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中小製造業の強みの磨き方の事例

中堅化学メーカーのデンカ株式会社。
https://www.denka.co.jp/

2022年3月期に過去最高益を見込んでいるそうです。

利益に貢献している製品の一つが、「球状アルミナ」
電池や半導体に放熱部品として使用される材料です。

現在、世界シェア6割。

しかも、この製品の利用分野は、EV用の電池や半導体パッケージ、
5Gの基地局向け放熱グリースなど、これから成長著しい分野が多いですね。

2021年3月期は、売上が6.9%減少しているものの、営業利益は9.9%アップしています。

来年4月からは、シンガポール工場が稼働する予定で、日本の工場にも大幅な設備投資を決定しました。

シンガポール工場の稼働によって、生産能力が約5倍に増えるそうです。


このデンカの強みの磨き方は参考になりますね。

球状アルミナを開発したのが2004年で、当時は、さほど製品力があったわけではありませんでした。

しかし、顧客の声を丁寧に聞きながら、球状アルミナの品質改善を繰り返してきました。

溶かすときの温度管理、不純物をなくす技術などを突き詰めてきました。
奇をてらわず地道な改善を続けることができるんですね。

気が付いてみたら、2020年には、世界シェア6割ですからね。

このように、ある分野・技術・部品等に特化して、顧客の要望に応えながら深化させていき独自領域にまで磨き込む、というのは、これからの中小製造業の戦い方として、非常に参考になります。

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