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大地の再生 、 主語は誰なのか?




数年前から「 大地の再生 」という活動をしている矢野さんという方がおられるということを、人づてに聞いていました。


その矢野さんの活動が映画になったようなので、観に行ってきました。












映画は、杜人( もりびと )というタイトルでした。

大地の再生とは、
近年の人の開発によって遮( さえぎ )られている「 水と空気の循環 」を再び復活させるという試みだと僕は理解しました。

地下の土中にある水脈と空気が流れることによって、土の中に無数に住んでいる大小の生き物たちは、元気に生きつづけることができます。

ところが、その空気と水の流れがコンクリートの護岸やU字側溝によって滞ってしまい、水脈が淀んで溜まってしまうことによって多くの土中の生き物たちは呼吸ができなくなって死に至り、その影響は地中に根を張る樹木にも及びます。

そして結果的には、大規模の土砂崩れが起こる要因にもなります。



そのことを指摘して、積極的に活動の輪を広げられている矢野さんは、すごい人だと、映画を観ながら思いました。

そして、プロの映画監督ではなかった方が映画を作られて、多くの若者が矢野さんの門下生のような形で、全国で活躍をされているようです。

ほんとうに、すごいことだと思います。





僕が観に行った京都の UP LINKさんでの上映会では、
上映後に、監督と関西で大地の再生を頑張っている支部長の女性2人が舞台挨拶をされました。

左端が監督の前田さんです。




僕は今まで、森林や名所の植生を多く見てきました。

情報としては感覚的に知ってはいたものの、地中の水と空気、そして大気中の空気の流れということに、もっと意識を向けるきっかけを与えてくれた今回の映画には、とても感謝をしています。






映画を観終わった後に、京都の市街地を散策しました。



























いつも通り、どんな市街地であっても、アスファルトやブロックの隙間から、植物たちは芽吹いていました。


たしかに、矢野さんがされているような、大地の水と空気の流れを取り戻す工事を必要としている所はたくさんあると思います。

でも、自然の風化や亀裂、物と物の間にある隙間によって、元気に生きている草木はたくさんいると、僕は強く感じています。


大地の再生は、場所によるのかもしれません。

そして何より、大地の再生は誰がやっているのか、そのことにも、もっと意識的になりたいと思いました。


ひさしぶりに、勉強になったと素直に思えた映画鑑賞でした。










杜人( もりびと )は日本全国で上映をしているようなので、よろしければ、観に行かせてみてください。

公式サイトです。↓ 


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