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Vol.047 ブラックスワン理論

リハラボ 「予防医療ノート」 Vol.047
2020/07/24配信 (2020/8/28まで限定公開)

目次


①今週のテーマ         ブラックスワン理論
②予防医療ニュース コロナゴミ
③予防医療論文   健康と生きがいとお金
④今週の名言

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①今週のテーマ


 予防医療などに関するテーマについて、気になったことや感じたことを書くコーナーです。


テーマ「ブラックスワン理論」

 本日は、ブラックスワン理論について考えてみます。

 
 まず、ブラックスワン理論とは、予測されていなかったこと、衝撃的な出来事、あり得ないことなどが実際に起きて、社会生活に大きな影響を及ぼすことを指します。
 
 ブラックスワンの出現によって、株価が大幅に変動したり、社会生活が著しく制限されたり、政治や経済に大きな混乱をもたらしたりします。
 主に、自然災害や金融危機、戦争などが要因として挙げられます。

 2020年1月から起きた新型コロナウイルスによる世界的なパンでミックは、まさにブラックスワンのでしょう。
 このように、ブラックスワンは突然やってきて人々に衝撃を与えます。それによって社会は混乱し、生活様式を一変させます。
 
 僕は、ブラックスワンは今後もかなり多く出現すると予測します。
 その要因は二つです。
 太陽活動周期極小化と世界人口急増。この二つによって、今後もブラックスワンが出現し続けるでしょう。
 
 まず、太陽の活動周期極小化についてです。
 太陽には約11年の周期で黒点の増減があります。
 今後10年~20年の間に、黒点の数が極端に少なくなり、太陽活動が停滞することが予測されています。
 黒点が少なくなると寒冷化の時代になるのが歴史の教えです。(マウンダー極小期など) 
 2030年代から40年代まで地球の寒冷化によって、ブラックスワンが起こりやすいと考えます。
 寒冷化による食料危機かもしれませんし、地政学がなんらかの変化をするかもしれません。人間の健康被害も増える可能性もあります。
 地球は太陽に大きく影響されますから、そこに住む人類も多大な影響を及ぼすでしょう。

 二つ目の人口急増も、ブラックスワンの出現に大きく関わると考えます。
 今回の新型コロナのパンデミックは、人口急増と大移動時代の到来の二つの要因で引き起こったと考えます。
 人口急増によって、地球環境の変化が引き起こされるでしょうし、寒冷化と相まって食料危機が起こる可能性もありますし、紛争や国家の衝突もあり得るでしょう。
 

 このように、太陽活動周期極小化と世界人口急増によって、今後もブラックスワンが出現するでしょう。
 現在、地球は変革期にあります。
 この変化に適応できるものだけが生き残るし、次の時代を作っていくのだと思います。
 こうして人類は幾多の困難を乗り越えて進化していくんだな、とブラックスワンの歴史を見て感じます。
 
 
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②予防医療ニュース


 今週の気になったニュースをピックアップして、感想を交えながらお届けします。
 


~ 転載↓ ~


 新型コロナの次に起こる「コロナごみ」のパンデミック、使い捨てマスクが海に大量流出する懸念増大

 経済・社会に甚大な損失をもたらした新型コロナパンデミック。その間接的影響は環境にも及び始めている。
 使い捨てマスクや除菌ボトルなどが海に流出する「コロナごみ」問題だ。
 フランスの環境非営利団体「Operation Mer Propre」は、ソーシャルメディアでの活動報告(5月)で、地中海で大量の使い捨てマスク/手袋や除菌ボトルが流出していると指摘。
 これらを「covid waste(コロナごみ)」と名付け、さらに深刻化する可能性があると警鐘を鳴らしている。
 同団体は、フランス政府が使い捨てマスク20億枚を発注したことに触れつつ、今後地中海では、クラゲよりもマスクの方が多くなる可能性があるとも述べている。


