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お正月の準備をしながら

 今日は朝からお正月に向けて母屋の掃除をした。先ずは仏間から…。掃除機をかけ、仏壇周りの埃をとって、仏花を新しく挿した。線香差しに入ったお線香も少なくなっていたので、頂いたばかりの鳩居堂のお線香を足すのに封を開けた。瞬間、白檀のいい香りがした。お線香はこの時が一番いい香りがする。

 黙々と仏壇の掃除をしていたら、今年亡くなった著名人のことが思い出された。私のなかでは坂本龍一さんと、ベニシアさんの訃報が特に悲しかった。坂本龍一さんは人生初の『推し』だし、ベニシアさんはNHK『猫のしっぽ カエルの手』に出演されていて京都大原での暮らしの様子に、いつも癒されてきた。人生2度目の「重なる時って重なるよねぇ…」と何もかもが大変な時期だったので特に思い出深い。

 先日、ネット記事に旦那様が語ったベニシアさんの最期が書かれていた。

「退院から13日目の朝、日照時間が最も長い夏至の日に、隣に寝ていたぼくが気づかないうちに、眠ったまま、大好きな家から旅立ちました。」

悲しいけれど、どこかホッとした。

 私は中学生の頃から、ボンヤリとこんな最期がいいなぁ…というのがあった。
 
 今にも桜が咲きそうな程に暖かな3月下旬の日曜日。娘が旦那さんと子供を連れて自宅に遊びに来て、お昼は軽く皆で温かなお蕎麦を頂いて、私は少し休むのに居間を離れて広縁でひとりミカンを片手にウトウトしたまま…。そこに小学生の孫がやってきて「ばーちゃんが死んでる~っ!」というのが理想。
 辞世の句は『名残惜しくなるので桜は見ないでいきます。』

 この話を20歳の頃、男友達に話したら「ゴッドファーザーみたいだな。」と言われた。私はこの映画を観たことが無いので分からないけれどミカン片手に亡くなるのだろうか?いつか観てみようと思いつつ、未だに観ていないのでこの正月休みに観てみようかな…。
 

#今年のふり返り


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