”君と夏の夜の街”

前の日の夜から一緒だったという友人と別れて2人っきりになった私たちは花火を買って公園へ向かった。

2年前の春、この公園で君が「もう会うのはやめる?」と言ったときに私は泣きながら「もう好きなんだから意味ないよ」と答えた。

出会ったとき私には恋人がいてあの子を好きになって1人になっても君は恋人にはならないでそれでもこうやって側にいる。

あっという間に花火は終わってしまって缶チューハイを飲み干した私はベンチに寝そべった。

「もう帰るよ」と君が言うのをくすくす笑いながら「嫌だ」と駄々をこねてみせると私の手を取った。

夜の公園を歩きながらどこへ行っても誰といても帰って来るところに君が住んでるのだから離れられないのなんて当たり前だと思った。


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