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自尊心を育むには自分との対話から ー吉川めい
欠乏感を拭えなかった20代
ヨガスタジオVeda Tokyoを主宰する吉川めいさん。
スタイルも抜群だっためいさんは、ヨガ講師だけでなく20代にはモデルの仕事も多くこなしていました。
そんな華やかな仕事をしている一方で、めいさんは常に欠乏感を感じていたと言います。
肌が荒れている日は自分の管理不足だと自分を責め、容姿を褒められてもその賞賛をカメラマンやヘアメイクさんなどプロの仕事のおかげだと感じてしまいます。
誰から何を言われても、心の中は
「自分は不十分であり、自分をもっと高めなければならない」
という思いを振り払えませんでした。
良く捉えれば上昇志向の塊ですが、裏を返すと自分に厳しい分相手にも厳しい性格。心の葛藤を常に抱えていました。
初めて自分に満足できた妊娠期
そんなめいさんの転機は妊娠でした。28歳のときのことです。
「ありがとう、命」と、思わず呟きたくなるほどの畏敬の念を、毎日心いっぱい感じたといいます。
当時を振り返るめいさんは、そのときに初めて自分自身を「美しい」と感じたそうです。
それは身体の内側から満たされるような感覚でした。
安定期を迎えためいさんは、南インドへのヨガ修行に妊娠中も出向きました。(アシュタンガヨガをする人は毎年インドの師のもとへ通うのが通例だそう)
インドでは明け方から活動しヨガや瞑想を行います。
南インドではどっぷりとヨガに浸かり、自然と寄り添った生活をしていました。
南インドでの大きな気付き
そんな修行中のある日、素朴な疑問が浮かんだのです。
「どうして私は自分の命を、このお腹の尊い命と同じように扱っていないのだろう?」
これほどお腹に宿った命に感謝し、尊いものだと感じている。これは私の命に対しても同じはずではないか?
自分自身には欠乏感を感じているのに、生まれてくるお腹の命のことは100%満たされたものだと確信して美しさまで感じている。
この違いは何?いや、違いなんてないはずだ。お腹の命と同じく、私は私のままで美しいはずだ。
その気付きは目からウロコでした。自分はそのままで美しい存在なのだということを、このときに悟ったのでした。
感覚を受け取り行動へと移す
しかし、悟ったからといって簡単に自分の思考のくせは変わりませんでした。
帰国して日常生活をおくっているとやはり自尊心を失う日や出来事は起こりました。
しかし、インドでの気付きをきっかけにめいさん少しずつ変わり始めます。
「自分をもっと知る」ということを始めました。
私の存在それ自体が満ち足りているはずならば、もっと自分の内側の声に従おうと思ったのです。
自分の感覚を信じて物事を判断したり、本当の欲求は何かを感じ取ろうと、心の声に耳をすませることが増えました。
それは、「人とは違う、自分自身の心のアンテナをくすぐる感覚を見逃さないこと」だとめいさんは言います。
そして、感覚に従い行動に移すことも大切だとめいさんは言います。
ワクワクしたり何となく惹かれることをやってみる。心地よいことを実践してみることで、自分が満足のできる生き方が開けてくるのだと。
「この生き方、この在り方が私の選ぶ人生であるということを、他ならぬ自分自身に示してあげること。それは同時に命の源に「この命、しっかり授かったよ」と示すことではないでしょうか
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