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2024/8/24 夏を惜しみながら倍速の海を泳ぐ

見逃し配信でドラマを視聴しようとしたら、なんだか変だ。成田凌の心臓マッサージがすごい早さだ。人間の心拍、そんな? と思っていると、夫がリモコンを取り上げて、再生速度を調節する。
私がいない時にバラエティを倍速で観ているという。驚愕した。Z世代仕草じゃないか。氷河期世代のくせになにをそんな。 

聞けば私が一緒にバラエティを視聴している時も、さりげなく速度が上がっていたという。2度驚愕した。私が認識している大悟の声は半音くらい高いということだ。どうしてくれるのだ。

エンタメを倍速で摂取する文化があるということは知っていた。ただし夫はドラマや映画でそれはやらないという。いやしかし柔軟な発想である。柔軟だし、多分脳の処理速度とかなんかそういうのが私より圧倒的に豊かだ。ジャンルに合わせて処理速度を調整できるとは。

子どもらもそうだ。短い動画、切り取られて再構成された動画からじゃんじゃん情報を仕入れる。特に次男は音楽への感度が高くて感心してしまう。おしゃべりが止まらない小4からTikTokなんかで流行る短くてキャッチーな音楽の話を聞くのは楽しい。

もう夏休みが終わる。最後の最後に名残惜しむみたいに、映画を見に行ったり、友達と成り行きでお泊まり会をしたり、プールに行ったり、子どもらは狂乱の毎日を過ごしている。もしかしたら、わたしの知らないところで世界を救ったりしているかもしれない。もしもそうだとしたら、私はちゃんと「お母さん」に徹していないといけない。何も知らず、実は動物に変えられたり石にされたり時間を止められたりしているかもしれないけど、何にも知らずに、戻った瞬間にこう言うのだ。

「夏休みの宿題、全部やったの!?」

本やなにかしらのコンテンツに変わって私の脳が潤います。