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動画編集で低単価地獄から逃げる7つのコツ【子育て中・稼働100時間以下の場合】

動画編集者のみとんです!

普段はフルテロップの動画編集を中心に、育児をしながら、空き時間を使ってお仕事をしています。

*自己紹介*

いつもは前向きな話題を発信したいと思っているのですが…今日は、子育てと仕事の両立について、ちょっと辛かった経験を打ち明けたいです。

そしてこの経験を再発させないように、私なりに改善策も考えてみました。特にお子さんがいらっしゃる方、月の稼働時間が100時間以下で収益を最大にしたい方に読んでほしいです。

私のような経験をしている方は、きっと少なくないはず。だからこそ、私の体験が誰かの助けになれたら…そんな思いで今回、noteに書いてみました。

子育て中の動画編集者の方や、これから副業として動画編集を始めたいと思っているお子さんがいらっしゃる方の参考になれば幸いです。

動画編集で低単価地獄にはまるまで

家族から「できるだけ稼いでほしい」と圧かかる

私はこれまで動画編集をしてお小遣い程度の収入を得られればよかったんですが、2024年に入り家計の事情から収入アップを迫られました。(家族からは「できるだけ稼いで」とポジティブなプレッシャーをもらってるw)

イヤイヤ期真っ只中の子どもを育てながら(最近一時保育も活用するようになったよ)、少しでも空いた時間を見つけては編集作業に励んでいるんですね。

自分で言うのもなんですが、全てリソースを「子どもの相手」か、「編集に割く」という徹底ぶり。

今年に入ってどんどん稼働時間を増やして、今では月90時間になりました。クライアントの方々にはいつもご理解いただき、本当に感謝しています🙇‍♀️

高単価の仕事もらった直後の急展開

そんなある日、1本あたりで単価が高いお仕事を頂きました。

正直、完成尺10分を大きく超える長さに対する納期としては、かなり短くて気になりましたが、私の今の状況では選り好みできませんので、早速お受けました。(当時、抱えた案件が全くなかったのも大きい)

しかし作業開始直後、子どもが登園先から風邪をもらってきてしまったのです。

子どもは普通に高熱を出します。それも何日も。うちの子どもも、高くて39.6くらいの熱を出していました。(もともと予防接種で毎度高熱を出すタイプ)

今ではすっかり回復していますが、発熱から10日間ずっと付き添うことに。

イヤイヤ期の子を数日・徹夜でお風呂も入れず看病する過酷さ

編集は適宜、状況を報告しながら進められていたのですが、やっぱり看病に追われながらはキツい。

締め切りに間に合わせるべく夜通し作業し、食事も薬も寝るのも嫌がる子どもに振り回されながら合間を縫って進めるのは、想像以上の過酷さでした。

子育てをされた方なら想像できると思いますが、イヤイヤ期の子どもの看病は大変です。

もちろん家族は協力してくれますが、それでも母親は最後の砦的立ち位置にあるので、何かあれば全力で泣きすがってきます。

なかでも看病中の

  • 食べたくない、薬を飲みたくない、寝たくないといった「〇〇したくない」につきあってやること

  • 外で遊べないから、家でできる遊びを提供し続けること

  • 動画を1日中見たがるようになってしまった子どもをなだめること

  • 発語が少ないのもあり、全て「イヤ」だけで表現してくるので、何が正解なのか片っ端から見せて当てること

  • 義理の実家住まいによる諸々(分かる人にはめっちゃ分かるやつ)

この5つは特別しんどかったです。(薬は数日分もらいますが、なくなるたびに機嫌が悪い子どもを連れて通院するのもしんどくなってきてた)

加えて高熱が出て救急車を要したことが過去にあったので、寝ている間に何か症状がでたら困るため、夜通し起きていることに。最初の2~3日、私はろくに寝られず、お風呂も入れませんでした 。

起きている間は時間がもったいないし、イライラするので、夜間は動画編集を進めて感情をやり過ごします。

初クライアント・初受注+看病で、初稿に遅れて迷惑をかける

ところが、やっぱり納期がタイトだった。
初稿がどうしても間に合わないんです。報告はしていたんですが。

初めて契約するクライアントからの初受注ということもあって、提出→チェック→修正が何度も続き、終わりが見えず。実力不足も絶対原因。

クライアントは育児中の身である私にたくさん配慮くださいましたが、ただただ申し訳ないと思うばかりでした。

納期が遅れ気味なのは本当に申し訳ない…でも、とにかく無事に終われ…!!!

