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元々は安倍政権支持のネトウヨだった山上容疑者が安部晋三を狙撃した理由

山上容疑者は、過去のツイートでネトウヨと自称している。

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山上容疑者のツイートを読むと、確かにネトウヨらしい書き込みはいくつもある。しかし、ネトウヨと自称してはいるものの、ガチガチに凝り固まった極右やカネを貰って世論工作をしているJ-NSC(自民党ネットサポーターズクラブ)とは違って、割合多面的な見方ができるタイプのようだ。

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安部政権擁護の他に、上記のように皮肉っぽくてやや批判的な内容のツイートも散見される。立憲民主党の政策を評価しているツイートもあり、安部に対する評価にしても支持一辺倒ではなく、その時々の社会・政治状況によって揺れ動いている節もある。ただし、アンチ安部や共産党、韓国、女性(ミソジニー)などに対する嫌悪感はネトウヨらしく首尾一貫しているが。

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そんな山上容疑者に安部殺害を決意させたのは、2021年9月にUPF(天宙平和連合)が開催した「希望前進大会」に安部が隠すこともせず公然と送ったビデオメッセージ。

逮捕後の警察発表で、山上容疑者は「宗教団体の代表らが設立したNGO(=非政府組織)の集会に寄せられた、安倍元首相のメッセージを見たころに殺害を決意した」と供述している。

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山上容疑者は、問題の「ビデオメッセージ」以前から、安部が実は仇敵である「統一教会」の仲間で、両者が互いに利用い合うウィンウィンの関係にある事はある程度知っていたようだ。

安倍が自分の地位を利用し「統一教会」の極悪宗教ビジネスを全面的に支援する事で犯罪行為に加担、同時に「統一教会」の力を自分の権力拡大のために利用していた事など、山上容疑者の知性があれば、すぐに調べがついたはずだ。

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「統一教会」を日本に呼び込んだ元凶が、安部の祖父岸信介である事も掴んでいた。このように安倍家と「統一教会」との密接な関係を知ってはいても、「ビデオメッセージ」以前に安部を狙っていた形跡はない。

犯行直前に岡山から知人に送った手紙に山上容疑者は、「苦々しくは思っていましたが、安部は本来の敵ではないのです。」と書いている。これを見る限り、怒りや憎悪、恨みによる犯行とは程遠い。

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ではなぜ、殺害に及んだかと言えば、「統一教会」の現状と今の自分に何ができるかを冷静に分析した上で、「統一教会」が大きく三つに分裂し互いに反目しあっているている状況から、韓鶴子をはじめとする文一族の誰かを暗殺しても「統一教会」を壊滅させるという自分の目的は達成できない。

ならば次善の策として、「統一教会」の共犯者である安倍晋三元総理を殺害した方が日本社会に与えるインパクトが大きく、「統一教会」に大打撃を与えられると冷静に計算したからだ。

手紙の最後に「安部の死がもたらす政治的意味、結果、最早それを考える余裕は私にはありません。」と書いているのは、安部の死による政治的混乱とそれが「統一教会」に波及して、大打撃を与える事を期待する裏返しの表現でもあるだろう。

これまでのところは、日本の表の支配者で自民党と言うカルト政治教団の教祖安部晋三を突然失った自民党内の混乱もあり、山上容疑者の狙い通りの展開になってはいる。

しかし、初期の混乱から立ち直った海千山千の自民党は既に反撃を始めており、ここ数日の間に日テレ「ミヤネ屋」を除くTVワイドショーから一斉に「統一教会」関係の話題が消え始めているのは、自民党がTV局への圧力を強めている事の証左に他ならない。

政府自民党の御用放送局となったNHKなどは「統一教会」の教団名すら最初から一貫して隠蔽し、事件そのものを早く忘れさせるために「銃撃事件」の報道自体ほとんどやらないという徹底ぶり。忖度の域をとうに通り越して、既に自民党と完全に一体化している。

NHKに対する政権のグリップは完璧で、自公に少しでもマイナスになるニュースはタブー扱いにして報道しない。逆に政権に有利に働く「ウクライナ戦争」などは最早大した国民的ニーズもないのに、いまだにたっぷり時間を割いてガンガン放送している。

いずれにせよ、身から出た錆ではあるとはいえ、安部が自分の支持者であったネトウヨに殺害されるとは何とも皮肉な話だ。

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