ミルクボーイの漫才で「UXライティング」を説明してみた
内海「どうもミルクボーイで~す。お願いします~」
駒場「よろしく願いします~」
内海「あ~!ありがとうございます~!今、ザ・マイクロコピーをいただきましたけどもね。こんなんなんぼあってもいいですからね」
駒場「いきなりですけどね、うちのオカンがね、好きな文章の書き方があるらしいいんやけど、その名前を忘れたらしいねん」
内海「文章の書き方の名前忘れるて、どうなってんねんそれ。オカンの好きな文章の書き方なんか、短歌か俳句ぐらいやろ、そんなもん」
駒場「それがちゃうらしいねんな」
内海「何がちがうのよ」
駒場「いろいろ聞くけどわからへんねん」
内海「ほんなら俺がね、一緒に考えたげるから、どんな特徴言うてたか教えてみてよ」
駒場「オカンが言うにはな、ユーザーが目にする言葉を設計することによって、プロダクトとユーザーのコミュニケーションをデザインすることらしいねん」
内海「おー…UXライティングやないか。その特徴は完全にUXライティングやがな!すぐわかったやんこんなんもう」
駒場「でもちょっとわかれへんのよな」
内海「何がわかれへんのよ」
駒場「俺もUXライティングやと思てんけどな、オカンが言うにはめちゃくちゃ長い文章を書くらしいねん」
内海「お~…ほなUXライティングと違うか。長い文章を書くのはね、UXライティングで一番やったらあかんことやからね。人間ていうのはね、文章なんか全然読まへんのよ。WEBやったら全体の20%ぐらいしか読まへんと言われてるぐらいやからね。文章はとにかく短くことが何よりも大切やねんから。せやろ~。UXライティングと違うがなこれ」
駒場「うん」
内海「ほなもうちょっと詳しく教えてくれる?」
駒場「オカンが言うにはな、お客さんの不安を取り除くのが得意らしいねん」
内海「UXライティングやないか!Netflixの登録フローを見てみてよ。『いつでもキャンセルできます』って5回も言うてんねんから!そんだけ言われたらお客さんもひと安心やで。『いつでもキャンセルできるんやったら、登録してみよか』ってなるやろ。そんだけしつこく言うっていうのはね、何回もA/Bテストを繰り返してめちゃくちゃ効果が高かったからやと睨んでんのよ、俺は。俺はなんでもお見通しやで!UXライティングやこんなもんは!」
駒場「わからへんのよ」
内海「何がわからへんのよこれで!」
駒場「俺もUXライティングと思てんけどな、オカンが言うには、文章だけを単独で考えるらしいのよ」
内海「ほなUXライティングちゃうやないかい!UXライティングはな、デザインや体験と一緒に考えるのが鉄則なんよ。Slackで未読メッセージを全部読み終えた時に表示される『未読チェック完了!ワンだふる!』ってメッセージもな、こうやって舌を出した可愛らしい犬の絵文字🐶と一緒に表示されるからグッとくるわけよ。絵文字もなしにいきなり『ワンだふる!』って言われたら、いやいや、どないしたん?ってなるやろ。そういうことやねんから」
駒場「せやな、そうやねん」
内海「ほなもうちょっとなんか言ってなかったか?」
駒場「オカンが言うには、ひらがなと漢字のバランスまでこだわるらしいのよ」
内海「UXライティングやないか!ひらがなと漢字のバランスによってユーザーが受ける印象は全然違うからね。『誰でも簡単に、今すぐ始められます』と『誰でもかんたんに、今すぐはじめられます』やったら、ひらがなが多いほうが簡単に始められそうな気がするやろ?ひらがなと漢字のバランスは7:3がええっていうデータもあるぐらいやねんから。それはUXライティングで決まりやないの」
駒場「でもわからへんのよ」
内海「何がわからへんねんな!」
駒場「俺もUXライティングと思ってんけどな、オカンが言うには、歴史に残るような一行を生み出すらしいのよ」
内海「ほなUXライティングちゃうやないか!UXライティングはね、人々の記憶に残らへんぐらいがちょうどいいのよ。変に目立ってしもたらな、ユーザーの体験を邪魔してしまうやろ。UXを陰で支える名脇役、それがUXライティングやねんから」
駒場「そうやねん」
内海「ほなもうちょっとなんか言ってなかったか?」
駒場「オカンが言うにはな、ゲームでも使われてるらしいねん」
内海「ほなUXライティングやないか!爆発的にヒットした『あつまれ どうぶつの森』でも使われてるねんから。名前とかを入力した後に確認画面が出るやろ、そこで普通やったら『戻る』って書いてあるところに『考え直す』って言葉を入れたんやから。あそこはもう『戻る』で完全に答えが出たと思われてたからね。あれはほんまに見事やったわ。これはもうUXライティングに決まり!」
駒場「わかれへんねん」
内海「わかれへんことない!オカンの好きな文章の書き方はUXライティングやもう」
駒場「オカンが言うにはな、UXライティングではないって言うねん」
内海「ほなUXライティングちゃうやないかい!オカンがUXライティングではないって言うんやから、UXライティングちゃうがな!」
駒場「せやねん」
内海「先言えよ!俺が舌出して犬の絵文字🐶の真似して『ワンだふる!』って言うてた時どう思ててんお前!」
駒場「申しわけない」
内海「ほんまにわからへんやんこれ、どうなってんのよ」
駒場「オトンが言うにはな」
内海「オトン」
駒場「エッセイちゃうかって」
内海「いや絶対ちゃうやろ。もうええわ」
内海&駒場「ありがとうございました~」
(こちらのnoteを参考にさせていただきました)
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