そう、ひたすら願いながら。冷や汗をかき、心臓がバクバクいう中で遅れを取り戻す作業が続きました。

いよいよ精神的に追い込まれる

納期が短いのでレスポンスも頻繁。子どもを見ながらスマホを握りしめて過ごすことになります。

そういうの、子どもも敏感です。かまってほしいって全力。

子どもの熱を細かく測り、顔色を伺ってなんとか機嫌よく過ごしてもらえるように最大限がんばったつもりです。

それでも子どもが病気の時に、仕事のことが頭にずっとあるのは気持ち悪かった。しんどいけど、もっとそばにいたかったです。

そんな中、夫も体調を崩してダウン。義理の実家という環境もあって、怒りと焦りと悲しみが入り混じる複雑な心境に。

もう全部投げ出して、どこかへ逃げ出したい…

そう思ったこともありました。

結局、高単価を超低単価に変えちゃった

納品は完了しましたが、ガッツリ稼働できない+パフォーマンスが悪いことで、元々高単価なのに時給数百円以下の超低単価になってしまいました。

昔、時給500円になってしまったことが嫌で嫌で、受注量を調整して効率厨になったのに…。

子どもの看病に追われながら、一度にいろんなことに配慮して必死に働くこの経験は、私に大きなトラウマを残しました。

でも同時に、数字ベース(収入ベース)で働かない、自分の限界を見極めて無理のない範囲で両立を図ることの大切さを学びました。

そこで改善策です。

【動画編集】低単価で病まないための7つのコツ

時給を下回らず、追い込まれないためには案件選びが肝心ですが、そのポイントをまとめました。受注するときに判断しやすい順に並べています。(お子さんがいらっしゃる方、月の稼働時間が100時間以下向けの内容です)

1.「完成尺10分以上で初稿納期3日以内」は高単価でも見送る

もうお分かりでしょうが、初稿の提出期限が3日以内の案件は、お金が必要でも冷静に選びましょう。

納期がタイトな案件自体は都合があえば受注できますし、ショート動画なら3日以内の納品も可能かもしれませんが、完成尺が10分を超えるような案件はリスクが高いので、初稿納期3日以内なら絶対受注すべきではない。

基本的には子育てしながらの動画編集は、なかなかまとまった時間を確保するのが難しいもの。だから、短納期案件は慎重に見極める必要があります。

完成尺は何分か?

実際の作業時間を事前に見積もるのは難しいので、完成尺を1つの目安として考えましょう。

2.新規のクライアント、新ジャンル、完コピは低単価になると覚悟する

これまでの経験から、作業時間を現実的に見積もるのは本当に大事。

でも動画ジャンルによって、作業の工数によって、密度によって、自分の編集スキルによって、同じ尺でも作業時間が大きく違うことがありますよね。

例えば「単価10,000円」といわれた案件。

もし完成尺10分で10時間かかると目安がわかったら時給1,000円なので、受注してもいいかもしれません。

ただ、ここで忘れちゃいけないのが、状況次第で時給が変わるということ。

  • 新規のクライアント

  • これまで取り組んだことがない動画ジャンル

  • 「マニュアル通りに完コピ」

などは作業時間が予測しにくく、習得が遅れるため、時給が下回る要因になります。

単価だけを見るのではなく、時給換算して希望する時給額を下回るものは見送るべきです。時給が下がるリスクを常に頭において判断しましょう。

3.受注量はリソースの最大値ではなく、最低値を基準に決める

私の場合、最大稼働時間は月90時間(1日平均3時間)。でも今回のように子どもの看病などで10日間ほど作業ができなくなったとしたら、稼働時間は月60時間になります。

