漫画原作「RISE OF WARRIORS」

1.宇宙空間
宇宙空間に地球が二つ存在。
N  「『二つの世界』が出会った」 
地球が接近する。
N  「一つは、人間が住む『地球』」
地球のアップ。
N  「もう一つの世界は・・・」
もう一つの地球のアップ。
接近する二つの地球。

2.ビル街 
高層ビル群。
上空に巨大な影が複数出現。
N  「二つの世界が出会った時、現われた物は」
ドラゴンやグリフォン達が飛来し、人々に襲い掛かる。
N  「もう一つ世界の住人『幻獣(モンスター)』達であった」
幻獣達の襲撃に逃げ惑う人々。
N  「幻獣の襲来により、『地球』は崩壊した」
荒廃したビル群。

3.荒廃した道
倒壊した住宅や廃車が存在。
N  「そして、数年後、地球は復興し始めた」
走行中のバスやトラック等の車輌群。
先頭を走る大型トラック。そのトラックに向けて、火の矢が放たれる。
声  「敵襲だ! 幻獣の敵襲だ!」
弓を弾き放とうとするオーガ。2mを超す身長、鋭い牙と目つき、筋肉隆々、腰蓑を着用するオーガ(鬼に略)。棍棒を持ったり、石を持った鬼達がいる。
応戦する人々。ベネリM3やM57A1等の散弾銃や自動拳銃を撃つ人々。
男性1「この野郎!」
鬼に向けて散弾銃を撃つ髭の男性。しかし、鬼の放った矢に複数の矢が命中。
男性2「大丈夫か!」
つば広の帽子を被った男性(男性2に略)が散弾銃を撃ち、救出。
棍棒を持った鬼が応戦していた人々を倒して行き劣勢になる。
子供達が乗っているスクールバス。そのバスにも、石が投げられる。
子供達「ウワッ!」
バスのガラスが割れる。
子供達、バスの前方に避難している。
子供1「怖いよ・・・」
子供2「皆幻獣に喰われるのかな・・・」
泣いたり、脅えたりする子供達。しかし、その中で、立ち上がる少年東村奏(ひがしむらかなた)。十歳前後、小柄、眼鏡をかけている少年の奏。
バスに備え付けてある発煙筒を持ち出し、外に出ようとする。
女性1「奏君、どこに行くの!」
奏  「僕が囮になる!」
バスを降りて、発煙筒の煙を出す奏。
奏  「さあ来い、幻獣共!」
発煙筒を持ったまま、突き進む。
そして、奏の前に複数の棍棒を持った鬼が現れる。
奏  「さあ来い・・・」
両足が震えながらも発煙筒を持つ続ける。更に、奏に近付く鬼達。
しかし、無数の銃弾に直撃し、次々と奏の目の前で倒れていく鬼達。
別方向で人間と戦闘中の鬼達も銃声に気付く。
鬼達を撃った主。ポンチョを着てM203A2付きのM4カービンを携帯した少年射鹿結(いるかゆう)が現れる。バックアップでグロッグ19M(拳銃に略)を携帯。SPC、PALS(装備品取り付けアイテム)を装備。ベルトに日本刀を括り付けある結(イメージは吉沢亮)。
結に気付いた鬼達が一斉に結に襲いかかる。
結  「来な」
結の眼のアップ。
立ち撃ちの姿勢で襲い来る鬼達を撃つ。銃弾が命中し、次々と襲いかかって来た鬼達が倒れていく。
一匹の鬼が弓を弾き、結を狙う。
結  「甘い」
逆に、その鬼に向かってM4を撃つ。被弾して、倒れる鬼。
奏  「凄いぞ! この人!」 
銃を撃つ結に向かって言う。
棍棒を持った鬼が結に接近し、棍棒を振り下ろす。
結  「おっと」
後方へ回避。右手でホルスターから、拳銃を抜き、片手で鬼目掛けて撃つ。被弾して、倒れる鬼。
結  「キリがないな」
多くの鬼がまだ活動中で、結に向かっているのを見て。
結  「仕方ない、最後の一発だ!」
鬼達の方向目掛けて、M203A2の引き金を引く。擲弾が発射されて、命中して大爆発。
結  「まだやる気かい?」
僅かばかりになった鬼に向けて、M4を向ける。銃口を突き付けられて、脅えて退散する鬼達。
奏  「ありがとうございます。僕は、東村奏です」
駆け寄る。
結  「俺は射鹿結だ」
男性2「助かりました」
男性2も駆け寄る。
結  「腹減った! 何か食べ物ない?」

4.遠方の崖
崖の上から、結と幻獣の戦闘の一部始終を見ている謎の少女覇奈(ハンナ)。ネクタイ付きのブレザーの制服を着ている覇奈(イメージは山下美月)。
覇奈 「この世界の戦士・・・」
 
