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マットブラックのテープ| #展示技術講座 #DIYとか工作とか

両面テープやマスキングテープ、養生テープなどなど。世の中には多くの種類の粘着テープがあります。みなさんは何かお気に入りのテープはありますか?今回は僕がよく使うテープについて紹介していきます。もしあなたのお気に入りが入ってなかったらコメントとかで教えてくれると嬉しいです。

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テープと一口に言っても種類が多すぎるため、今回はマットブラック色のテープに限定します。これらのテープは写真家や舞台関係はもちろん、僕の職業である美術展示でもとてもよく活躍します。両面テープや防水テープなど他のテープに関してもいつか書く予定です。

選ぶポイント

マットブラックのテープは何かを隠すのによく使います。または遮光目的で使うこともあります。僕がテープを選ぶ時に気にしているポイントをまとめてみました。

・接着性(糊)
・素材
・サイズ(幅や厚み)
・遮光性
・隠ペイ性

「接着性」とはひっつく力や剥がしやすさを意味します。強い粘着力がいる場合と、接着面にダーメージを残したくない場合では使うテープはもちろん変わります。場合によっては糊残りなんかを気にしなければいけない状況もあると思います。テープ選びの最初のポイントは、どんな接着性のテープが必要かに着目することです。

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「素材」とはテープの使いどころを左右する重要なポイントです。養生テープは手で切りやすくできていますが巻き方向に切るのは難しい変わった特性を持っています。表面がツルツルして文字が書けないテープも多いですよね。絶縁テープのようなテープとしての機能も素材で決まります。(下のリンクはニチバンの養生テープ)

「遮光性」とは文字の通り、光をどれくらい遮断できるかをさします。マットブラックのテープにおいて遮光性はかなり重要です。テープを光漏れの部分にはってみて光がまだ漏れるようであれば遮光性が低いテープといえます。下の画像のようなちょっとした機材の光もテープで処理することが多いです。

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「隠ペイ性」はどれくらいテープの下の色が隠せるかです。貼ったテープの下の色が透けてみえたとします。そういったテープは隠ペイ性が低い、または隠ぺい力が弱いなんて言い方をする人もいます。マットブラックに関しては隠ぺい性は気にしなくてよいでしょう。しかし、塗料など他の材料選びにおいても重要なポイントなので一応書きました。(下の画像は透明塗料の色による隠ぺい性の違い)

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それでは、僕がよく使うマットブラックのテープを紹介していきます。

カモ井加工紙のマスキングテープ

カモ井加工紙はおしゃれマステで有名になった会社です。マスキングとはマスクする=養生のことだと思われますが、カモ井はマステの「見た目」に着目した唯一の会社じゃないでしょうか?ホームセンターでは文具のコーナーにあることが多いです。

お値段も高くなく、選べるサイズが多いのが特徴です。全て把握してませんが、僕が見たことあるのは6mm,15mm,25mm,50mm,100mmの5種類。200mmもあるとかないとか?十分すぎますね。そういえば韓国では紙のテープは300mm幅くらいの特大ロールから指定した幅に切ってもらえました。テープ幅の正確さは店員さんの腕次第。

接着性は強力ではないものの、マスキングテープなので糊残りしにくく、剥がしやすさは最高です。素材は言うまでもなく紙なので手でちぎりやすく柔らかいです。立体的な場所にも馴染みやすい質感です。

遮光性は紙なのでそこまで高くはないかも。遮光目的で使用することがなかったので後日試してみて追記します。

ダイヤテックスの艶消しテープ影武者

塗装するのが面倒な時に隠ぺい用として使ったり、遮光性も2重にすれば完璧です。サイズは50mmx25mの1種類しか見たことがありません。

このテープはなんといっても素材が面白いです。養生テープと同じ素材のため手で簡単に切れます。粘着性も養生テープそのもの。糊残りも無いと言い切ってもよいくらいなので機材や床にも直接はれます。ただ、切り口の繊維の色が見えると白く見えることがあります。些細なところですが少し気になります。

スリオンテックの布粘着テープ

隠ぺい目的でよく使います。サイズは一種類で50mmx25mで500円ほど。今回紹介する中では一番面積あたりのコストが良いテープだとおもいます。粘着性はガムテープと同じかそれ以上で強力です。後から剥がす場合はよく考えて貼ってください。

素材は細かく繊維が編み込まれていて強度もあります。布ガムテープのように手でちぎることができますし、巻き方向にさくことも可能です。影武者同様に、繊維に色がついてないのでカットした端が黒くないのが個人的には気になります。しかも影武者より厚手なので見えやすいです。

遮光性は、あまりためしたことが無いので後日実験してみて追記します。

パーマセル/Shurtape たぶんPhotographic Black Masking Tapeが正確な名前

パーマセル(旧日東電光テープ部署の名前)という名前で認知されてるこのテープ。日本ではHTCと銀一という二つの会社が輸入販売?しています。オリジナルはShurtape社のPhotographic Black Masking Tapeのことだと思われます。僕が見たことあるサイズは1インチと2インチの2種類だけです。(画像は幅2インチ)

このテープは写真スタジオなどで使われることが多く、ホームセンターではなくヨドバシカメラなどで販売されています。輸入品なのでお高いですが、遮光性は抜群です。

素材としては少し厚みのある紙テープです。カモ井のマステよりは硬いですが影武者テープよりは凹凸に馴染みやすいと思います。

個人的には粘着性はあまり好きではありません。糊が硬く接着性はあまりよくないように感じます。時間がたつと貼り付ける相手によっては糊残りが凄いです。

テープの特性の話とは違いますが、値段が高いこととホームセンターで売っていないことが弱点かもしれません。しかし、今回紹介した中で海外でも手に入るテープはこのテープだけかもしれません。そこは逆に強みですね。

まとめ

他にも様々なテープがありますし、海外に一歩出ると出回ってるテープは全然違います。方法に正解がないように材料もその人の手癖や設計思想なんかに依存します。自分なりに色々使ってみることをお勧めします。最後は経験がものを言うのではないでしょうか?

サポートされると、自分も他の人をサポートしてみようかな?という気になります。また、自分の文章の価値を感じれてとても嬉しい気持ちになります。