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空気感染するデルタ株は水痘やはしか並みの強い感染力~それでも政府は五輪を強行

米CDCは、デルタ株は空気感染する水痘やはしかと同程度の強い感染力があると発表。

1人の感染者から約2人にうつる従来株に対して、デルタ株は1人の感染者が平均8~9人に感染させるとしている。これは水痘やはしかと同程度の非常に高い感染力。以前からデルタ株はすれ違っただけでも感染するとの報告が出ていたが、米CDCの今回の発表はこれを科学的に裏付けるものと言える。

また、ワクチン接種済みの人であっても未接種者と同程度の割合で感染を広げる可能性があると警告している。

そもそもワクチンは感染した時の発症と重症化のリスクを下げる為のもので、感染したり感染させたりするリスクを防ぐものではない。しかし、この事実は意外に知られておらず、ワクチン2回接種済みならもうマスクは必要ではなく、以前のような生活に戻れると勘違いしている国民も多い。

WHOや米CDCは新型コロナが空気感染する事を認めているが、政府分科会はいまだに飛沫感染説に固執している。これは空気感染を認めると「1m以内、15分以上、マスクなし」(つまり「1m以内、15分以上でも、マスクをしていれば濃厚接触者には該当しない」)とした昨年4月の「濃厚接触者定義」が崩れ、感染対策の根本的見直しを迫られるから。

こんなところにも、国民の命や健康より自分たちの組織や利権を守ることを最優先する厚労省の体質がよく表れている。

マスクと言えば、五輪日本選手団が着用しているオレンジ色のマスク。情報がないので、最初、布マスクかと思ったら、ミズノが「日本選手団着用モデル」(¥1100)というマスクを売り出していて、これが何とポリエステル製。

ポリマスクはウイルスカット率20%以下なので、日本選手団のマスクがこれと同じものだったら非常に危険。因みに米選手団のマスクは、1枚6千円以上する高性能マスク。

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厚労省医系技官のドン尾身会長は、7月29日の記者会見で「国民が危機感を共有していない。」と発言。まるで現在の危機的状況を招いたのは、国民の責任だと言わんばかり。

しかし、一番危機感を共有していないのは、従来株より遥かに危険なデルタ株による感染爆発下でも平気な顔で五輪を強行している政府・与党の方。国民一般に話をすり替えるとは、さすがに忖度専門医だけのことはある。

尾身会長ら「感染症ムラ」が主導してきた世界で唯一の愚かな政策である政府・厚労省一丸となってのPCR検査抑制、非常時でもコロナ対応病床を増やさず隔離専用施設も作らない旧態依然とした医療行政、PCRではなく精度の低い富士レビオ製の抗原定量検査を使い続けるなどザル以下で底の抜けたバケツ同然の空港検疫、嘘八百で塗り固めただけで、始まる前から崩壊していた五輪の「バブル」方式等々、政府が繰り返してきた対策の誤りは数えきれない。

組織委員会はバブル方式で五輪の感染対策は万全と公言していたが、これは五輪選手や関係者全員がプレーブックを厳守するのが大前提。彼らがプレーブックを守る保証は全くないし監視もしていないので、ルール違反が続出。五輪関係者からの不満の声や要求に押されて、組織委員会自身がルールをまげて次々と例外を設ける始末。

検査も空港検疫と同じ抗原検査で、検査の仕方も極めて杜撰。ドーピンク検査のように厳格なものでなければ全く意味がない。隠ぺい体質の組織委員会らしく選手や五輪関係者に感染者が出ても国籍や症状などの詳細は一切発表せず、人数のみ。その人数も正確な人数を発表しているかは神のみぞ知るで、五輪を無事終えるために過少にメイキングしている疑いがある。

深夜、選手村に救急車が呼ばれて感染した選手が密かに指定病院に運び込まれたとの目撃情報も出ているが、選手の入院治療の実態についても組織委は一切口をつぐんでいる。始まる前から予想されていたことだが、既に選手村が変異ウイルスの培養器状態になっている可能性は否定できないだろう。

1年半以上経っても効果的な感染対策が何一つできず、信じられないくらい無能な醜態ぶりをさらし続けている政府与党が、コロナ禍で五輪のような大がかりなイベントをまともに運営・実行できるはずもないのだ。

菅総理の政治的思惑から唯一本気で取り組んだワクチン接種でさえ、調達・運用がうまくできない自公政権の正体が、実は新型コロナ軍団最強の応援団だったという笑えないディストピア国家日本!


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