寒い季節にオススメ!おもてなしの心が生んだ【IRISH COFFEEアイリッシュ・コーヒー】とは?
こんにちは!東京日比谷OKUROJI(オクロジ)にあるMIXOLOGY HERITAGE(ミクソロジー ヘリテージ)のバーテンダー川原と申します!
こちらでは様々なクラシック・カクテルの誕生秘話を通じて、ご自宅で簡単に本格的なカクテルの味わいを楽しんでいただけるようにご紹介させていただこうと思います!!
今回のカクテルは寒い季節にぴったりのカクテル
【IRISH COFFEE アイリッシュ・コーヒー】をご紹介させて頂きます。
IRISH COFFEE アイリッシュ・コーヒーの起源は1940年代のアイルランド南西部・シャノン川河口の漁村【Foynes フォインズ】にあった水上飛行場。
第二次世界大戦前の1937年から飛行艇を使用したアメリカ~イギリス間の
大西洋横断航空路が運航を開始すると、寄港地として利用されることとなる。
当時は燃料補給の為、水上で待機しなくてはならなかった。(寒そう。。)
当時の飛行艇は航続距離が短く、大西洋上の経路途中で燃料補給のためアイルランドとカナダのノバスコシアに寄港せねばならなかったのである。
当時のプロペラ飛行艇は後年の旅客機と違って気密構造ではなく、暖房はあまりよく効かなかった。加えて飛行艇が水上で給油する間、乗客は安全のためボートで移動して陸上待機せねばならなかったが、港の天候が悪ければ、飛行艇からパブのあるレストハウスにたどり着くまで更に凍える羽目になった。
そこで燃料補給の待ち時間を利用して、乗客に体を温めて貰おう、という心遣いから、アイルランド名物のアイリッシュ・ウイスキーをベースとしたこの飲み物が考案されたという。
う~~ん、まさに「O・MO・TE・NA・SHI♡」
フォインズ空港でアイリッシュ・コーヒーを楽しむマリリン・モンロー夫妻
考案者はフォインズ飛行場のパブのバーテンダー
ジョセフ・シェリダン(Joseph Sheridan 1909-1962)
彼の生んだアイリッシュ・コーヒーは、戦後陸上機が主流となってからフォインズに代わる大西洋航空路の中継地となったシャノン空港でも提供され、当地の名物として大西洋横断航空路を利用する人々に知られるようになった。
1952年にはサンフランシスコの「ブエナ・ビスタ・カフェ」にレシピが伝えられて飲まれるようになったことから、更にその存在が広まり、世界中で飲まれる温かいタイプのカクテル(ホットドリンク)の1つとなった。
現在、シャノン空港にはカクテル考案者のシェリダンを記念して「ジョー・シェリダン・カフェ」が設けられており、記念プレートも設置されている。ここではもちろん今でもアイリッシュ・コーヒーを注文することができ、
多くの乗客の体と心を温め続けている。
スタンダードなレシピがこちら
〇アイリッシュ・ウイスキー 30ml
〇ホットコーヒー 120ml
〇シュガーシロップ 10ml
〇ホイップクリーム 適量
●アイリッシュコーヒーグラス
① グラスにウイスキーとコーヒー、シロップを入れる。
②表面にホイップクリームを浮かべる。
これだけでも十分美味しいカクテルですが、ひと手間加えるだけで一気に本格的なBARの味わいになっちゃいます!!
オススメ本格レシピ
〇ブッシュミルズ10年 30ml
〇ホットコーヒー(コンビニのものでOK) 120ml
〇キャラメルシロップ(MONIN社製) 10ml
〇生クリーム 50ml
〇ナツメグ 1片
●耐熱グラス・ボウル・電動ホイッパー・お湯
作り方
①耐熱グラスをお湯で温めておく。(←重要です!!)
②ボウルに生クリームとキャラメルシロップを入れ、電動ホイッパーで3分程度ホイップしておく。
③温めておいたグラスのお湯を捨て、ウイスキーを注ぎ、火をつけて軽くアルコールを飛ばす。(アルコール度数が高い方がお好きな方はそのままでもOK)※火を扱うのでご家庭では十分にお気を付けください。
④熱々のコーヒーを注ぎ、上からホイップしたクリームを浮かべる。
⑤ナツメグをクリームの上に振りかける。
ご自宅で簡単に再現できるように、大手コンビニメーカーのコーヒーをいくつか試しましたが、アイリッシュ・コーヒーには〇-ソンのホットコーヒーが一番マッチしました!
もっと簡単にご自宅で楽しみたい方には
買ってきたコーヒーにお好みでウイスキーを30~45ml注ぎ、
上にバニラアイスを乗せて飲むスタイルでも美味しくお手頃に楽しんでいただくこともできます!