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雪の詩(うた)

1つだけ  答えてくれないか? 君の瞳に 僕は映っているかぃ

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リボンもなく 伝える言葉もない
空から 大地への真っ白い贈り物

まつ毛に 頬っぺに 触れては消えて
無邪気な笑顔の周りだけ
仄かに明るく 暖か色

それは
まるで 幻影(まぼろし)
まるで 白昼夢(ゆめ)

手を伸ばしたら 消えそうで
瞬きしたら 覚めそうで
吐く息の 白さまで潜めて
ただ ジッと見ていた

無関心なフリをした
街の灯りが また1つ消え
真新しい 雪の絨毯の上
二人の足跡だけが続く

ほんの些細なことだけど
きっと ずっと
心の深くで輝き続ける

僕には かけがえのない
大切な時間

もしも 冬の悪戯で
魔法のトンネルの中の
君が 雪の化身だとしても

それでも いい

今ひとときだけ 解けないで いて…

僕の心のキャンバスに この白い景色ごと
君を捉えたまま   舞う雪の
柔らかで 透明な羽音を  聞いていたいから

1つだけ 答えてくれないか?

君の 瞳に
僕は 映っているかぃ?


1998.12.24

拙い文章です。サポート頂くことは考えておりませんが お心遣い下さった方へ、心から感謝申し上げます どうかこれからも暖かく見守っていただけますように。