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[続々]国内プロゴルフトーナメントのこと

前回の国内のプロゴルフの栄枯盛衰についてです。
3部作で終わるといいなと思いつつ。

男子プロトーナメントの状況

前提として、女子に対してとてもよろしくない状況です。
なるべく言葉を選んで書いてみたいと思います。

男子プロについてはとあるツアーのスポンサーを10年ぐらいしていました。
すでに撤退してから5年ぐらい経っていますので、私の経験も5年前で止まっています。
今はもっと良い状況のはずなので、私の思い出とは違ったものとなっているはずです。

スポンサー特典としてプロアマ戦の参加とホスピタリティスペース、クラブハウスへの立ち入りできる権利もついていました。
あまり良くない話なので個別の名前は伏せますが、特定されるかもしれないぐらいには詳細も書きます。
そのツアーでは最終日同日に別スペースで小学生向けにスナッグゴルフの大会も開催されていました。
ちょうど息子が小学生でスナッグゴルフの大会に出たりしていたので、少しでもプロと触れ合えたらという思いで観戦をしていました。
考えてみると観戦者がプロと触れ合える機会というのはとても少なく私はホールアウト後にスコア提出してからクラブハウスに戻るまでの導線ならサインもらうとかなんかできる余地はあるのではないかと考えました。
同じように考える人も多く同じ場所に子供たちが待っていました。
続々とホールアウトして出てくる選手達、「サインください!」と声を出す子供たち、立ち止まった選手はたった二人しかいませんでした。
ほとんどの選手が目も合わせず足早にクラブハウスに入っていくのでした。
立ちふさがったわけでもないのに手で払い除けるような仕草をされる選手もいました。
選手が対応する気がないのにスナッグゴルフに参加した小学生たちをそのまま観戦できるようにした意味はなんだったのでしょうか。
大人しく競技を見て楽しんでほしいということでしょうか。
私には小学生に競技観戦の楽しさはまだわからないように思います。
ちなみに立ち止まった選手は深堀圭一郎選手と石川遼選手でした。正確には深堀選手は専属キャディさんだけが残って子供たちにボールを配っていました。
石川選手は延々とサインを書いていました。
言うまでもなく石川選手だけが本当の意味でのプロです。
私は悔しかったのでスポンサーの力を発揮してクラブハウスに入って選手に声をかけようと思いました。
ほとんどの選手が「めんどくせーから声をかけるな」と言わんばかりの足早の移動です。
キャディマスター室の前で無力な私達を見かねたのかハウスキャディさんが声をかけてくれて、キャディさんが試合で帯同した韓国の選手を呼び止めてくれてボールにサインをしてくれて貰えました。
この選手の名前をいま覚えていないのは痛恨の極みです。

プロは競技で魅せることが仕事

おそらく男子プロ界は「競技で魅せる」ことが仕事だと思っている気がします。
確かにそれは間違いではありません。
尾崎将司選手、中嶋常幸選手、青木功選手が活躍していた時代、2000年ぐらいまではまちがいなくそれで良かったはずです。
ビッグ3の激戦、意外な伏兵、世代交代するのかしないのか、のように試合のストーリー性も高かったです。
1対1のファンサービスは同じようなものかもしれませんが、テレビ露出が多かったのがファンサービスの代わりとなっていたのではないでしょうか。

今は4日間累計で1万人届くかどうかぐらいの観客です。
予選2日は100人超、決勝2日は50人ちょっとの選手でファン対応をすれば良いのです。
ものすごく単純化すると、決勝でも選手一人あたり50人〜100人ぐらいのファン対応をすれば良いのです。
ホールアウト後頑張って100人にサインして握手したりすることはできるような気がするんですよ。
ファンが減ってきたからこそ、身近なアイドルじゃないけれども、距離感は近いけど技術はかけ離れているプロスポーツとして再興できるような気がするんです。

ただ、このようなツアートーナメントを作っていくには、おそらく選手の価値観や態様を根本から再構築していかないといけないような気がします。
もちろん、男子ゴルフ界全体の物差しも変わっていかないといけないように思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
行政書士 みうらさとし

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