私が適応障害になるまで(その3)崩壊編

■その2のあらすじ

就職した会社はトップダウンのどえらい会社だった。
少しずつ状況をよくしようと動くが、人がどんどん入れ替わる。
不眠状態が続き、飲酒量も増え、喫煙もしだし、体重は10kg増加。体調不良の日が増えるのだった。

■4年目

ここからどんどん体調がおかしくなる
早めに病院に行けばもっと楽だったかもしれない。
その1でも書いたのだが、人間というのは慣れるもので、体調不良も続くとそれが普通になってきていた。
ちなみに、入社当時と比べて体重は15kg増えた

親しい人から何度も「メンタルの病院にいけ」と言われた。
でも、日々の不摂生が原因で体調が悪いと思い込んでいたので、行く必要もないし、体がだるいのも発熱するのも仕方ないと思っていた。

仕事では、業務もしっかりとこなし、信頼される立場になった。
そこで、私は代表に意見を申し立てた。

・指示を出すときは私を通してほしい

正直、私の負担が増える・業務上非効率な行為でもある。
が、代表の理不尽さが原因で、何十人もの人間を見送ってきた故の意見だ。
私から指導・業務指示をすることでそれを緩和し、円滑に業務を進めようとした。

しかし、時すでに遅しである。

一度崩れたものを再構築するのは難しい。
とうとう入社した時にいた社員は全員いなくなってしまった

常勤は私と代表の2人になっていた。
というかそれ以外に従業員がいなかった
だから有給なんてとることが許されなかった。

■5年目

もう体調が悪いのが当たり前だった。
この頃には、毎週末熱がでていた
金曜日にはじわじわと熱が上がり、土日はほとんど熱とだるさで動けない。
休みの日に遊びに誘われても、断っていた。
ごめんね。

そして、夜も寝られない日が続いていた。
良く寝られて4時間ぐらいだったと思う。

ここまできて、ようやく「流石にまずいかも」と思った。
とりあえず、近くの内科に行って血液検査とレントゲンをとってもらった。

どちらも異常は見つからなかった
そして、貰った薬を飲んでも何も改善しなかった。

「治らないのか、じゃあしょうがない」

ここで一度諦めた。
気だるい体に鞭を打ちながら出勤を続けていた。

入社してから5年目のゴールデンウィーク。
普段なら思いっきり遊び倒すのだが、

ゴールデンウィーク中、ずっと熱を出して寝込んだ。

咳も出ない・鼻も問題ない、ただ38度以上の熱が続いていた。
合間を縫って病院で検査を受けた。
ウイルス性の風邪ではないと診断された。

ここでようやく、「メンタルの問題では」と思うようになる。

ゴールデンウィーク明け、会社に2人の人員が補充された。
その2人には、なるべくルーチンワークの内容を確実に教えた。
この頃にはもう毎日微熱が続いていた

もう限界かもしれない。

そう思った。
親しい人に相談した。
その人は「だからもっと早くにメンタルクリニックに行けっていっただろう」とめっちゃ怒りながらも、とあるクリニックを紹介してくれた。

そのメンタルクリニックに、有給を使って通院した。
1度目は薬を飲んで様子を見ましょうと言われた。

初めてその類の薬を飲んだ。

そして記憶が飛んだ。

その時の私は、知り合いに片っ端から「仕事辞めるかも」というラインを入れたらしい。
朝起きたら通知が凄い来ててびっくりした。
どうやら薬が合わなかったらしい。
これから処方されるお薬を頂く方は、症状や人によって自分に合う薬剤があるので、合わないと思ったら使用をやめて、別のお薬に変えてもらおう。

1週間後、再度通院した。
結果、「適応障害」と診断された。
発熱に関しては、休日も気を張り続けた結果、自律神経が休まる暇がなく、体調に影響が出ているとのこと。

ちなみに、20年以上昔に「自律神経失調症」という病気で、無理やり病院にねじ込まれた経験がある。
これはまた別の記事として投稿する予定。

病名を診断された時、
「ああ、私って病気だったんだ」と思った。
そう診断された瞬間、何もかもどうでも良くなった

診断書を書いてもらい、有給も使いながら休んだ。
もうこの時には、現職復帰なんて考えていなかった。

「自分の健康な時ってどんな状態だったっけ」

それすらも分からなくなっていた。

■そして退職へ

適応障害と診断されてから、休み続けて半年ぐらいたった。
その間休んでいるにもかかわらず、チャットには頻繁に連絡が送られてきており、常に仕事がどうなっているか気になって、休んでいるのに気持ちは休まらなかった

その後、半年後に会社規定で退職することになる。
ここでやっと肩の荷が下りた気がする。

「ああ、やっと解放されるんだ」

そう思った。
事務所の私物も回収し、最後の挨拶を済ませた。
その時に代表にこういわれた。

「何が負担になっていたんでしょうかねぇ」

あなたです。

■退職後から現在まで

現在、少しずつではあるが、発熱する日も少なくなってきて、薬を頼りながらではあるが、睡眠もとれるようになってきた。

昨今、とあるウイルスが猛威を振るっており、なかなか外出することはできなくて体重もさらに増えてしまったが、精神面としては何とか正常に戻りつつあるように感じる。

こういう病気になる人が少しでも減ってほしい。
そして、「今の状況でも人の役に立てることがしたい」そういう思いでYouTubeで動画を投稿し始めた。

皆さんも、頑張りすぎる真面目な人、なんでも一人で抱え込みがちな人は本当に気を付けて欲しい。
YouTubeでも語ったが、そんな人が身近にいれば、手助けをしてあげて欲しい

まとめると
・自分一人で何でも背負いこまない。
・少しでも違和感があればすぐに病院へ。
・もし病気だと診断されても、公的な制度を利用して補助を受けられる。

だから違和感があれば、安心して病院に行ってほしい。

ちなみに先日、その会社から連絡があった。
社内で紛失したと思っていた私の印鑑が見つかったとのことだった。

結局、郵送対応ではなく取りに行くことになったが、正直職場に近づくと動悸がした。

その2で相方が「悪い人なんじゃないんだけどね」と言って去っていったのだが、今ならそれが理解できる。

代表は素直で純粋なのだ。
怒った後もクールダウンを挟めば普通の対応になる。
ただ、部下が自分と同じ動きができないということを理解していないのだ。

最後に言わせてもらうと、出張帰りにお土産を頂けるより、給料を増やして欲しかった

以上。

これにて一旦完結です。

最後に一つ。

メンタルクリニックに行くことは恥ではない。

皆さんが自分のことを第一に考えて、一度きりの人生を健康に過ごせますように。

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