5.森林(夜)
森林公園と思われる場所で、大型バス群が停車。
焚き火台に火を付け、下車した人々。戦闘で負傷した人の処置や食事中の人、散弾銃で警備にあたる人がいる。
その中で、右手に骨付き肉を食べて、左手にペットボトルを持った結がいる。
奏  「結さん」
奏が現れる。
結  「?」
奏に気付く。
奏  「ずっと、一人で幻獣と戦ってきたですか?」
結  「まあ、その通りだ。行く先々で幻獣共を退治して来たよ」
ペットボトルの水を飲む。
奏  「僕達は、ノートシティーと言う幻獣に襲われない平和な町があるから、そこに移住して、住むつもり」
二人の前を子供達が笑顔で通り過ぎて行く。
結  「俺は、相棒の銃の弾丸が無くなりかけてるんで、その町で補充するつもりだよ」
立てかけてあるM4。
奏  「本当! 結さん来てくれるんだ! 」
笑顔で喜ぶ。
結  「奏、俺住むとは一言も言ってないぞ・・・」
苦笑いを浮かべる。
 
6.ノートシティー
都市。ビル群が聳えている。バスやタクシーが駐車してある。近代的な都市であるが無人である。
 
7.建設現場
都市の建設現場。ガードフェンス、矢印掲示板、工事看板、クッションドラム、LPガスの火炎放射器等がある。ショベルカーやクレーン車も停車してある。結と男性2達がやって来る。
結  「誰もいないな」
奏  「平和な町じゃなかったの? 」
突然、現れる。
結  「奏、何でお前が居るんだよ! 」
突っ込む。
奏  「結さんと居ると安心だから」
遠方に人影らしい物が出現。
男性3「人がいたぞ! 」
スキンヘッドの男性3が人影に接近。
結  「気をつけろ! 罠かもしれん! 」
M4を構える結と驚く奏。
人影に接近する男性3。人影から掌が出現。
男性3「ウワアー」
突如、全身を火に包まれる男性3。
結・奏「!?」
人影の正体は覇奈であった。
奏  「女の子? 」
結  「コイツ人間じゃない!」
銃口を覇奈に向ける。
覇奈 「私は覇奈。人間の姿に擬態しているが、この世界の者ではない」
男性2も散弾銃を構える。結の後ろに隠れる奏。
結  「幻獣の世界から来たのか?」
覇奈 「その通りだ。私は高人類(ハイヒューマン)、幻獣達の支配者の一人だ」
額に汗を流す結。
覇奈 「先刻のお前の戦いは見せて貰った。結論から言おう。この崩壊した世界でお前のような存在は目障りだ」
結の全身の画。
結  「死ねということか」
結の目のアップ。
覇奈 「この世界を私達の住み良い世界に変える為には、不都合な存在は消えてもらうだけだ」
そこへ、銃声が響く。
奏  「バスのある方向だ!」
銃声のある方向へ振り向く。
結  「二手に分ける為の罠か」
覇奈 「そう言う事だ」
地面が割れて、ライオンのような人面獣のマンティコア(人面獣に略)の群れが出現。2m以上の身体で尻尾の先端は複数の毒針が生えている人面獣。
結  「新手か」
覇奈 「お前の最後の相手は我が僕(しもべ)だ」
奏  「結、どうするの? 」
結  「奏、お前に頼みたい事がある」
奏  「何?」
結  「大人達と一緒に街の武器屋に行って、俺の相棒の弾倉補充と火力のある武器を持ってきてくれ!」
奏にM4を渡す。
奏  「丸腰になるじゃないか!」
前に乗りだす。
結  「大丈夫だ! 持ち堪える!」
刀と拳銃のホルスターのアップ。 
男性2「分かりました」
奏を男性2に預ける。
奏  「死なないで!」
男性2に引っ張られる。
結  「さあ! これで、心置きなく戦えるぞ!」
覇奈の方向に振り向く。
覇奈 「ここが、お前の死に場所だ」
冷酷な目で結を見る。
結  「その言葉、そっくり返すぜ」
覇奈 「行け、我が僕たちよ」
人面獣達が結に向かって、襲いかかる。
人面獣達を一点に見つめる。
結  「抜刀する!」
そして、ベルトに括り付けてあった刀を抜く。刀を上段に構えて、人面獣達を迎え撃つ結。
最初に襲いかかって来た人面獣を横一閃で斬る。鋭い牙で噛みつこうとする人面獣に対し、真正面から斜め一閃に斬る。
次に、尻尾を操り先端の毒針で結を攻撃する人面獣。
結  「甘い!」
自在に攻撃する人面獣の尻尾の攻撃を回避、人面獣の懐に飛び込み、一気に十字斬りを行う。
そして、人面獣が二匹同時に襲いかかって来る。
結  「シマッタ!」
日本刀で正面から、襲いかかって来る1匹目に袈裟斬りで倒す。
