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中小製造業にとっての量子コンピュータとは?

先日、日本政府が、量子技術に関する新たな戦略案を公表しましたね。
2022年度中に、初の国産量子コンピュータを整備する目標を示しました。

量子技術は、これから非常に重要になってきますね。

現在、量子コンピュータといえば、やはり米国が圧倒的。
Googleは、2019年に「量子超越」というブレークスルーを一番乗りで果たしました。
2029年には、量子コンピュータを完成させるとしています。

米国の国家レベルとしても、2019年からの5年間で13億ドルを投資するとし、2021年には、290億ドルを投資する法案が上院で可決。

このような米国に猛追しているのが、中国。

2020年に、中国科学技術大学は、光方式で量子超越を達成。
2021年に発表された、超伝導の量子コンピュータは、量子ビット数が62であり、世界でもトップクラス。

国家レベルとしても、1兆円を越える資金を投資して量子技術の研究拠点を
整備しています。

日本の量子技術は世界最先端であるし、日本の研究者もトップクラスではありますが、実現性や商用化という点では、やや遅れています。
それでも、独自の技術でまだまだ存在感はあります。

このような量子コンピュータによって、バッテリーや半導体材料などの
素材開発や製薬開発などの他、金融分野や暗号化技術など、重要な分野への応用が期待されます。

量子を制するものはハイテク技術を制す、ということで、日本でも、
「将来の国家間の覇権争いの中核となる重要技術」
と位置付けています。

量子技術の開発や応用には、莫大な資金が必要ですので、中小製造業は、
直接的な影響はさほど受けないかもしれません。
ただし、量子技術を利用したスタートアップ企業などを日本政府が後押ししていますので、このようなスタートアップ企業の誕生に期待したいですね。

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