ジャニーズ事務所がYouTubeを活用し始めてからのアイドルのかたち

ジャニーズ事務所が「ジュニアチャンネル」なる動画配信を始めて丸２年。
この度、登録者数が100万人を突破した。

言わずと知れたジャニーズ事務所に所属している、まだデビューしていない人たち、彼らはジャニーズジュニアと呼ばれる。ジュニアの中でユニットを組んで、デビューはしていないものの定期的に新曲を出す。ジャニーズでデビューというのはCDデビューのことを指し、CDを出していない人たちは、いくら持ち歌があろうと、人気があろうと、ジュニアなのだ。

ジャニーズJr.チャンネル

ジャニーズJr.チャンネル開始当時は、SixTONES、SnowManという２大ユニットを中心に、全5ユニットが毎週各曜日を担当し、動画を更新してきた。

SixTONES、SnowManがCDデビューしてジャニーズJr.チャンネル抜けた今も、また新しいユニットがその穴を埋めている。
その中にはジャニーズアイドルらしからぬ、体当たり企画も多い。

昔からジャニーズが好きだった私だが、でも特に特定の誰かが好きとかはなく、ただただジャニーズという大きな括りで彼らを観ていると、”なんとなく幸せな気持ちになる”、程度のファン。
そんな私が、「ジャニーズJr.チャンネル」に出会い、あるユニットに興味を持った。

SnowManである。

SnowManとは

始めの頃は、得意のダンスのワンカット動画、スポンサーさんの新商品を紹介するようなタイアップ動画、どこかで見たことがあるようなものが多い。

ただ、それなのに何故そんなに興味を持つに至ったか。いや、興味を持つとかじゃなく、大好きになった。

それは今まではあまり見ることのなかった、ジャニーズアイドルたちの”素顔”を見ることができたというのが大きな要因ではないだろうか。

まず、とにかく仲が良い。いつもわちゃわちゃしている。
ジャニーズジュニアと言っても、ほとんどが20代半ばの成人男性。それがいつも仲良く、わちゃわちゃしている。
毎週彼らを観ていると、それぞれの人と成りがだんだん良くわかってくる。
普段は寡黙でもたまの一言が面白い人、スカしてるのにやることが幼稚園児並みの人。はたまた人の話をいちいち全部拾っては面白くする人もいれば、MCをする力があるのに皆からいじられるなんて人も。
とにかく一人一人が個性的で、メンバーが9人もいるのに他の誰とも違う、9種類の人種を見ているような気分になれた。

SnowManの魅力については今後別の記事で語らせていただく。

今までのアイドル像

TVの歌番組にちょっと出演しただけでは、そこまでわからない。
もちろんアイドル雑誌や、ファンクラブ会報、そういうものをチェックしていればわかることもあるだろうが、所詮活字と写真。
動画で普段のアイドルのわちゃわちゃを見れることはかつては無かった。

こうして、アイドル雑誌を見ない私でも、YouTubeはスマホがあればいつでも観れる。手軽さと、受け取れる情報量の多さ。

「ジャニーズJr.チャンネル」の魅力はそんなとこだろう。

Youtubeの活用

さて、世の中が自粛ムードで、当然ジャニーズアイドルたちにもその波はきている。
開催予定だったコンサートが、軒並み中止になった。チケットに当選して楽しみにしていた人も、そうでない人も、残念に違いない。
そんな中、なんとジャニーズ事務所が、YouTubeで夢のライブを配信してくれた。

名付けて「Jonny's World Happy LIVE with YOU」

ジャニーズの古参グループからジュニアのユニットまでが、日替わりで、無観客の会場で、まるでコンサートさながらのパフォーマンスをするという動画だ。
感心したのは、まさに”コンサートさながら”という点。
きっとこのために入念なリハーサルをしたであろう完璧なカメラワークと、まるで観客がいるかのような客席の照明と、アイドルたちの全力のパフォーマンス。
観ている私たちが、”本当は行きたかった”、でも行けなかったコンサートにまるで参加しているかのような、スタッフも演者も力を抜かない素晴らしいステージだった。

そして、この動画を配信する意味というか理由がここにある。
「手洗いソング」なる、この動画のためにプロの作曲家、作詞家が作って、ジャニーズアイドルが振り付けをした歌を、出演者が歌って踊っている。
そう、皆で予防して、早くこの状況を打開しよう、そうすればまた、本当のコンサートで会えるよというメッセージ。

一生懸命に呼びかける、その動画を観て、私は泣いた。
なんて素敵なムーブメント。
元気をもらって。癒されて。
ジャニーズ最高！って。

アイドルが社会の問題に一役担う。素晴らしいではないか。
笑って歌って踊って、それが今自分たちにできること、そしてそれだけで皆を元気にできるのは、アイドルしかいないのだから。

YouTubeは世界に配信される。
日本のアイドルたちがこんな素敵な取り組みをしていると、どこかの国で話題になる日も近い。