あなたを模様で表現する/インタビューから生まれたデザイン
布・生地の通販サイトnunocotofabricさんより発売中のテキスタイル「雪うさぎサクラ色」コンセプトは「日常の中に存在するささやかな喜びを、心地よく軽やかに表現したデザイン 」です。
こちらのデザインは、イラストレーターの葛西可奈さんにインタビューさせていただきながら、彼女の魅力や人柄を模様にするようなイメージで制作しました。
私が以前、葛西さんの原画を拝見した際に非常に感銘を受け、葛西さんをモデルにデザインを作らせていただけないかとオファーしました。
葛西さんはモチーフ1つ1つに、まるで友情のような温かい目線を持って描かれていると感じ、特に「最終日」という作品から私は井上陽水の「少年時代」のメロディーを思い出し、木々のざわめき、左上のナス、草の1本1本から、言葉では届かない感覚を覚えました。
そこで、葛西さんのような、日常風景から非日常を表現できる方、
ささやかな存在にも気付ける方をイメージしたデザインを制作したいと思いました。私と同じラジオ好きという共通項があったことも大きな要因です。ラジオは生活の楽しみの1つ。私は目の前にある事象から、豊かな模様を生み出せるようになりたいと思っています。
さて、私が拝見した葛西さんの作品は夏の終わりに差し掛かる頃が描かれていましたが、私のデザインでは、制作時期が昨年末であったことから、リリース時期を見越し、冬から春に変わる頃の季節をイメージした桜の柄にしたいと思いました。
雪の結晶が花火の光のように広がって、春になる、みたいなイメージです。
葛西さんにインタビューさせていただく前に、構想を練ります。
デザインの青写真ができたところで葛西さんに連絡をさせていただくタイミングとなりました。
メールでのやりとりの中で、葛西さんご自身が青森県の津軽地方出身であること、そして寒い冬の季節から雪が溶け春になるのが楽しみであったことをお聞きし、その雪解けに対する記憶を、ラジオから流れる音のように、心地よく軽やかに表現しようと決めました。
そして、私の都合だけでなく、私のデザインが葛西さんにとってどんな価値をもたらすことができるだろうか?情緒面と機能面、双方を設定します。
寒い冬の時期でも、この柄が部屋にあることで春への期待を感じる。
春がくるのがより楽しみになる、ということで
情緒的価値=解放感を感じる・視界が広がる・目の前が明るくなる
機能的価値=ランチョンマット、ティッシュカバー、のれん
といったイメージを持ちながらデザイン制作を進めます。
以下はデザインを構成するモチーフのキャスティングです。
1.うさぎ→あの頃の私・ふるさとにいた中学2年から高校1年生くらいの葛西さん
2.うさぎの耳→桜の花びら・春の予兆
3.ラジオの音→ほのかな高揚感・自分だけのワクワク
3a.昨夜雪が降った朝のラジオの音→澄んだ空気に流れる温かい音
4.桜→春がきたことの喜び・開花
5.結晶→光・ほしのかけら
以上の配役の元、私の描くストーリーは
「結晶(光)が花火のように広がって、花や緑を目覚めさせ、若葉が芽吹き、
春がやってくる。
雪が溶けて冬から春へと変化する時間軸をも含んだテキスタイルデザイン。」
こうしてデザインを制作し、リリースが実現しました。
私は個人事業主の方を対象に、ご自身の魅力・強みを再認識し、そのサービスを認知してもらうための、 あなただけの唯一無二のロゴデザイン、名刺、販促ツールを制作しています。ギャラリーでのインタビュアーの経験から、私はあなたが本来持っている魅力や才能を引き出し、 デザインという手段で視覚化・顕在化します。
お問い合わせはこちらの公式ラインからお気軽にメッセージください!
また、HBギャラリーのブログでインタビュアーを務めております。
マガジンでもご紹介しておりますのでご覧いただけましたら幸いです。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?