【後世に残したい児童文学】『エーミール』シリーズ
ケストナー作。
『エーミールと探偵たち』
『エーミールと三人のふたご』
小学校中学年向き。
私はケストナーのユーモアセンスが大好き。
『エーミールと探偵たち』では作家のケストナー本人も新聞記者として登場する。
こういうセンスにクスッと笑える。
人は誰も絵に描いたように幸せではない。
それぞれがいろいろな事情を抱えている。
自分の思いどおりにならないこともある。
困難に遭遇したときにどうする?
「投げやり」になる?
知恵を絞ろうよ!人と助け合おうよ!というケストナーのメッセージなのではないかしら。
『エーミール』シリーズ。
何と言ってもエーミールとおかあさんの関係性が素晴らしい。
お互いを思いやっている。
小さな紳士がおかあさんをエスコートする場面。
微笑ましい。
自分の大切な人を大切にする…
そんな基本的なことも上手に出来ない人が多いのではないかしら?
『エーミールと三人のふたご』でのおばあさんとエーミールの会話。
おかあさんに対する見解。
オトナになったいま読み返すと涙が出そう。
そして友情。
少年少女が探偵として活躍するストーリー。
*役割分担をする
*知恵を出し合う
実生活でも役に立ちそう。
加えてお金の話。
「お金の話をしないのはお金がたくさんあるから」
そうなのかもしれない。
お金がたくさんあるうちに生まれるか、は子どもには何の関係もない。
おかあさんが働いて働いてコツコツ貯めた大事なお金。
それをおもんぱかれる子ども。
『エーミール』シリーズはケストナー作品の大傑作。
政情的に大変な状況下で書かれている。
ぜひ柔らかい心で2冊とも読んで欲しい。
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