だから、そもそも毎月60時間分の仕事量を目安に受注し、5〜10万円の収入を確保するのが無理のない目標設定ですね。

それ以上の収入を求めるなら、効率化を図って単価アップを目指すか、時給1,000円以上の案件を厳選するなど、働き方の質を高める努力が必要です。安請け合いは、かえってクライアントに迷惑をかけますから。

4.育児中・稼働100時間以下の編集者は月10万円が上限だと知っておく

多くの動画編集者にとって動画編集というお仕事はフロー収入です。どれだけ時間が確保できるかが収入を決めます。

よく「動画編集で30万を稼げた」といっている人がいますが、稼働月200時間近くいっていますし、ディレクターだったり、単身者という方が多いです。

私は今年に入って収入の上限がどこか試験しましたが、やっぱり育児中・稼働時間100時間以下の場合は上限が10万円までではないでしょうか。

なので、もう最初から10万円までと決めてかかる方が健やかに働けると思います。

5.育児中の人や女性の働く環境に理解のあるクライアントを優先する

単価が高いと求められるものも必然的に多くなるので、急な調整を伝えづらい状況になります。

だから、単価以外にクライアントが求める編集者像をしっかり把握すべきです。

例えば「ガツガツやってもらいたい」のか、「納期の中でしっかり仕事をしてくれればいいよ」なのか、見極める。

個人の意見ですが、これまで編集させていただいたクライアントの多くが男性ですし、ディレクターが女性でも先方は男性など、動画編集界隈では男性目線でお仕事を進める場面が多く、

ほとんどのクライアントが女性特有のライフイベントに理解はあると思いますが、ただ「しょっちゅう調整されるとな…」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

なので、最初から理解を示して募集している、もしくはそういう経験者が無理なく働けている編集チームを選ぶべきですよね。

加えて、普段の業務で要求を正しく提供してさえいれば、いざという時には快く配慮してくださるはずです。

6.家事・育児の時短には惜しまず投資する

クライアントと案件の選び方をおさえつつ、自分の稼働時間を増やすのも必須。ムダがあればカットしていくべきです。

洗濯乾燥機や食洗機、預けられる先があれば、活用しないとやっていけません。

私は今、義理の実家でそういうものを活用しづらい立場にありますが、できる人は絶対投資した方がいい。

初期投資は必要でも、長期的に見れば良い仕事につながると思います。

7.体調不良の前兆を見逃さず、受注量を調整をする

子どもの体調不良は事前に分かっており、当時はお腹がゆるいだけで熱もなかったので、通常通り仕事を受けていました。

でもやっぱりゆるめに受注量を調整すべきでしたね…。

また自分自身も無理せず、体調不良の前兆があれば早めに病院に受診し、家族の協力をできるだけ得る。

あと、やっておけばよかったと思ったのは、買い出し。

子どもと家族のもの以外に、自分をケアするものを多めに用意すればよかったです。看病中もそうだし、子どもが治ってもまだ自分に感染っていて、後の片付けなどがツラいから。

「今日を乗り切れば夜に〇〇が食べられる」みたいなご褒美系、もしくはインスタントや冷食が続くと、いくら楽でも気持ちが沈むので、別の何か。

食べることが好きな方は、種類を多めに買い揃えておくのがおすすめです。

まとめ|今後はフローをベースにストック収入に舵を切る

あと、改めてフロー収入よりストック収入を増やすことも大事だと気づきました。

子育てと仕事の両立は、一朝一夕じゃ無理だなって痛感しています。でも、自分なりの工夫を重ねることで、少しずつ理想に近づけるはず。

まだまだ収入が不安定な状態ですし、即現金化されるフロー収入の方が手っ取り早いんですけど…。やっぱり上限がありますからね。

3の考え方で、月90時間ではなくて月60時間に設定し、残りの時間はストック収入を伸ばしていくために使うと決めました。

ストック収入について具体的なことは書かないですが、これからフローとストックのバランスを取りつつ、持続可能な働き方にしたいと思います。

ここまで読んでくださったあなたも、どうか自分に合った方法を探ってみてくださいね。

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