空の飛びかた / ゼバスティアン・メッシェンモーザー

寒い日に分厚いコートと柔らかいマフラーを巻いて、花束を持って自転車で走る人。

その人にとっての日常が羨ましく思えた。

昔からなあなあと考えて、思って、生きてきて感じるのは、他の人の人生を私が生きるとどうなるんだろう、ということ。

あんなに一つのことやものを好きになれるのは、どういう感覚なのだろう。

想像はできても、私の日常では感じられないものだということが分かるだけだった。

これからもそうだと思う。

でも私は想像するだけでわりかし満足していると思う。

なんかそんなもんでもいいのかなと思う今日この頃だが、やっぱり羨ましい。

ずるい。

いつか、これ!っていうものを見つけたい。

いつでもそう思ってる。


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