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ドラマ「silent」の特許性

今回は、この作品についてのお話し。

●silent

川口春奈さん、目黒蓮さん出演。
いわゆるラブストーリーです(^O^)

界隈では結構盛り上がってるようです(o゜▽゜)o
オリコンのドラマ満足度では、3週連続で1位にランクイン。
TVerでは、再生回数が582万回を越え、TVerで配信された全番組の単話での最高記録を更新しました。
Twitterでは、2週連続で世界トレンド1位を獲得(°0°)

なにがこんなに良いんでしょうか?

いつものように特許性を考えてみたい(@_@)

まずは、引用例としては、やっぱこれでしょう(^_^)b

・愛していると言ってくれ

聴覚障害の男性と、聴覚通常の女性とのラブストーリーという点では、両作品は同じです(^o^)

じゃあ、何が違うのか?

実は、特許の世界では、公開された技術が多いほど、広い範囲での権利が取りにくくなります(>o<)
成熟期を越えた技術分野や初めて市場に投入されてから相当年度時間が経過しているような技術分野ですね。

ラブストーリーは、技術分野で言うと、成熟期を越えた分野です。
なので、古今東西いろんなラブストーリーが出されています。
となると、ラブストーリーにおける新しさというのは、どうしても微妙な差異にならざるを得ない(>_<)

だからその差異は何なのか?
っていうと、難しいですよね。

目黒蓮さんや鈴鹿央士さんの優しい雰囲気が、今の時代に合っているところでしょうか?
でも、優しい雰囲気のラブストーリーなんて他にもいくらでもあるでしょう。

そうなると、この作品こその特徴というのは、ますます微差になりますね(^_^;

個人的に思うのは、“切なさの断片の組み合わせ”が今までとは違うのかも知れない。

例えば、セリフ。
表面的ではなく、心の奥を突いてきますね。

“悪く思えば楽だったから・・・
友だちの病気受け入れるより、
楽だったから・・・“

などのように、こんな“切なセリフ”が、切なさを助長させますね(^o^)

そして、小道具。
例えば、夏帆さんのセリフ。

“音のない世界は、
悲しい世界じゃない”

“たまに夢に見る。
好きな人と電話したり
手繋いで声で話すの“

このセリフの後、目黒さんに思いが届かず、彼を目の前にしたとき、スマホを耳に当てる動作。

瞬間的に分かり易い説明がドラマに求められる時代に、小道具と動作だけで
無言で決める(^x^)
まさに“silent”。
ここ最近のドラマシーンでは、秀逸だと思います(ToT)
“切な小道具”です。

さらに、悪人がいないというのも切なさを助長してますね。
勧善懲悪タイプのように、悪人を懲らしめてスッキリ、というものではなく、誰も悪くないし、みんな良いヤツだし、それでも思いは叶わない。
それこそ、視聴者は、
“誰かを悪く思えば楽だったのに・・・”
と思う(ToT)
“切な人物相関”ですな。

また、表現が綺麗ですね。
例えば、映像が、光の具合が、映画のように美しい。
そして、Official髭男dismの歌も抜群に美しい。
歌詞の各パートが、ドラマに適合していて、ストーリーと映像を支えてます。
切ないものの中に美しいものが入ると、それはそれで切なさが助長する。
“切な表現”です(@_@)

これら“切なセリフ”
“切な小道具”
“切な人物相関”
“切な表現”とが
混じり合って
フワッと一つの“切なさ”に昇華されていく(ノД`)

では、結論としてはどうかというと、
これは、残念ながら、“拒絶査定”ですね(ToT)
新規性はあるけど、公開要素の組み合わせなので進歩性なしということで特許にはならないかな。

実は、特許の世界にも、良い発明で社会に貢献できるのに特許にはなりにくい、というものはたくさんあります。

この作品は、未だ見たことないような革新的なものではないけれど、各要素の新しい組み合わせということで、切なラブストーリーの新たな境地を開いた作品だと思います(^_^)v
逆に言えば、各要素は既知でも、新たな組み合わせを考えれば、充分オモロい作品が作れるということですね(^o^)

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