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とさみつん
2024年7月5日 23:23
猛暑だ。マンションのエントランスから向こうがあまりに明るい。景色が白っぽく発光している。太陽光の鋭さに貫かれて死んでしまうかも。そーっとエントランスのドアを押し開いて、サンダルを履いた右足だけを出してみる。どろおっと熱く重たい空気が足の甲にまとわりついて、スライムみたいだ。玩具屋に売っているやつじゃなくて、勇者の旅路に現れて、倒されると色々アイテムを落としたりするほうのスライム。あれは生き物だ
2024年7月2日 23:54
先日意気揚々と洗った掃除機のフィルターであったが、全く乾かない。仕方がないので湿ったまま装着したところ、スイッチを入れると生乾き臭を放つようになってしまった。家電よ、君たちはなんて繊細なんだ。「掃除機 フィルター 臭い」で検索をかけた。どうやら同じ思いをしている人はこの世に数えきれないほどいるようだった。フィルターは使い捨てではないが、洗い替え用にいくつも所有するのがスタンダードだということを
2024年6月27日 23:49
今度はドライヤーが壊れた。スイッチを入れると「ぎゃりきゃりぎゃり!」とおよそドライヤーから出るとは思えない音が出る。痰が絡まっているような、我修院達也が演じたカエルみたいな。髪は乾くが、音が恐ろしすぎて生きた心地がしない。なるべく風をゆるくして、だましだまし髪を乾かした。ドライヤーはどこもかしこもつるっとしていて、外して中を掃除なんてことは想定されていないようだ。しばらくあちこちかりかり引
2024年6月24日 23:35
スティックタイプの掃除機がゴミを吸ってくれない。スイッチを入れたままヘッドを持ち上げると、今吸ったものを全部撒き散らかしてしまう。悲しい、もう寿命なのかもしれない。でも買ってそんな何年も経ってないのにな、ちゃんとヘッドも掃除してるし、ゴミだって溜め込まないようにしてるのに。途中に詰まっていた猫の毛をほじくり出したりぞうきんで拭いてやったり私なりに可愛がってたのに、と思っていたら、昨日、掃除機の
2024年6月20日 23:56
水を飲むのが下手くそで、常に胸元を濡らしている。口元が緩いわけではなくて、コップ(またはそれに準ずる液体を入れる容器)の傾け方が下手くそなのだ。一度にたくさん飲みたいのか、もっと早く飲みたいのかよくわからないが、いつも多めに傾けてしまう。溢れた水は鼻先を濡らしながら胸元を経由して床にこぼれ落ちる。人間は健康を維持するために水分を1日1.5Lは飲むべし、という言説に影響されてなるべく水分を摂るよ
2024年6月17日 22:41
体の硬さがいよいよ極まっている気がして、柔軟を始めた。たまに立ち上がってぐいぐい肩を伸ばしたり、体を折り曲げたりしている。指先と地面の距離は遥か遠い。インターネットで調べてみたり、ものの本を読んでみたりもした。どこもかしこも硬いが、まず足首が硬くしゃがめない。膝の裏が硬くて前屈が遠い。股関節が90度くらいしか開かない。股関節が硬いからといって、そこを無理に開こうとしてもだめで、実はもっと上、腰
2024年6月14日 23:35
ちょっと前まで「不安になるくらい暇」とか言ってたくせに、急に忙しくなった。忙しすぎて遅くまでパソコンに張り付いていて、日記の更新を怠ってしまった。単純にやることが多くて脇目も振らずに作業していると、段々気持ちが前のめりになって、ついでに体も前のめりになって、そのままずぶずぶ作業の世界にめり込んでしまう。イヤホンをしてるのに音が遠くなって、重たいゼリーに沈んでるみたいに身体感覚が鈍くなって、ずい
2024年6月10日 23:25
朝からぼちぼち仕事をする。昨日からずっとあるドライヤーのことが忘れられない。夢に出るほど焦がれている。ドライヤーに。この土日、日本で一番大きなレゴブロックのイベントに参加するために、家族で神戸へ行っていた。家族4人の一泊旅行だ。各々少量の持ち物をパッキングして、各々担いで、新幹線に乗った。これまでは子どもらが、ちょろちょろしたり騒いだりつまらなくて泣いたりするため長時間の移動にはもっぱら
2024年6月6日 23:03
猫1を素のまま抱いて電車に乗っていた。こんな満員電車で、もしも手を離したらあっという間にいなくなってしまう。なぜハーネスもケージもなくこんなことになっているのだ。うわ、向かいの扉の横にえんじ色の変な形のジャケットを着た田中圭がいる。なぜ?というところで目が覚めた。肩口に猫1がどっしりと上半身とあごを乗せて、さらにはべっとりと両腕を伸ばしてぷうぷう寝ている。これのせいか。実は先月仕事が少なく
2024年6月3日 22:53
早朝にスマートフォンがぶえぶえと鳴き出した。寝ぼけていたので、それが緊急地震速報であるということに気づくのにタイムラグが生じる。飛び起きて枕元のスマートフォンを手に取る。夫はすでに起きていて、朝食の準備をしていた。大人と子ども、家族の人数分のスマートフォンが寝室とその地続きのリビングにあり、口々に「地震がきます」と大音量で叫んでいる。同じ言葉、同じ声色のAI音声。でもユニゾンにはならない。そのラン
2024年5月30日 23:22
長男が学校行事で芝居を見に行くという。私もあったなぁ、そういうの。しかし解散時間がいつもの下校時間よりもだいぶ遅い。解散ポイントがいくつか設けられ、保護者の迎えがあれば学校まで戻らなくて良いそうな。学校まで戻ってから解散だと、塾の時間に間に合わない。解散ポイントまで迎えに行くとなると、今度は塾の授業が始まるまで1時間ほど時間が余ってしまう。どうする?と本人に聞くと、塾が始まるまでお茶飲めばいいじゃ
2024年5月27日 22:48
所用で駅ふたつ向こうまで出る、ついでに買い物をする。電車で4分、車では15分の距離だ。中規模の商業施設がいくつか集まっていて、買い物に便利なこの街であるが、最近何かと目まぐるしい。どの施設も改装改装で、行くたびに物の配置が違う。こないだまで1階にあった歯ブラシが2階に、猫のカリカリは西から東に縦横無尽に棚が動く。野菜の棚も出たり消えたりするし、牛乳は毎週棚の裏表を行ったり来たりしている。ファミ
2024年5月23日 23:44
今日は仕事がゆるい。午前ぐらいはサボっても良かろうと、下北沢へ映画を見に行くことにした。駅までは住宅街の細い道をずんずん下る。もともとは大きな家が立ち並んでいたところがポツポツと空き家になり、その空き家たちが取り壊され、洒落た建売りやモダンなアパートに生まれ変わるようになった。おかげでここ数年は常にどこかが工事している。今日も夏前にはアパートが完成すると書かれた看板が立てられた土地に、資材を乗
2024年5月20日 23:11
実母が沿線の最果てから来訪する。猫3を見たい、ということだった。買い物もしたかったので、最寄りから2駅先の大きな駅で途中下車してもらい、車で迎えに行く。子どもたちがとても小さい頃はなんだかんだとよく来ていたが、2度の入院で我が家へ続く地獄のような坂をのぼる体力を捻出することが難しくなって以来、こちらから行くことしかしていなかった。助手席で「8年ぶりだわ」とつぶやくものだから、思わず「まじか」と