 国連環境計画2018年の推計によると、毎年1300万トンのプラスチックごみが海洋に流出。
 地中海では年間57万トンが流出している。
 世界自然保護基金(WWF)は、地中海のプラスチックごみ流出量は1分間でペットボトル3万3800本が流出する量に相当すると指摘。コロナ以前、すでに地中海のプラスチックごみ問題は深刻化しており、対策がなされなければ、ごみ流出量は2050年には現在の4倍になると見込まれていた。
 コロナごみによって、この状況に拍車がかかることが懸念される。


~ 以下省略 ~

 

~ 転載終わり ~
 

出典 Yahooニュース

https://news.yahoo.co.jp/articles/52dc390c752604371bca5b268b3113f627fb5583

 感想


 現在、マスクやガウン、プラスチック手袋などの石油製品が、大量に売れて大量に捨てられています。
 去年は、海洋のマイクロプラスチックゴミが問題になりましたが、今年はあまりその問題に触れられていません。 

 「地球環境を守るためにマスクは必要最小限に」
 「自然に還るマスクを作ろう」

 などの声は、なぜか聞こえてきません。 

 地球を汚してきたツケは、いつか必ず返さないといけないんだろうな、と道端に捨てられたマスクを見て感じます。
 

 
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③予防医療論文


 
 今週の気になった論文をピックアップします。

~ 転載↓ ~


 金銭目的のみの就労は高齢期の就労による健康効果を減弱させる ―「いきがい」をもてる就労が重要―


○ 発表内容の概要

 東京都健康長寿医療センター研究所の藤原佳典研究部長の研究グループは、65 歳以上の高齢就労者において、金銭のみを就労の目的としている者では、生きがいを目的としている者に比べて 2 年後の主観的健康感の悪化リスクが 1.42 倍、生活機能悪化リスクが 1.55 倍高いことを明らかにしました。
 この研究成果は、国際雑誌「Geriatrics & Gerontology International」オンライン版に掲載されました。

 

○ 研究成果の概要

 これまでの研究から、高齢期における就労が健康維持に寄与することが明らかにされております。
 しかし、高齢期就労と健康との関連において、就労の動機がどのように影響するかについては明らかにされておりませんでした。

 
 本研究では、2013~2015 年に東京都大田区で実施した郵送調査のデータを用いて、解析を行いました。
 本研究の対象者は東京都大田区に居住する 65 歳以上の高齢者 7,608 名であり、2013年と 2015 年の両調査に回答し、2013 年時点で就労していた 1,069 名を解析の対象としました。
 就労の動機は、「健康のため」、「生きがいを得たい」、「社会貢献・社会とのつながり」を生きがい目的、「生活のための収入が欲しい」、「借金の返済のため」、「小遣い程度の収入が欲しい」を金銭目的と定義し、3 群(生きがい目的群、生きがい+金銭目的群、金銭目的群)に分類しました。
 そして各群における 2 年後の主観的健康感、精神的健康度、生活機能悪化リスクを比較しました。

 
 解析の結果、金銭のみを就労の目的としている者では、生きがいを目的としている者に比べて 2 年後の主観的健康感の悪化リスクが 1.42 倍、生活機能悪化リスクが 1.55 倍高いことが示されました。
 しかし、生きがい目的で就労している者と生きがいと金銭の両方を目的としている者との間には健康悪化リスクに差は見られませんでした。


~ 転載終わり ~

出典 東京都健康長寿医療センター研究所

https://www.tmghig.jp/research/release/2020/0716.html

 感想

 この研究結果は、どの年代にも当てはまると思ってます。
 お金と健康は切っても切り離せない関係にあるし、好きなことを仕事にすることが、健康を維持することに直結すると考えます。
 好きなことを追求することが、他人の幸せにつながり、自分の幸せにもなる、そんな生き方が理想だな、と思います。

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④今週の名言


自分が


幸福でないものに、


他を幸福にする力が


ある筈がありません。


夏目漱石

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リハラボ 代表
廣谷迪正(ひろやみちまさ)


リハラボホームページ
https://mkhjwh3.wixsite.com/selfreha

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