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25. フォルケのテーマウィークで鶏を自分の手で絞めて食べる&冬の海に入るチャレンジ!

気づけばもう2021年も終わりですね。
今回はクリスマスあたりに投稿したかったフォルケでのテーマウィークの体験のお話を。

2019年12月。まだコロナ前の世界だったこの頃、フォルケホイスコーレの学びの締めくくりとして「テーマウィーク」という通常クラスではできないことをやってみる習慣がありました。

自分の怖いこと、苦手なことを克服するために何かチャレンジしよう!という”beyond the border”クラスを選択。
リラックスした雰囲気でみんなで越えたいボーダーをシェアしました。

「リラックスした雰囲気を作るために」教室が装飾されていましたが、一瞬ここから魔法陣的な何かを描いて妖精的なものを召喚するのかな、とふざけたことを考えながら(ゲーム脳)自分の越えたいボーダーを話しました。

「人の視線が怖い」「コミュニティに入っていくのが怖い」人たちは街へフリーハグや老人ホームや孤児院でボランティアに行くチャレンジを。

私は生存本能からくる恐怖心を乗り越えると危機管理能力が失われるから、恐怖心(夜道1人で歩かないとか、夜の海に入らないとか)を乗り越えちゃダメ、と諭されたので(正論)

ペアを組んだ人と「鶏を自分の手で絞めて(屠殺して)、調理して食べることの意味を考える」チャレンジをすることに。

小雨が降る中学校スタッフの家に行って、年老いた鶏を潰させてもらうことに。
ペア組んだ生徒は先生にチャレンジしたい内容を言った2日後に実行することになったので、若干心の準備ができていなかったそうです。

お家に着いたらあれよあれよと作業服を渡され、切り株に刺さった斧に不穏な空気を感じながらチャレンジをすることに。

えっ、絞めるのって斧でするの?ナイフとか包丁とかじゃなく?(一度日本でした時はナイフだったぞ!)
確かに斧はヴァイキングの象徴てかイメージあるけどさぁ、そんなところでワイルドさ出してこなくてもいいのよ。

首を落として血抜きして、熱湯に浸けて羽をむしった後の鶏肉がこちら。
1時間前まで生きていたんだよなぁ。

斧でやる前に、スタッフがヒョイっと鶏の頭を切り株に打ち付けて気絶?させてくれたので、思っていたよりはあっさり絞めることが出来ました。

ていうか流れるようにうちつけたので見てて少しびっくりしました…。
不穏な空気感じとった鶏が腕の中で暴れてたけど、「calm down(落ち着いて)」って優しく囁いてからの、だったので「えぇぇぇぇ???」って声が出た。
まぁ、あまり恐怖心とか、苦痛とか与えずに絞めたいもんね、うん。そうだよね。

その後、学校に鶏肉を持って帰ってきて先生と鶏肉をさらに細かく切り分ける作業を。その後、肉&モツ炒めとチキンスープを調理。

つい半日前までは生きていたのになぁ。人生でかなり真面目な「いただきます」を。

「ベジタリアンになるかもしれないくらい、衝撃的な体験だった。肉を食べることに罪悪感を覚える」
「でも、野菜だってお米だって生命を食べてるんだし、生物である以上他の生命を殺して頂くことから逃げられなくない?」
「ブロイラーの安いお肉は食べなたくないけど、自然に近い形で育てられてる動物のお肉ならいいと思う。」
「それをいうなら野菜だって品種改良されてるしハウス栽培とかはどうなるの?」
などなど、他のクラスの人も呼んで、色々議論しながら実食。

ベジタリアンの先生も「今回はせっかくだから食べるよ」と混ざってくれてさらに議論。
「私はベジタリアンだけど、お肉を食べることは否定していない。肉はダメ、野菜はOK、果物じゃないとダメ、とか自分の中のエゴをどこまで許せるかだと思う。突き詰めると極論になってしまうし、他人のラインを自分がジャッジするのはよく無いと思っているし、私自身のラインもまだ模索しているところ。」
「でも自分の価値観を他人に押し付けるのは良く無いから、ヴィーガンの人もお肉食べる人も、一緒にご飯食べながら相手の食べてるものが自分の思想と違っても『おいしいね』って言い合えるのがいいと思う」

と、言ってくれました。本当にそうだよなぁ、と。
この先生は授業でも押し付けるわけではなく「一緒に考えたい」というふうに寄り添って対等に対話してくれる人で、授業が楽しかったんだ。
なかなか簡単に答えが出るものでは無いから、これからも考える続けたいなぁ、と思う。今回はたまたま自分で手を下したけど、普段スーパーで並んでるお肉も誰かが処理してくれるものであって、それを忘れないようにしないといけないと思う。気休めで自己満足でしかないけれど、ご飯を食べる時、せめて毎回「いただきます」と手を合わせたいな。

その後はクラスのみんなで「冬の海に入る」チャレンジを。
まさかイッテQの温泉同好会みたいなことを自分もする日が来るとは思わなかったZE。

なかなか思い切れなくて、海に浸かれなかったけど先生にアドバイスもらったり、他の学生に励まされたりしながらなんとかIN。
はじめての整い体験もして、すっかりサウナにハマりました。
はじめ「サウナでせっかくあったまったのに水風呂とか海に入るとかクレイジーだ」って思っていたけど、整いを知ってからはバンバン入るようになりました。
旦那様にも勧めて、夫婦で整いに夢中に。サウナっていいね。

さて、テーマウィークが終わったらクリスマス&終業式。12月中頃にはもう、学期が終わってクリスマス休暇(日本でいう冬休み)に入ります。
名残惜し見ながらみんなとおしゃべりして、部屋の掃除をして、荷造りをして、クリスマスパーティ兼フェアウェルパーティで2019年の秋学期(8月〜12月)もおしまい。

デンマークのクリスマスディナー。カラメルポテトとデンマーク流ローストポーク

我々は2020年の春学期の前半(1月〜3月)もこのフォルケに通ったので、冬休みに一旦退寮してまた戻ってきました。
一時的に家なき子になったので、スウェーデンのマルメ 行って、フィンランドのヘルシンキに行って、デンマークのコペンハーゲンで年越ししました。
この辺の話もまた年明けすぐ公開しようと思います。

亀のような歩みの記事だけど、覗きに来てくれてありがとうございました。
2022年もよろしくお願いします。Vi ses!

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