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ふらふらと飛ぶ --怪談--

私の田舎は北海道の北見市と言う所です。
近くに「鎖塚」と呼ばれる場所があり、そこに供養塔があります。そこが心霊スポットであると・・最近、知りました。
明治時代の話、軍用の道路、開拓道路が作られた際に囚人に過酷な労働を強いて作った道路、別名「囚人道路」と呼ばれる場所があります。
過酷で劣悪な環境で働かされた囚人が死ぬ時も鎖を付けたままであった。
亡くなった囚人仲間を弔うために、鎖をつけられたまま死んだ囚人工夫の上に土をかぶせてできた土饅頭(どまんじゅう)の塚なんだそうです。

北見市の方から鎖塚に向かいますと、右手前方奥に供養塔が見えてきます。
右折すると左側に大きな供養塔とお地蔵さまが何体か並んでいます。
お参りする人もいないでしょうけど車を駐車するには十分なスペースもあります。

その道路を真っすぐ進みますと周りは畑ばかりの のどかな風景が広がっています。区画整理に失敗したのか分かりませんが田舎道の割には意外と狭いです。しかも、片側一車線の道路です。
 話が少しそれますが「霊園」「墓地」などは「○○霊園入り口」等と穴内標識があったりすのが私のイメージです。
その道路を真っすぐ進みますと両側に墓地が見えてきます。
北海道に住んでいた際は通るたびに「変わった道路だな」と思っていました。

冬が本格的になる前の話。夜中仕事でその道を通る事になりました。
私は鎖塚が心霊スポットだなんて一度も思った事はありませんので全く気にしていません。

鎖塚を過ぎ墓地のある所に差し掛かると墓地の左側から軟式テニスのテニスボールくらいの大きさの物が「ふわ~~」と飛び反対側のお墓に飛んでいました。
「え?何?何事?」と独り言をいいました。
何せ初めて「人魂」を見た訳ですからビックリもします。
その後、無事何事も無く現場に着き仕事をして朝の四時くらいですかね、
同じ道を帰ります。
脳裏に浮かぶのは来る途中で見た「人魂」です。
当たり前ですがやはり両側に墓地があります、同じような場所に差し掛かった時、来るときは左から飛んで右側に飛んでいきました、
今度は反対車線です、先ほど飛んで行った場所から飛んで来た場所に
「人魂」が飛びました。
「えええ!」と思いました。

まぁ、無事帰路に着くことは出来ましたが何だったのか未だに不思議な経験をしたのと「何かにからかわれた」のかな?と思いました。

そんな不思議なお話です。

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