相続と終活④このマンションは一体いくらなの?
今回は遺産分割についてのお話です。
父が残したマンションに私は今も住んでいる状況ですが…
迷いはあるものの、一応は私が相続する方向で話は進んでいます。
私には兄が一人おり…いわゆる法定相続人は私と兄の二人です。
父は遺言を残さなかったため、二分の一で遺産を分けることになります。
私がこのマンションに住み続ける場合、このマンションの価値分のお金の半分を兄に渡すことになります。
これは父の生前からなんとなく話はしてて、兄とも合意していました。
さらに固定資産税も把握しており、その評価額からも、築30年を超え、特に高級住宅地でも、山の手のハイソ環境にもないためたいした価値はないだろうと。
私が兄にいくばくの金額を支払って話は穏便に話が済むはず…でした。
しかしながらここに大きな落とし穴がありました。
確かに、固定資産税の評価額としては微々たるものでネックになるような金額ではないです。
でも、このマンションがその金額で買えるはずはありません。
本当にこの金額で確定できるのか?といろいろ調べたところ、土地・マンションの値段を決めるいわゆる「査定」には様々な種類があることが分かりました。
①固定資産税の評価額
②不動産屋の査定
③不動産鑑定士の査定
④相続税の評価額
順番に説明していきます。
①固定資産税の評価額
毎年払う固定資産税の明細に記載しています。
が、これも表記がなかなかにややこしい。
マンションの固定資産は、
・家屋(かおく) と
・土地
があって、土地は分かりやすいのですが、家屋が分譲マンションなのでマンション全体の土地の広さからうちのマンションの広さ(平米)で按分する、、みたいな。
うんうん唸りましたが、一応「課税標準額」という表記があるのでこれが評価額であろう、と。
そしてなぜか固定資産税と都市計画税の二つの表記があり、なぜか土地の評価額が倍と半分ほど違う…。
もう訳が分からないですが、ここでは表記通り、固定資産税の評価額を採用することに。。
②不動産屋の査定
不動産屋さんに、このマンションいくらくらいで売れそうですか?
と聞けば無料で査定してくれます。(もちろん内覧・家の中を見てもらうことは必要ですが。)
ただし、これはあくまで不動産屋として扱う「売値」であって、実際の家の価値とは厳密には異なります。
たまたまそのマンションを高値でもいいから買いたいという人がいた場合、そのマンションの売値は当然ながら跳ね上がります。
でもたまたまそういう人がいない場合には、同じマンション同じ部屋であっても安い値しかつかないのです。
相続の査定においては、実際に売った場合に自分に手に入る金額でなければ意味がありません。
でも、実際それは売ってみなければわからないのです。
ここに相続の査定の難しさがあります。
③不動産鑑定士の査定
じゃぁどうやってマンションの金額を決めるのさ?
住み続けたい相続人はできるだけ安い値がついて欲しいし、
半分の価値を受け取る方はできるだけ高い値がついてほしい
これは揉めます。
揉める元です。
もはや揉めるようにできてます(笑)
調停までいってしまうしくみもよく分かります。
ガチで調停までいった場合、法的な鑑定方法があります。
それが「不動産鑑定士」の査定です。
だったら最初からめばいいじゃん
となりますが、マンションであれば20万から30万円かかります。
…わざとややこしくして士業と癒着してるんかとか思いますね(笑)
ただ、億の価値があるものならともかく、一般的な相続査定では依頼はしないようです。
それにどんな鑑定結果になっても双方が納得しなければ遺恨を残す状況には変わりないです。
本当にもめてるとかでなければ、そこにお金をかける意味、意義は見いだせないな、と私は考えました。
④相続税の評価額
巡り巡った挙句、たどりついたのが、そのものズバリ、
相続税を払う時の評価額を使えばいいんやないの?
ということで、相続税の評価額を調べてみることに。
固定資産の評価額からざっくり計算する方法は、ネットで早くから見つけていたのですが、正確性に欠けるのでもう少し調べてみることに。
固定資産の明細に書かれてある問い合わせ先(市税課)に電話で聞いてみる。
相続税は国税なので…とやんわり断られる(笑)
そのものズバリの金額は教えてくれないとのこと。どうしても知りたければ税理士などに相談して、と。
ここでも仕業かい(笑)
絶対癒…(以下略)
国税に問い合わせするのはもう諦めました。
算出手法や計算方法を調べようとしましたが…説明文3行で挫折する訳の分からなさ。
もうすっかり戦意喪失してましたが、ダメもとで税理士の無料相談で聞いてみる。
計算してもらうにしても当然ながら有料ですし、全部お任せ…ではなく、資料やらなんやらを提出しないといけないらしい。
しかも、相続税がかかって税理士に依頼をするのであれば先方も儲けになるけど、おそらく相続税はかからないであろう中で確認だけの依頼だと旨みがないのか明らかに嫌がられそうな雰囲気…。
ということで、この時点でもう依頼するのはやめにしました。
さて、ここで素人対応では出尽くした感があるので、今後どうするか考えましたが…。
固定資産が唯一、公の書類で確認できるものなので、
前述の「固定資産の評価額からざっくり計算する方法」を元に、兄と遺産分割の話をすることに決めました。
これだけ調べれば、ある程度の結論は出るでしょう、、と。
話し合いの結果はまたの機会に…。
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