技場

ひがしむら

個人的なnoteですので、固い話は無しにして、締めとしては、

・東京の森アーツセンターギャラリーでのKAWS展、渋谷の映画館でのアメリカンユートピアでエンタメの刺激をもらいつつ、富士山麓の自然の中でソロキャンプをしながら、ホモ・サピエンスとしての何かを感じながら焚火で焼いたニジマス最高!と思いながらも、最後は東京のラーメンで締めている自分がいるという男42歳です

                  2021年8月15日、お盆の記録として

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