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ボディイメージ(4)頭頂葉

人や猿の脳では、共通して大脳皮質の頭頂(葉)連合野や運動前野がボディイメージに関連していると言われている。実際、頭頂連合野の損傷により、ボディイメージにも障害が起こることが確認されている。

(1)頭頂葉の構造

画像1

1)中心後回

脳の中に存在する中心溝と言われる溝の真後ろにある部位。主に一次体性感覚野を司っている(画像の紫のエリア)。中心溝の前部には中心前回が存在し、こちらは一次体性運動野を司っている(画像のピンクのエリア)。また、一次体性感覚野は3a野、3b野、1野、2野と分かれている。

2)上頭頂小葉と下頭頂小葉

中心後溝の後方領域に相当し、頭頂間溝よりも上方を上頭頂小葉、下方を下頭頂小葉という。この二つを合わせて「頭頂連合野」と呼ぶ。

画像2

(引用元:田岡三希 頭頂連合野 脳科学辞典 https://bsd.neuroinf.jp/wiki/頭頂連合野 (2013) 

(2)一次体性感覚野とホムンクルス

ホムンクルス

カナダの脳外科医ペンフィールドはてんかん患者の手術部位の決定に際し、ヒトの大脳皮質を電気刺激し、運動野や体性感覚野と体部位との対応関係をまとめた。それが「ホムンクルス(脳の中のこびと)」であり、脳の断面に対して「脳のどの部位が身体のどの部位を司っているか」をイラストにまとめ紹介されている。ホムンクルスは刺激が入ってきた部位に対して、そこに応じた脳の領域の刺激量を表しているものとして用いられている。

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