偏差値30の医道①
ただ何となく生きていた。高校生の僕はゲームが好きでたまらず、毎日のように画面の前に座って、ただ目を光らせていた。もしかして10年前にe-sportsという競技が有名だったら、目指していたかもしれない。中高一貫という環境は勉強しない言い訳には最適で、何もしなくても自分が前に進んでいるような安心感を与えてくれた。
これはそんな僕が、医者になるまでの話。
僕は高校時代の自分のテストでの偏差値というものを知らない。覚えてないとか、手元にないとかではなく、知らなかった。偏差値自体の存在を、希望大学に受かるには、全国の受験生の中で自分がどの位置、ランキングにいるかが非常に大切になってくる。それさえ知らずにただ漠然と、毎日生きていた。
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