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『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』を読んでのつぶやき...

我が家はCOOP自然派を利用している。
チラシ類は見ることもなくゴミ箱に捨てられるけど、今週届いた冊子は気になって読み始めた。

表紙に惹かれたんだとw

東京大学大学院農学生命研究所教授の鈴木宣弘さんのインタビュー記事で、うっすら知識としては知ってたことが現実の数字を突きつけられたことによってもっと勉強しないといけないなと思った。
4項目あったので項目ごとに引用しながら感想をつぶやこうと思う。
感想はつぶやき程度なのに引用多めなのでかなり長いけど、ぜひぜひ一緒に考えましょ。「食」ってホントに大事!

1.いよいよ迫る!食糧危機

日本の野菜自給率は80%ですが、タネの90%を輸入しているので真の自給率は8%、しかも種はF1で1代限り。鶏の卵の自給率は97%ですが、飼料のトウモロコシは100%を輸入しヒナもほとんど輸入に頼っています。

『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』から引用

3年前に自然栽培の畑を始めたのは農業の在り方に疑問を感じたから。
自然栽培をされている方の話を聞いていると、肥料と農薬への疑問が増え続けたから実際にやってみようと思ったのがきっかけだ。
それまでの私は「無農薬とか省農薬の野菜を選ぶ」くらいの知識。
実際に畑を始めるとなると固定種の種を探すところからだった。
この記事を読んで種の90%が輸入でしかもF1と知ってびっくり。
種の輸入がストップしたらみんながスーパーで買ってる野菜の栽培が終わる。日本を滅ぼすのは戦争なんかしなくても種の輸出を止めたら国民が餓死。

中国のトウモロコシ輸入量は2016年に比べて10倍、大豆は現在1億トンを輸入しています。日本は大豆消費量の94%を輸入しているものの、せいぜい300万トンなので買い負けなどというレベルではありません。(中略)
世界の物流を支えるコンテナ船は取扱量の少ない日本経由の路線を敬遠し始め、輸入品を日本まで運んでもらうための海上運賃が高騰しています。

『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』から引用

大豆消費量の94%も輸入に頼っていることにもびっくり。
納豆、醤油、味噌…日本古来の食べ物の材料なのになんで日本で作らないんだろ?

今、日本で最も深刻なのは化学肥料の高騰です。化学肥料の原料となるリンとカリウムはほぼ100%、尿素は約96%を輸入。これまでリンと尿素は中国を頼りにしていましたが、中国では国内需要が増加して原料の輸出規制を始めています。また、カリウムの多くを頼っていたロシアとベラルーシは「敵国」日本への輸出制限を行なっています。すでにものによっては配合肥料が製造できなくなり、この様な状況が続けば慣行農業が成り立たなくなってしまいます。

『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』から引用

実際に3年間自然栽培をやってみて思ったけど、うちの畑は肥料を全く使ってないけど毎年きちんと野菜たくさんできている。
同じ市民菜園でも肥料たくさん与えている人の野菜は虫に悩まされてるけど私の畑はそれもない。
肥料をあげないと育たないという思い込み→肥料の与えすぎで虫がやってくる→農薬を使う→土の中の微生物たちが死んでしまう→野菜が育たないから肥料…
肥料屋と農薬屋の思うツボのループなんだろうなと思う。
野菜を大量に流通させるためには形や大きさがそろっていた方が箱に収まりやすいとかいろいろ理由もあるとは思うけど、自然栽培の農業を普及させるには消費者も賢くならないといけないんじゃないかな。

日本の食料自給利率が下がった最大要因は、貿易自由化と食生活改変政策です。自動車などの関税撤廃を勝ち取るために、農産物の関税引き下げと輸入枠の設定を日本の農業は強要されてきました。
第二次世界大戦後、アメリカは日本を自国の農産物の一大消費地にしようと食生活改変を図りました。1958年には「米を食うとバカになる」という主張が掲載された本が出版され「食生活を改善する」という洗脳教育が行われました。

