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腰痛につながるフィニッシュの3つの特徴とは?

◆ゴルファーの腰痛とは?


腰痛疫学

ゴルフにおける腰痛はアマチュア・プロ問わず頻度が高く4人に1人は腰痛に悩まされていることになります。

ではなぜゴルフの腰痛は多いのでしょうか?
腰痛になりやすいフィニッシュには共通する3つの特徴があると考えられます。


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原因① 胸郭・股関節の動きが硬い

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ゴルフでの腰痛はスイングを繰り返すことによる腰への慢性的な負荷によって起こります。

胸郭の記事でもお話しましたが、腰痛は腰椎という腰骨に負荷がかかることが原因となります。


     

【胸郭に関する記事はこちら】


腰椎は回旋という体を回す動作には不向きな形をしています。

腰椎の上にある胸周りの胸郭や、脚の付け根の股関節が硬くなり、動きが悪くなると、腰椎が頑張りすぎて動ける範囲をこえ腰痛につながります。


腰椎に負担がかかる原因①
胸郭(胸周り)や股関節(付け根)の動きが悪い


ゴルフスイングで腰痛になりやすいのはインパクトからフォロースルーにかけてのタイミングでは腰椎に大きな負荷がかかります。


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腰椎への負担を減らすには胸郭と股関節を動きを改善するストレッチが効果的です!


【胸郭ストレッチ】


股関節ストレッチ】




原因② 利き手側の上半身が硬い

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2つ目の特徴としてインパクトからフィニッシュにかけて上半身を傾けすぎることがあります。

ではなぜ腰が傾きすぎてしまうのでしょうか?

その原因にはゴルフ特有の身体の使い方が影響すると考えられます。

ゴルフではアドレスから利き手側の肩が下がった姿勢が続きます。

右利きのゴルファーの場合、インパクトで左肩に対して右肩が下がったポジションになり、上半身全体は右側に傾きます。

上半身の傾く動きを側屈と呼びます。

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これはゴルフではアドレスから利き手側の肩が下がっていることで、右打ちであれば右側の脇や腰の筋肉は縮こまり、左側の筋肉は伸ばされアンバランスな状態となることが原因となります。

筋肉が縮んで硬くなった状態でスイングを繰り返してしまうと、上半身の柔軟性はなくなり、腰椎に圧迫される負荷が大きくなり、腰痛につながってしまいます。

【上半身柔軟性チェック方法】




特徴③C型フィニッシュによる影響

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最後にフィニッシュのフォームです。
側屈が強すぎるフィニッシュのことをC型フィニッシュと呼ばれます。


このC型フィニッシュ、練習場などにいくと結構な頻度で見かける機会があり、特に身体の柔軟性がある女性やジュニアのゴルファーはなりやすいフォームになります。

C型フィニッシュは実際にはツアープロにもみられるフォームですが、腰へかかる負担は大きくなります。

ここが特に注意が必要なポイントです
小中学生のジュニアの選手は成長段階にあり、腰椎への負荷をくりかえすことにより、腰椎の椎間関節という場所が傷んでしまい、腰椎分離症という腰椎の疲労骨折につながってしまう可能性があります。


【腰椎分離症】

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C型フィニッシュに対してI型フィニッシュというフォームが推奨されています。

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・I型フィニッシュ:腰が引けずに頭から足まで直線のフォーム 

冒頭でも話題に出たタイガー・ウッズ選手はきれいなI型フィニッシュをしていました。


問題は腰だけが側屈しまうことなので、背骨全体を動かす必要があります。

C型フィニッシュの改善には縮んで硬くなっている脇の筋肉の柔軟性を改善することがポイントになります。


【上半身柔軟性改善エクササイズ】

●脇伸ばしストレッチ レベル1


●片膝側屈ストレッチ レベル2


●胸郭回旋エクササイズ レベル3


まとめ

・腰への負荷を減らすには胸郭、股関節の動きを改善する
・利き手側の上半身の筋肉の柔軟性を出す
・腰痛になりづらいI型フィニッシュを目指す

今回はゴルフで起きやすい腰痛のフィニッシュの特徴を紹介させていただきました。

腰痛は休んでいれば治るものではなく、根本的な原因を改善する必要があります!

脇腹は特に硬くなりやすい場所なので積極的に動かして腰痛予防に取り組みましょう!


今回も最後までご覧いただきありがとうございました!



【内ももと足の甲の重要性】


最後に


"5分でわかるスポーツの怪我や痛み"

野球、サッカー、バスケなどの現場で活動するトレーナーがアスリートや指導者向けに情報を発信中!!

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参考文献(臨床スポーツ医学 第33巻 第3号 ゴルフ障害の治療・予防・コンディショニング)


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