結  「ヤッ!」
そして、最後に襲って来た人面獣を唐竹割りで斬る。
結  「全員倒したぜ!」
日本刀を覇奈に向ける。
覇奈 「見事だ」
睨む結、冷酷な目の覇奈。
覇奈 「だが、次の僕はそうはいかないぞ」
結  「まだ、居んのかよ!」
猛烈な突風と共にドラゴン(竜に略)が出現。10m全後の体長。恐竜の様な顔、蝙蝠の様な翼、強靭な手足、爬虫類の尾の様な体を持つ竜。地面に着地。
覇奈 「次の僕はコイツだ」
覇奈、空中に浮上。竜の隣に移動。
結  「よりにもよって、ドラゴンかよ!」
刀を収めて、即座にホルスターから、拳銃を取り出し、両手で持って構える。
結  「喰らえ」
拳銃を撃つ結。しかし、竜の体が銃弾を弾き返す。
覇奈 「無駄だ」
空中から、冷酷な目で結を見る。
覇奈 「殺れ」
翼を広げて、突風を起こす竜。工事看板、クッションドラム等が吹っ飛ぶ。
結  「オット!」          
急いで、近くの電信柱に掴まり、耐える。
覇奈 「流石はこの世界で、多くの幻獣を倒してきた事はあるな」
結  「俺は、こんな事じゃ、死なないぜ」
ニヤリと笑う。
覇奈 「だが、その減らず口も、これで終りだ」
竜の口から、炎は放たれる。
結、炎目掛けて、工事看板を投げて、急いで回避。
覇奈 「消えたか」
結  「戦いは、まだこれからだぜ!」
一瞬の隙をついて、竜の懐に飛び込む。
結  「生物の一番脆い部位は」
拳銃を構える。
結  「腹だ!」
竜の腹部目掛けて、猛烈な勢いで拳銃を撃つ。
覇奈 「無駄だ」
結めがけて、尾を放つ竜。吹っ飛ぶ結。
結  「効いたぜ・・・」
地面に倒れながらう言う。
覇奈 「ここまで、戦い抜いたのは誉めてやる。だが、次の攻撃でお前は最期だ」
結  「クッ・・・」
諦めの表情。
結  「!?」
近くに、火炎放射器がある事に気付く。
結  「オイ! 覇奈!」
覇奈 「何!」
突然、名前を呼ばれて、驚く。
結  「ジャブも何発も打てば、ヒットするぜ」
立ち上がる。
結  「次はストレートだ!」
近くの火炎放射器を持ち上げ、竜の腹部目掛けて投げる。
そして、火炎放射器目掛けて、拳銃を撃つ。放射器に命中、爆発。
覇奈 「お前を見くびっていた」
結  「有難う、誉め言葉としておくよ」
竜の腹部を見る結。腹部は若干脆くなっている。
結  「勝利の女神が、少し笑ってくれたぜ」
微笑んで拳銃を構える。
突如、竜に銃弾が被弾する。
奏  「結さん!」
男性2「銃弾と火力のある武器を持ってきました」
奏がM4と新しい弾倉、男性2がカールグフタフを持っている。そして、M60やミニミ、AT―4等の重火器を持った増援も駆けつけている。
M4を手にする結。重火器を携帯した増援を見る。
結  「集団戦ができるぞ!」
覇奈 「新手か」
竜目掛けて、M203A2の擲弾を発射する結。竜に被弾して、爆発。
煙がやみ、竜が一歩足を踏み出す。
結  「一斉射撃だ! 撃て!」
重火器を持った増援による一斉発射。腹部目掛け、銃弾や砲弾が飛んでいく。腹部に直撃して、後退する竜。
結  「よし、仕上げに入るぞ! 装填だ!」
男性2「了解しました」
結がカールグフタフを携帯し、男性2が砲弾を装填する。
結 「行くぞ」
竜の腹部に狙いを定める。
結  「吹っ飛べぇ!」
竜目掛けて砲弾が発射。腹部に直撃、爆発。
土煙を上げて倒れる竜。
奏  「ヤッター」
喜ぶ、奏達。
結  「喜ぶのは早い!」
カールグフタフを構えている。
結  「覇奈がいない」
周囲を見渡して、覇奈がいない事に気付く。

8.ノートシティー
都市。旅支度を整えた結と奏と男性2達。
奏  「結さん、どうしても行っちゃうの?」
寂しそうな顔をする。
結  「アア、覇奈のような幻獣の世界から来た奴が、俺達の世界を侵略に来てる事を他の人達にも知らせなきゃならん」
脳裏に覇奈の顔。
奏  「また、ここに来てくれる?」
結  「奏が良い子にしてれば、また来るよ」
奏の頭を撫でる。
奏  「うん」
そして、旅立つ結。

9.荒野
砂漠が広がり、草木が殆どない。荒野を突き進む結。
荒野に一人立っている覇奈。
覇奈 「戦士よ、待っていたぞ」
両手から、炎を出す。
結  「さあ、決着をつけようか」
日本刀を抜く。
両者共、相手目掛けて一直線に走る。
N  「戦士の戦いは続く・・・」
激突する結と覇奈。