『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』から引用

昔の学校給食の主食がパンだったのはそんな理由からなのか…
パン焼くの大好きだけど国産小麦しか使わないけどなw
それにしても戦後ずいぶん経ってるのにずっと日本はアメリカの言いなりのまま。

農林水産予算は1970年には約1兆円で防衛予算の2倍程度でしたが、現在農林水産予算は約2兆円で防衛予算は当時の約20倍以上になっています。食料をないがしろにして軍事増強などとんでもない。命を守る食料に対してしっかりした国家戦略を立てるべきです。

『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』から引用

「食」って健全な身体と心を作るためには一番大事なところなのに、そこをおろそかにしていいはずがない。
どうなるニッポン!

2.危機に瀕する日本の農業

今、酪農家の98%は赤字経営です。かつてバターが足りないと大騒ぎになったとき、政府は補助金を出して増産を推進、酪農家はローンを組んで増産しました。ところが軌道に乗って牛乳が余ってくるとその責任を酪農家に負わせています。農家はローンを抱えてやめたくてもやめられなくて自殺者が相次いでいます。
米農家も同様で米価は下落し続け、現在1俵(約60キロ)9000円程度ですが、肥料は2倍近く、燃料は4割高とコストがどんどん上がり生産コストが15000円程度で大赤字です。
しかし、政府はコメも牛乳も余っている。だから価格は上げられない、米を作るな、牛乳を絞るな、牛を4万頭殺せと言っているのです。(中略)
他の国々では余った食料を政府が買い上げフードバンクなどに供給して需要増加に財政支出しています。それなのに日本では牛1頭殺せば15万円〜20万円支払うなど米国の圧力もあって生産量を落とすためにお金まで出しているのです。
しかも、政府は最低輸入義務として米77万トン、乳製品14万トンを輸入しています。そのうちアメリカから米を1俵3万円で36万トン輸入し、売れない分は飼料に回してその差額は税金で負担しています。

『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』から引用

いやいや、もう何?
そして、バターはどんどん値上がりしていつも買ってるよつ葉のバターはとうとう1000円超え。店によっては購入に制限まで。
酪農家を守って消費者も守る方法は牛を殺すことではないと思う。
政治家の人の頭、どうなってるの?

消費者も考えないといけないけど、政府大丈夫なのかな?
いつまでアメリカの言いなりになるんだろ?
その政治家を選んでるは国民だから、日本は国民がアホってことなんだろうけど。
これからどうなるのかホントに心配。
メディアも芸能ニュースなんて追っかけてる場合じゃないと思う。

アメリカは輸出向けに安く販売した価格と農家への支払い差額に1兆円、農業予算の64%を消費者支援に使っています。所得に応じて月7万円まで食料を買える様に支給し。その総額は10兆円です。命を守り、環境を守り、国土を守る産業をみんなが守るのは世界の常識です。

『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』から引用

アメリカは日本には圧力をかけてるけど、国内では徹底的に農家を保護。

ふと思ったけど、自分が良かったらいいの積み重ねなのかな。
自分の家族が良かったらいい、自分の住んでる地域が良かったらいい、自分の国が良かったらいい。
もっと大きく「人間みんな良くなるように」が出来たらいいけど、結局利益に目が眩んでる人たちに弱者が踊らされることになってる構図。

3.脅かされる食の安全性

アメリカやヨーロッパでは発がんリスクのある成長ホルモンを使用しない牛肉の需要が高まっています。一方、日本では日米貿易協定が発効した2020年1月だけで成長ホルモンを使用したアメリカ産牛肉が同年同月比1.5倍に増えています。
アメリカやヨーロッパではホルモンフリー化する一方で、本国で売れなくなった牛肉は日本に輸出するという構図が生まれています。

『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』から引用

自分は国産でも信頼できそうなものを選んで買っているけど、政府がこんな状態ならこれはもう消費者である国民ががきちんと買い物をするしかない。
『買い物は投票だ!』を実行するのは今!

