1995/1/17 夜が明けて

この記事は、これの続きです。

この時点では、事態を深刻には捉えていなかった。 家の中はさほど物も落ちず、揺れさえ収まればそれでまたいつもの生活に戻るんだぐらいの認識でいた。 テレビに写ったあの映像を見るまでは。

「え...何これ...」

信じられなかった。

高速道路が飴のようにグニャリと歪み、高架が落ちていた。その高架には、車体が半分はみ出して今にも落ちそうな バスが。もう一度揺れたら本当に落ちてしまいそう。そんな風景が写し出されていた。

電車もあちこちで高架が落ちて西宮から西の神戸方面行きは全線不通になっていた。

 

大阪-神戸間は東西は平行に3路線、北から順に阪急、JR、阪神、と走っている。

阪急と阪神は、現在は阪急阪神ホールディングスになっているけど、この時は まだ別々の会社だった。

そんな時に、テレビの画面を見ていなかったダンナが「電車動いてるか?動いてたら会社行くぞ」とのたまう。 は?何言ってんのこの人。

何と言い返したかはさすがに覚えていないけど、テレビに写った映像を見て状況がのみ込めたらしく、何も言わなくなった。