台風19号と設計屋のつらみ

この文章を書いている時点、台風19号が静岡、関東に上陸しています。

観測史上最大の台風と言われ、すでに大きな被害を与えています、

避難勧告も出され、多くの住民が避難しています。

先に説明しますが、私は設計屋として、静岡と都内に多くの賃貸の住居を設計してきました。しかし、台風の直撃に伴い、自分の担当した現場の地域の多くは避難指示が発令し、自分の設計した建物から避難しています、

私は、noteの記事は別で建築を解説する動画などあらゆるメディアで、人の住まいとしてのアパート、マンションを設計する立場として「建築は人の生活の器」と言うことを偉そうに言ってきました。建築は表現、芸術、文化よりも先に生活を支えるものである、そして主に人の住まいを設計する自分に矜持を持った上で述べていました。

しかし、実際どうでしょう。未曾有の災害かもしれません。しかし、自分の設計した建物は生活の安全を保てなかった。避難を余儀なくさせてしまった。住む人に不安を与えてしまいました。

大災害だから仕方ない、そう言い切るのは簡単です。しかし、自分にとって、自分が作った建築です。それが人の生活を守れない、不安にさせてしまった。
ただただそれがつらい

つらい

つらい

また今工事中の自分の現場、昨日に養生などしたものの、この台風で台無しになるかもしれない、他所に被害を与えてしまうかもしれない。

どうしようもないことはわかってます。

けど自分が作り、関わったものが人に被害と不安を与えてしまうことそれは本当につらいです。偉そうなことを言ってますが、結局自分の知識、技術、経験は人を守ることができないのです、むしろ不安を与えてしまっているのです、

本当に悔しさしかありません。そして、自分の担当した物件に住んでいた人がこの一連の災害で命を落としたとしたら、もしかしたらその一報は自分に伝わらないかもしれません。それを想像すると苦しさで吐き気がします。気を紛らわそうと酒を煽っても酔えません、。

もちろん自分だけの責任だけではないこともある程度は把握してます。
それこそ、先の政治で堤防などの治水工事をくだらないパフォーマンスで取りやめてなければ、もう少し、建築や土木に関心を持っていれば、少しは変わったかもしれません。

しかしいま、それは全くの無意味です。
自分はnoteや動画で建築に関心を持ってもらうべく色々な発信をしています。全て、は建築は人の生活の器であり大切でかけがえのないものある。そのことを知ってもらいたいから。

しかし現状は全くの無力で、くだらない政治的パフォーマンスや小金稼ぎのために本当に大切な「命を守る」ために必要なことがわからないまま、無視され、今現状災害に直面しております。

とにかく、今は悔しいですが祈るしかありません。この気持ちをnoteに書き起こすことはみっともないし、悔しいと思いながら、自分の備忘録として残しておきます。

建築は人の生活の器である、このことを少しでも多くの人に伝えたいから



動画も含め、建築を「伝える」「教える」コンテンツ、場を作る事を目標としております。よろしくお願いします。