現代宮城風土記#2:東北学院大学の文化財

東北学院大学

仙台市青葉区土樋に本部を置く私立大学。略して『TGU』。1886年に押川方義とW・E・ホーイによって『仙台神学校』として創設された。東北地方で最大の私立総合大学。土樋キャンパスを中心に、学部1,2年生は泉キャンパス、工学部は多賀城キャンパスを主に使用していたが、2023年度から五橋キャンパスの利用が開始され、土樋と五橋の新キャンパスが中心となっている。
戦前に旧専門部校舎があった土樋キャンパスには古い建物が一部残っており、そのうち1棟が国指定の重要文化財、4棟が国の登録有形文化財になっている。

東北学院大学・五橋キャンパス

1.東北学院旧宣教師館(デフォレスト館/シップル館)

1887年竣工のアメリカのコロニアル様式の洋館。当初は宮城英学校(後の東華学校)の宣教師・デフォレストの一家が使用。1940年から東北学院の所有となって戦後はシップル教授一家が居住。国指定の重要文化財。

デフォレスト館(工事中)

2.東北学院大学正門

1926年竣工。キャンパス北辺の南六軒丁通に面した場所に位置する。三角アーチの脇門二基を一対とした正門で、鉄筋コンクリート造の洗い出しに目地切りで石張りに見せている。間口は4.2mで両開きの鉄扉を吊っている。国の登録有形文化財。

東北学院大学正門

3.東北学院大学本館(旧東北学院専門部校舎)

1926年に竣工した鉄筋コンクリート造の三階建て、カレッジ・ゴシック様式の校舎。東西に細長く、正面中央に玄関ポーチを構える。外観には秋保石を張っている。キャンパスの象徴的存在。国の登録有形文化財。

東北学院大学本館

4.ラーハウザー記念東北学院礼拝堂

土樋キャンパスにある礼拝堂。1932年に完成した鉄筋コンクリート造の建築で、カレッジ・ゴシック様式の外観。外壁には秋保石が利用されている。名称は巨額の献金を寄せたエラ・A・ラーハウザー女史にちなむ。国の登録有形文化財。

ラーハウザー記念東北学院礼拝堂

5.東北学院大学大学院棟(旧シュネーダー記念東北学院図書館)

1953年竣工の鉄筋コンクリート造の五階建てで、1階と3階に2層吹抜けの閲覧室、5層に書庫、10室の教授研究室等を備えている。外観は縦長窓を利用して三階建て風にしている。国の登録有形文化財。

東北学院大学大学院棟

おわりに

正門から入ったところに登録有形文化財の建物が三面しているから、建物単体じゃなくキャンパスとして時代を感じる。

更新履歴

????:いつだか忘れたけどデフォレスト館の写真を追加した。
2023年10月26日:記事を作成。デフォレスト館の写真は改めて撮影したいと思った。

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