農水省が2017年に行なった調査では輸入小麦のうちアメリカ産の97%、カナダ産の100%からグリホサートを検出。グリホサートはもともと遺伝子組み替え作物とセットになった農薬で発がん性の疑いが指摘されています。(中略)
EUは予防原則で規制をどんどん厳しくし、EUに売りたい国はそれに呼応しています。中国はいち早く対応してEUへの輸出は世界一です。世界各国で規制が始まっているのに逆行し、日本は残留基準値を大幅に緩和しました。(中略)
さらにこの4月から遺伝子組み換え表示ができなくなりました。また、日本政府はゲノム編集食品を安全審査の必要なし・届出は任意として完全に野放し状態にしています。

『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』から引用

いやもうホントに日本何やってるの?どうなってるの?

っていうか…儲かれば何してもいいみたいな感覚の人って罪悪感とかないのかな。
私の畑の近くの田んぼはオタマジャクシたちも死んでしまうくらい薬を撒いていて、先日はそこの稲刈りが終わってた。稲はオタマジャクシが死んじゃったような水をいっぱい吸い上げてお米になって誰かの食卓に…
きっとそこのお米作ってる人は自分たちのお米は別に作ってると思う。
となると、それはお金儲けのためにしょうがなくやってることなんだろうけど、もうとっくに心の中から正義とか罪悪感とかは消えてしまってるのかもね。

国は違ってもやってることは同じ。
自分たちはきちんとしたものを食べるけど、輸出用なんてなんでもいいよね!的な。

4.食と農の未来を作ろう

現在0.6%の有機栽培面積を2050年までに25%に拡大するという方針を掲げています。早くから減農薬・減化学肥料栽培などに取り組んできた方々にようやく時代が追いついてきたということですね。(中略)
学校給食に有機米・野菜を使うことは有機農業の拡大にとって有効です。地元の安全でおいしい有機農作物は子どもたちの健康を守ります。
千葉県いすみ市では市長の尽力で学校給食に地元の有機米を使っています。もともと地元には有機米はまったくなかったのを農家の研修から始めました。通常は2022年だと1俵9000円のところをいすみ市では1俵2万4000円で買い取ることで有機農業が一気に普及し、しないの学校給食はすべて有機米になりました。

『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』から引用

自治体のトップで地域って変わるし、お金は未来のために使うのが一番。
人間の身体は食べ物で出来てるんだから成長期の子どもたちにはきちんとしたものを食べさせてあげたい。
市長が出来ていることをどうして国がもっと率先してやっていこうとしないんだろう?何か出来ない理由でもあるの?

江戸時代は鎖国政策でものが入らず自給率100%でした。
国内の資源を循環させて循環農法や循環経済を形成していたのです。今こそこういう素晴らしい農業や経済を思い出すときです。
過酷な状況にさらされながら各地で頑張ってこられた農家のみなさんの踏ん張りは希望の光です。消費者のみなさんもできる限り現地に足を運び、交流を深めて食と農の未来をつくっていきましょう。

『食と農を守るホンモノのネットワークづくりを』から引用

食糧危機がくるからってコオロギを食べることを考える前に、もう少し消費者が農業や酪農にも興味を持って学ぶことが大切なんだと思う。
お店で手にとった食材は誰がどこでどんな風に作ってくれたものなのかを想像してみてほしい。
自分は誠実に向き合ってる生産者から購入したい。

牛や鶏はなかなか飼えないけど、野菜の栽培は少しならベランダでも出来る!
戸建ての人なら庭に畑も作れる!
うちはマンションだけど自治体が貸し出してる市民菜園を借りてる。
とりあえず、自分でも出来ることやってみるのがいいかも。
作るのが難しければ、買い物だけはきちんと頑張って!

買い物は投票だよ!!


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