見出し画像

妊娠から出産までのあれこれ(妊活編④)

さて、妊活初日(気分的に)にして、まさかの人工受精実施が決まるという展開に陥った我々夫婦、そこに至る背景について書こうと思う。

最初にお伝えしておくが、これはあくまでも私たちの体験談で、通った病院は一つ、担当医も一人のみなので、妊活治療に今から記載することがが王道、というわけでは無いと思う。
恐らく色々な方法、色々な考え方の医師がいると思うので、あくまでも他者の体験談として読んでいただけると幸いです。

たまたま直近の予約可能日が生理終了翌日だったため、AM休暇を取得し夫婦で不妊治療専門クリニックへ。
簡単な問診票を書き、医師の診察を受ける。

わたしたちそれぞれの年齢を確認したところで、担当医はおもむろに表を見せてきた。
そこには女性の年齢と適切な不妊治療方法の見取り図が書かれていた。

①34歳まで
=> タイミング法を半年ほど実施後、妊娠しなければ、人工受精、体外受精へすすむ

②35〜37歳まで
=>タイミング法は使わず、人工受精を2.3回試したのち、妊娠しなければ体外受精実施が望ましい

③38歳〜
=>即体外受精実施が望ましい

まずは妊娠力検査から始まり、結果が出次第、医師と相談して治療内容を決めていくのだと思っていたが、医師はわたしの年齢から、②番が該当する為、次回の排卵日に合わせ人工受精から始めましょうと提案してきた。それと並行して夫婦それぞれの妊娠力検査も行うらしい。

妊活とは驚くほどスピード勝負。
そして、自分が思うより妊娠出産をするためには年齢的に厳しいのだと改めて認識した。

よく女性芸能人が40歳を過ぎて妊娠しましたやら、高齢者と言われる年齢に入った男性芸能人が、奥さんに子供ができました、やらのニュースを見るけれども、あれは一般的な事例では無いと思う。
恐らくお茶の間のわたしたちには伝えないだけで、それ相応の費用を伴う活動をして妊娠出産に至っているのだと、妊活に片足を突っ込んだ私は理解した。

置いていかれそうなスピード感で進む自身の妊活だが、元来せっかちなわたしと、データに基づく無駄の無い行動を好む夫には、このクリニックの合理的なスピード感がわりと好ましく、異論を唱えず従うことにした。

その日そのまま、わたしのほうの内診と血液検査を行ったところ、意外なことに大きな問題は見受けられず、卵子保有量に関していえば同年代に比べて多めという結果が出た。

そもそも卵子というのは都度生産の精子と異なり、女性が産まれた時点で保有量が確定しており、それが初潮開始後にほ毎月排卵されて精子との受精を待つ。
受精しない月は、経血とともに体外へ排出される。これがいわゆる生理というやつですね。
生まれつき保有量が決まっているので、年齢関係なく多い人は多いだろうし個人差が大きい。
通常50歳前後で閉経に至るが、以前実母から60歳頃まで閉経しなかったと聞いていたので、遺伝的に卵子保有量が多いのだろう。

保有量が多いことがどこまで妊活にプラスに働くのかはよく分からなかったが、マイナスでは無いようなので、肯定的受け取っておいた。

とはいえ、卵子も高齢化していることは事実で、すでに生誕3X年経過のわたしの卵子はわたしと同じだけ歳を取っていて、たまごとはいえ、お互い若くなく妊娠するにはなかなか厳しい年齢に差し掛かっていることに間違いはない。
卵子が若い10代、20代のうちに産むことは色んなリスクを回避するという意味でも生物学的にはしごく真っ当なことなのか。

卵子よ、きみも高齢か…お互いがんばるぜよ…と心のなかでエールを送っているわたしを横に、夫は「卵子が都度生産じゃないとは現代人の生活にアンマッチだ…」とつぶやいていたが、人体の構造が更新されるにはウン千年単位の時間が必要だから今はムリだよ…と嗜めておいた。

さて、クリニックで排卵をうながす錠剤と、吸えば12時間後に排卵する点鼻薬を処方され、10日後我々は人工受精を実施することとなる。

人工受精当日、採精した夫の精子カップを持参し、処置室へ。
不純物を取り除き元気な精子2匹ピックアップして子宮内へスポイトのようなもので入れていた。
とくに痛みもなく、処置後にベッドへ寝かせられることもなく終わり、えらくあっさりしているな、というのがその日のわたしの所見だった。ここまで約2時間強。
午前中でおおかたの処置と説明が終わった。

そして並行して行われた夫の精子検査だが、残念ながら動きが悪く、早々に体外受精、顕微受精へ切り替えたほうがよいという結果が出た。

今回の人工受精の結果確認のため、次の生理予定日付近での来院予約をし、それまでに医師はオンラインで行う体外受精説明会に参加するように、とわたしたちへ伝えた。

体外受精は女性側の身体的負担、夫婦の金銭的負担が一気に跳ね上がる。
文字通り桁違いになるのだ。

落ち込む夫とともに、毎週zoomで開催されるオンライン説明会に参加し、我が家の妊活方針を固めた。

・体外受精はしない
・人工受精を半年だけ試し、それで妊娠しなければそこで妊活は終了させる

実は夫は以前ひとりで説明会に参加していたようで、金銭的なことよりも採卵や自己注射など、女性の身体的負担がともかく大きい体外受精は、わたしが望まない限りしないと決めていたそうだ。
わたしも自分の性格からして、ここまで辛い思いをして妊活したにも関わらず、妊娠に至らなかった場合、自分自身を責めてメンタル不調に陥ることが予想された為、体外受精はしないと決めた。
また妊活中は禁酒、激しいスポーツを控えるなど、色々日常生活に制限がかかる為、半年と期限を区切って集中的に行うこととした。

我が家の方針が決まったところで、1度目の人工受精結果の確認にクリニックを訪れる。

そこで、まさかの妊娠が発覚する。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?