人生でやれることって「ガチャを回す」ことくらい。

僕は去年、珍しくスマホゲーにハマっていた。「アークザラッドR」という、昔やっていたRPGの新作である。3ヶ月ほどは、寝る間を惜しんでやっており、スマホゲーにハマるという初めての現象が自分でも新鮮だった。ちなみにこのゲーム、先日スマホ内のSDカードをフォーマットしたところ、セーブデータが消し飛んでしまった…まぁ今年になってからはほとんど遊んでなかったから、それは別にいいんだけど。

スマホゲーをやって、僕も「ガチャを回す」というのをやっていたわけだ。僕には、この「ガチャを回す」タイプのゲームは、どうにも肌に合わない感じがした。普通のRPGだと、旅の途中で運命的に仲間が現れてくるものだが、ガチャを回すことで序盤から強力な仲間がパーティに加わる。このゲームを始めた当初、僕はこのシステムはどうにも好きになれなかった。旅をしている感覚が得られなかったからだ。

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ある程度ゲームに慣れてきた時、僕はすごいことに気がついた。実は、人生において、誰かと偶然出会うというのも、この「ガチャを回す」というのに非常に近いのではないか？ということだ。要するに、人生において、多くの出会いは偶然起こるものであり、その出会いは何かしらの行動をした結果である。

進学先を選べば、同級生、先輩、後輩、先生などと出会うが、それは「そこに進学する」というガチャを回した結果である。就職も一緒だ。例えば趣味の料理教室に行く、というのも、ガチャの一種だと思う。極端な例を出せば、街でナンパをするというのも立派なガチャだ。そのガチャの結果、偶然そこに居合わせた人と知り合うことができる。

ゲームの中のガチャには種類がある。特定の種族が出やすいガチャ、使用する精霊石の数がお得なガチャ、期間限定のレア度が高いキャラが出るガチャなど…どのガチャを回すかは選ぶことができる。ただし、そのガチャを回したところで、出てくるキャラクターは確率に支配されているので、選ぶことはできない。できることは、どのガチャを何回回すかということだけだ。

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フリーランスとして新しい仕事を獲得しようとした場合、自分にできることは、自分を欲してくれる誰かのために、自分の作例を作って投稿するとか、広告を出すとか、そういうことだと思う。要するに、自分にコントロールできることしか、人はやれないのだ。

自分にできることは、誰と会うかではなく、どんなガチャを回すかということだけなんじゃないか。不特定多数の人にダイレクトメッセージを送る場合も、その中で誰が自分に興味を持ってくれるかは、向こう次第。こちらでコントロールすることはできないのだ。自分にできることは、メッセージを送るまでで、そこから先は相手次第。つまり、100％こちらの思い通りになることはないのである。

ただし、どんな行動をするのかは、自分で選べる。それによって、ある程度結果をコントロールすることはできると思う。自分の意思でコントロールできること、できないことを考えた時、「ガチャを回す」という感覚は非常に重要だと思っている。

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今何かで悩んでいることがある場合、僕らにできることは限られている。もしかしたら、現在の状態では解決できないこともあるかもしれない。しかし、そんな状態でも、もしかしたら、何か今までと違う行動をすれば、ガチャを回せば、思いもしなかったレアなキャラクターが、自分のパーティに加わることになるかもしれない。そのキャラによって、人生という旅が円滑に進むようになるかもしれない。

一人で悩むくらいなら、ガチャを回せ。